第15話魔族襲来

「それで先生どうしたんですか?」

そうして聞いてみると

「いいからついてくるんだ」

少し怒ったように言うとまた

何も言わなくなった

僕これからどうなってしまうんだろう?

すると、とある部屋についた

「さぁここに入ってくれ」

「はい分かりました」

扉を開けると、そこはたくさんの

本が置いてある図書室だった

「こんなに大きな図書室があったんですね」

「まぁそこら辺に座っていてくれ」

「はい分かりました」

僕はそのまま、隣にあった席に座っていると

「トレックこれを少しみてくれ」

すると僕の目の前にたくさんの魔法に関する本と、数枚の書類が目に入った。

「これはなんですか?」

「まぁ話を聞け」

そう言われ、少し黙っていると

「お前、魔王の存在は知っているか?」

魔王のことを聞かれたので

「はい、数年後に復活するんですよね」

「あぁそうだ」

すると先生は

「最近魔物が活発でな、それで校長先生

(この国の国王様)が隣の国に行くらしくてな

その護衛をお前に依頼したい」

と言うことらしい。

僕が、国王様の護衛か、でもそこまで魔術も

扱えないのに僕でいいのかな?


「半人前の僕でもそのような護衛をして大丈夫なのですか?」

「あぁ、お前冒険者ギルドに

登録しているか?」

「はい、一様は登録しています」

でも、護衛と冒険者になんの関係があるん

だろう。

「ならこの護衛を成功させ冒険者ギルドに

報告すればお礼金として、金か100枚ほど

もらえるぞ」

嘘でしょ、護衛をしただけで金貨100枚

だなんて

「護衛だけなら、僕に任せてください」

「そうかよかった、それじゃこの書類に

サインをしてくれ」

「これは?」

「この紙にサインして、冒険者ギルドに

持っていかなければ、お礼金を受け取る

ことは出来ないんだ」

なるほど、ここにサインして証拠を

残しておかないといけないと言うわけだな。

「分かりました、それでその護衛はいつから

なんですか?」

「明日だ」

今なんて?先生は今、明日と言ったのか?

