第19話謎の魔法陣と海龍の襲撃
宿の扉をあけると、そこにはリコや女将さんや兵士の皆さんがもう起きていた
「やぁトレック、もう帰って来たのか」
「あぁ、僕的には結構長々と話していたんだけどね」
「そろそろお腹すいちゃったな、女将さんいつもの作ってもらってもいいですか?」
女将さんはそれを了承してそこらへんに座っておくように言われた
「あれ?アリスたちは?」
「まだ寝ているよ、きっと疲れたんじゃない?」
「まぁそうだね」
その後僕たちは、朝ごはんを食べ終え出発の準備をすることにした
「それじゃ、僕たちはそろそろ行くよ」
僕的にもここにアリスたちを置いていくのは嫌だけど、2人を失ってしまう可能性があるなら、ここに置いていくのが自然だ。
「トレック様、すぐに帰ってきてね」
「約束だよ」
「あぁ、仕事が終わったらすぐに帰ってくるよ」
そう言い残し、僕たちは隣の国に向かって出発する。
「最後にたくさん話しておかなくて良かったのか?」
「最後に話し過ぎると、行きたくなくなってしまうからね、これぐらいにしておくほうが、いいんだよ」
そう、ずっと一緒にいたこたちを置いてくるんだ、僕的にはすごく心が痛いところだ。
ずっとこんなことを考えていても仕事に支障が出るだけだな、しっかりと集中しないと。
そして、そのまま隣の国まで何事もなく行けた
「ここが、隣の国サギヨ王国か」
「やっぱりいつ来てもここは、大きなところだな」
アレクはこの国に来たことがあるのだろうか?
まぁそのことは今度聞くとして、僕たちはこれから王宮に行って国王様が会議をしている間は、この城の警備をしなさいと言う命令だった
「どうして護衛の僕たちはこの王宮の警備までしないといけないんだ?」
「それは、この王宮に国王様がいるならそれはどこから暗殺者などが入ってくるかわからないからな、それを食い止めるためにも気を引き締めてこの王宮を警備しなければならない」
まさかの、ここまで大変な仕事だったなんて兵士の皆さんはいつもこんなに大変なことを行っているのか。
僕は、兵士の皆さんを改めてすごいなと思った。
警備開始から数時間後、とある扉を見つけた、扉を開けてみるとそこには怪しげな地下へと続く長く先が見えない階段があった。
「おいアレクこの地下に続く階段は何?」
「国に来たことはあってもこんな階段は見たことはないな、怪しいものが潜んでいないか少し調査しに行こう」
この展開はまずくないか?小説や漫画ではこういうのはお決まりなんだけど
「ねぇ、ここに入ってもいいのかな?」
「警備のためだから、国王様も許してくれるって」
そう言い残すと、アレクは地下へと続く階段を下りて行ってしまった。
「ちょっとアレク待ってくれよー」
僕も渋々とアレクについていくことにした。
階段を下りていくとそこには薄暗く松明で四つ角は明るいような部屋になっていて、王宮とは思えないほどの薄暗い場所だった。
「おいトレックあれを見てみろ」
僕たちの視線の先には、怪しげな紫色のオーラを放っている魔法人を見つけた
「なんだこれ?」
「でも、怪しい物ということは分かるね」
「あぁそうだな」
この部屋は、正方形の部屋になっており、そこにはひとつの机が置かれていたその机の上には怪しげで古い字で書かれている魔道書が置かれていた
「この魔道書、何が書いてあるんだろう?」
「僕にも読めないね、僕たちが生まれるうんと前に作られたものらしいな」
ここにずっといると危険な気がする、すぐにでも国王様に報告に行かなければ。
「アレク、ここに長居はしてられないよこの魔道書を持って国王様にご報告しに行かなければならない」
「あぁそうだね、そろそろ戻するとしようか」
そうして僕たちが階段を登ろうとしたとき、突然地面に書かれてある魔法人が
怪しげな光を放ちながら作動し始めた。
「アレク、これはなんだかやばそうだ急いで逃げよう」
「そうだね」
するとそこから紫色の触手のようなものがうにょうにょと何本も出てきた
「なんだこれ、触手か?こんな魔法見たことも聞いたこともないぞ」
「こんな召喚魔法は知らないよ!早く逃げよう」
魔術に関して詳しく知っているアレクでさえも知らないとなるとお手上げだな、すると、その触手のようなものに突然小さな口が出てきて一斉に叫び始めた
「ぐわぁー!」
「なんだこれ」
「うるさすぎて頭が!」
するとアレクが突然気を失ってしまった。僕には少しの耐性があるのかは、分からないけど、まだ少しだけだが耐えれてはいる
「おいアレク大丈夫か!」
すると声がやんだ
「あれ?おたけびがやんだ?」
おたけびが鳴りやむとアレクも目覚めた
「うぅ、、、頭が痛い」
「アレク大丈夫か?触手達の叫び声で気を失っていたんだぞ」
「そうだったのか、でもなんだこの胸騒ぎは」
すると地上からものすごい音が聞こえできた、爆発音というかなんというかものすごく大きな音が鳴り始めた。
「なんだこの音!」
「急いで国王様のそばに!」
「あぁそうだな」
気がつくとそこにさっきまであったはずの触手達がいなくなっていた。
僕たちが地上に出てみるとそこには驚くべき状況だった、そこにいたのは僕たちの数百倍の大きさの海龍が、町を襲っていた
「これは、まずいことになったぞ」
「そんなことを行っている場合ではない、すぐに国王様を安全な場所に」
王宮の中もさっきまでの雰囲気とは違い、深刻な空気になっていた。
「僕は海龍を止めに行くから、アレクは国王様を安全な場所に移してくれ」
「あぁ分かった、国王様を安全な場所にやり次第そっちと合流する」
2人はうなずき、左右に分かれてトレックは海へ、アレクは国王様を安全な場所に誘導しに向かった。
「こいつは1筋縄では倒すことはできないぞ!」
僕は今、海の近くにあるホテルの屋上に来ている、上から見てみるとそこには町1つを壊滅できそうなほどの大きさの海龍が暴れまわっていた。
「はやく止めないと!」
僕はそこからいろいろな魔法を使った、ゴブリンの群れを壊滅させた魔法、サファケイトも使ってみたが全然効果がなかった、でもひとつ分かるのはこの海龍の周りには薄型の結界が張られている。
「これはまずいことになったな、結界を張られてるんじゃ僕には到底勝てる相手じゃない」
あれ?待てよここに来るまですっかり忘れていたけどこういうときに使うんじゃないか?この予言の書
「ずっと使っていなかったが、これを今使ってみるとしよう」
そして僕は聞いてみた。
「この海龍を倒すためにはどうすればいい」
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