第18話魔王復活の助言

部屋のはいってきたのは、リコだった。

リコにはあまり浮かない顔をしていた、僕はリコに聞いてみることにした。

「リコどうしたんだい?浮かない顔して」


するとリコは

「それは、明日にはトレックさん出発しちゃうでしょ、だから久しぶりに会えたのに、またすぐに行ってしまうから残念で」

なるほどそういう理由だったのか。

まぁ確かに今日久しぶりにこの村に来たのに明日に行ってしまうのはさすがに誰でもさみしいな、僕がその立場だったら実際さみしいからね。

「確かにその気持ちもわかるけど、僕たちは護衛としてこの町に来たんだ、その役目を放棄してここに残ることはできないんだよ」

「はい、それは分かっています。」

「僕も明日にここを去るのは、さみしいですでもこの村にはアリスたちを置いていきます、その役割をリコに頼みたいんだ、いいかな?」

するとリコは不思議そうに言った。

「預かるのは全然いいんだけど、アリスちゃんたちをここに預けて行くのはどうして?」

「それは、ここから先またどのような魔物に襲われるのか分からないでしょ、だから2人を危ない目にあわせないためにも、この村に預けることにしたんだ」

するとリコは納得したように、うなずいた、そしてこの話が終わるとリコはとあることを聞いてきた。

「トレックさん、その指輪私があげたやつまだ付けてくれてたんですね」

「そんなの当たり前でしょ、これは命の次に大切なお守りなんだから」

リコは、その話を聞いてさっきまでの浮かない顔が見る見るうちに笑顔になって行った。

よかったリコの元気が戻って

「トレックさん、この先の国に行って帰ってくる時もこの村に来るよね」

「うん、まぁそうだね」

するとリコが

「それじゃ次ここに来た時は、私がトレックさんの好きなハーレムボアの味噌煮を作って食べさせてあげるね」

なんとそれは楽しみだな、この任務を早めに終わらせてリコの手料理を食べないとな

「うん、楽しみにしとく、明日も早いし今日はここら辺にしてもう寝ようか」

「そうですね、それじゃトレックさんお休みなさい」

「うんお休み、また明日」

そしてリコは、静かに扉を閉めて自分の部屋に戻って行った。

「はぁこの任務を無事に終わらせて、リコの手料理を食べるぞ!」

そのような想像をしながら、僕は明日に向けて早めに目を閉じ、寝ることにした。

次の日

「はぁ良く寝た、まだ少し時間があるし、もい1回冒険者ギルドに行ってみようかな。」

僕は、水魔法で水を出して顔を洗い1階に降りると、そこにはアレクの姿があった

「やぁ、アレクずいぶんと起きるのが早いじゃないか」

「まぁね、昨日早く寝すぎたからね、でも僕も起きたのはさっきさ」

「そうなんだな」

「僕は少し、ギルドに行ってくるよ、朝ごはんまでには戻るさ」

「了解、みんない伝えておよ」

そして、僕は宿の扉を開けてギルドに向かう。

ガチャ

「どうもおはようございます。」

「あら、おはようございます、トレックさん朝早いですね」

「そんなことないですよ、魔法学院ではいつもこれぐらいに起きていますから、そうだ忘れてた、ギルドマスターはいますか?」

危ない危ない、一番の目的を忘れるところだった。

「はい、それでしたら奥にいると思いますよ、呼んで聞きましょうか?」

「いえ、大丈夫です、自分で行きます」


そして僕はギルドの裏に入って行った、そこにはギルドマスターが座っていた

「おぉ、こんな朝早くから来たのか」

「まぁ最後にあいさつでもしておこうかなと思いまして」

「そうか、でも帰りにも寄ってくるのじゃろ」

「はいそのつもりです、アリス達をここに置いていくので」

それから僕たちは、世間話や魔法学院のこと、数百匹の魔族を1人で討伐したことなどを話していた。すると

「そうだったのか、それだけの魔力を使ったらぎりぎりだったじゃろ」

「まぁそうですね、使い切ることはなかったですけどぎりぎりというところでいしたね」

するとギルマスがすぐ横の棚から、ひとつの木箱を取り出した

「ほれ次はこれをお前さんにやろう」

「これは、魔力増加のネックレスですか?」

聞いてみるとこれは、ただの魔力増加のネックレスではないらしい、このネックレスには10人がかりでないと作れない程の強力なものらしい、だから簡単に言うとすれば上級魔術を

10発しか打てないとしよう、でもこのネックレスを付ければその上級魔術が

20発撃つことができるというものだ。うん半端ない!

「こんな、すごいものもらえないですよ、どうしてこんなところにこんなものがあるのかも分からないですけど」

「いいんじゃよ、これはわしがまだ現役時代冒険者でAランクのときの、ダンジョン

(迷宮)の宝箱に入っていたものじゃ、最初は売ろうとしたんじゃが、これは次に

会ったすごいやつにあげることにしたんだ、だからそれまでこの棚に封印しておいたのじゃ、忘れておったけどなお前さんのおかげで思い出せたわい」

ということだった、ギルマス本当はAランクハンターだったのか、でもよくそんな高価なもの宝箱に入っていたな。どれだけでかいダンジョンだったんだよ。

「そうなんですね、でも本当にもらってしまっていいんですか?」

「いいんだよ、こんなものずっとわしが持っていても役に立たんからな、元気なお前さんが使ってくれ」

「そういう事なら、遠慮なく頂戴いたします」

僕は、さっきまでつけていたネックレスをはずして、もらったネックレスを付けてみることにした。

ネックレスを付けてみると、体内から感じたこともないほどに魔力量が上がっていった。

「このネックレスなんなんですか!こんなに魔力が上がるんですか!」

「わしはそのネックレスを付けたことはないが、今のお前さんは魔王の四天王に匹敵するほどの、魔力を持っているな」

「そんなのが分かるんですか?」

「年をとるとこのぐらい簡単じゃ」

やっぱり現役時代冒険者だから、年をとってもそれぐらいのことは、分かるのかな?

「四天王?魔王には四天王がいるんですか?」

四天王、あっちの世界では四天王といえば魔王の右腕や左腕になるほどの強さを誇る、魔族達とかだっか気がする。

「四天王は今はいないのじゃ、ある事情があってな今は四天王という物は存在していない」

「そうなんですね」

まさか、今はこの世に四天王はいないだなんて

「でもこれだけは予言されておる」

「予言ですか?」

ギルマスから聞いた予言ではこうだ

{月が紅蓮に染まりしとき四天王の封印がとかれ、魔王とともに復活するであろう}

とのことだった。

なるほどそれならつじつまが合う魔王が、勇者によって封印されたということは、その前に四天王を倒しているはずだから、魔王とともに一緒に封印されたと考えて、疑問はないだろう。

「ということは、数年後には魔王と四天王が復活する可能性があると言うことですか?」

「それは、まだ分からない、でも予言が本当なら数年後にはたくさんの魔王とその四天王たちが、再び世界を破滅に追いやることだろう」

なるほど、でもそれだけは避けないとな、アリスやイリス、アレクもいるんだ

魔王の好きにさせてられないな、魔王が復活したときに僕も真の勇者に進化しないといけないな。

「もし、魔王が復活しても僕が絶対に止めて見せます」

「それは頼もしいのう、でもそれは根性論では無理じゃ、そこにしっかりとした覚悟はあるんだろうな」

一気に空気が重くなる、そしてギルマスからの圧もすごい、それでも僕はこの世界が破滅されるなんていやだ!

「覚悟はあります、この世界を絶対に守りぬいて見せる!」

すると、さっきまで真顔だったギルマスが笑顔になり

「そうか、お主の覚悟しかと受け取った、頼んだぞ」

「はいお任せください!では僕はそろそろ宿に帰ります」

そして僕はギルマスに見送ってもらいながら宿に帰るのだった。






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神様に異世界召喚されこき使われました 淳平 @3678

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