「先生今なんて言いました?」

「だから出発は明日の朝からだ」

聞き間違いではなかったか、明日だなんて

準備が間に合わない気がするけど

「準備とか色々あるんですけど」

「それに関しては安心しろ、馬車には

食料と、防具などが入っているからな」

なるほどそれはそれは用意がしっかり

しているな

「それでは、最低限の物は自分で用意して

おきますね」

「あぁそれで頼む、これで話は終わりだ

もう訓練に戻ってもいいぞ」

「はい分かりました」

そうして僕は、訓練に戻ろうとすると

「おいちょっと待て」

先生に突然呼び止められた

「この話をお前の同居人のアレクに伝えて

おけ」

「この話を話していいのですか?」

「まぁお前の同居人ぐらいになら

大丈夫だろう」

まぁ一応話しておこうかな

「はい分かりました伝えておきます」

すると先生は

「あぁよろしく頼む」

「それでは失礼します」

そして僕は、図書室を後にした。


「アレクただいま」

「トレック、おかえりなんの話してたの?」

あの話は、寮に戻ってからの方が良さそう

だな。

「その話は、寮に帰ってから話すよ、今は

訓練に集中しないと」

「そうだね、訓練に集中しないと先生に

叱られるもんね」

そして数十分経つと

「おいお前ら、今日の訓練はここまでだ、

それじゃ解散」

そして魔術訓練は終わった

「はぁ疲れた、魔力切れ起こすところだった」

「まぁあんなに大きな上級魔術使えば、

そうなるよ」

「でもこのネックレスがないと、僕の魔力は

他のみんなより少ないんだ」

するとアレクは驚いたように

「そうだったんだ、しかもそのネックレスも

貰い物なんでしょ、大切にしなよ」

確かに、次ギルマスに会った時に壊したり

無くしたりしたら、どんな顔して会えば

いいのか分からないからな。

「でも、この指輪もとても大切なんだ」

「それは誰から貰ったの?」

「これは僕がお世話になった、宿の娘さんに

絶対に帰って来てねってことで、貰ったんだ

僕からしたら、大切なお守りなんだよ」

するとアレクは

「それじゃ、しっかりと強くなって早く村に

帰らないとね」

「そうだね、それで次の授業はなんだっけ?」

「確か次は、、、」

アレクが何か言おうとした瞬間に、校舎から

大きな爆発音が響いた

「なんだ!」

「これは、はやく避難した方が良さそうだね」

すると校内放送で

《ただいま、魔王軍の魔族達が、投石で

攻撃して来ました生徒の皆さんは、すぐに

避難してください、そして、遠距離魔法が

使える生徒や回復系の魔法を使える生徒の

皆さんは、すぐに職員室に来てください》

「これは、大変なことになってきたな」

「僕は遠距離なら少しは使えるよ」

「アレクは避難してくれ」

するとアレクは

「どうしてだい?」

「寮に戻ってあの2人を保護してやってくれ

俺たちは、あの子達の主人なんだからさ」

するとアレクは、納得したように

「わかった、僕は今から急いで寮に戻って

2人を保護してくる、トレックは

どうするんだ?」

「僕は、魔族と戦ってくる」

「分かった、気をつけろよ」

そして僕たちはお互いの役割の場所に

向かった、僕は急いで職員室までやってきた

「先生、今はどんな状況ですか?」

「トレック、よかったお前は上級魔術が

使えるはずだ」

「はい使えます」

「お前は屋上に行き、上級魔術で魔族を

討伐してきて欲しい」

「了解しました、いって参ります」

そして僕は、屋上にむかった

扉を開けて城壁の外を見てみると

「なんだこれは!」

そこには数百匹の魔族たちがいた

「この数を相手にするのか、それじゃ少し

本気を出すとしますか」

僕は、上級魔術のサンドスドストーンを

使うことにした。

このサンドストーンは大きな岩の塊を

生成して相手に投げつけるという単純な

魔術だ。

「この地から現れし大地の精霊よ今こそ我に

力を与えん サンドストーン」

すると、頭上に大きな岩が3つ生成されて

魔族たちに飛んでいき直撃した

すると、魔族たちの叫び声が聞こえてきた

「ウワァ!」

でもまだまだ半分も減っていなかった。

「これはなかなか手強そうだな」

次は、あの防具を破壊した威力のある

風魔法と雷魔法を混ぜて使ってみよう

「サイクロンドレイク」

するとさっきのような小さな竜巻ではなく

大きな竜巻が3個ほど生成された

そして魔物たちを竜巻が巻き込んでいる時に

空から大きな稲妻が落ちた

「防具を壊したって言う威力は分かって

いたけどここまで強力な魔法だったんだな

これからは使い所を気をつけないとな」

でもサイクロンドレイクのおかげで、

魔物の数は半分を下回っていた

「でも問題はあの大物だな」

そう、この魔物を操っている大きな巨体の

魔物が後ろの方で立っていた

「あの魔物には雷魔法が効かなかったからな」

次は雑魚のモンスターだけを狙わずに

一掃できるような魔法を使おう。

まとめて倒せるような魔法は確か、風魔法を試してみようかな

「ここに住まいし風の精霊よ我に力を与えん

エアリアルブロークン」

すると突然ブワッと風が飛んでいったかと

思うと、魔物を従えている魔物が斬撃で攻撃されているけど、相手には少ししかダメージを与えられていなみたいだ

「これはまいったなこうなったら風魔法の

もっと強いのをお見舞いしないとな」

そして僕は風魔法の呪文を唱える

「ここに風の加護を与えたまえ、ここに集いしものに制裁を。サファケイト」

するとそこにいる魔物のところに風で囲われていき、魔物たちが突然苦しみ出した

この魔法は、囲った範囲の酸素を無くして

相手を窒息させると言う魔法だ。

「これはすごいな、魔物に囲まれた時に使えるかもしれない」

するとそこにいる魔物たちは窒息して息ができなくなってその場に倒れ始めた



「よしこれで任務終了だな」

すると魔物たちがいたところの門が開いて

冒険者らしき者たちが魔物の素材回収を

していた

「あそこはもう大丈夫だな、先生の所に報告に行かないと」

そして僕は、職員室に報告しに行くことに

した。

職員室の扉を開くと、先生たちが

「トレックやってくれたか!」

「はい全滅させました、屋上から確認済み

です」

「そうか」

すると、職員室から歓声が響いた

「それで回復系の魔術師は何をしていたん

ですか?」

「それはなお前が行くまでに怪我をした生徒たちがいてな、その生徒達を治療するために

招集したんだ」

「そうだったんですね」

でも無事に討伐できてよかった

アレクも無事にやっているかな?

「避難した生徒たちはどこにいますか?

全て終わったと報告して参ります」

「それは助かる、私たちは色々片付けが

あるからな、第2体育館に皆避難しているぞ」

「はい分かりました」

そして僕は体育館へ向かう。

それにしてもこの学校体育館が2つもあるのかよ、どれだけ金持ちなんだよまぁ

でもここの生徒の人数も多いもんな

「ここかな?」

僕は、第2体育館と書かれている扉を

開くとそこにはたくさんの避難している生徒たちがいた

「皆さん聴いてください」


すると周りの人たちが僕に注目する

少しざわざわしている空気も今はシーンとしている。

「無事に魔王軍は討伐しました、これから先生たちが誘導しにくるので、もうしばらくここで待機していてください」

するとさっきまでシーンとしていた空気感が

ワッと盛り上がり、歓声が上がり出した

「この国は守られたんだ!」

みんなが安心してくれて助かった。

その後先生たちが体育館に来て全校生徒を

誘導して今日は早めの帰宅となった。

アレク、アリス、イリスと共に帰っていると

「それでどれぐらいの数だったんだ?魔物は」

そうきかれたので、

「そうだな、ざっと数百匹かな」

「それを1人で一掃するなんてすごいな」

そうなのかな?まぁ魔族達が一体一体

弱かったからな。

でも魔力が多くなかったら倒せていないかもしれない。

「アレクもありがとう2人をしっかり守ってくれて」

「当たり前だろ、トレックとの約束

なんだからさ」

アレクは本当に良い奴だな、これからも友達でいて欲しいものだ。

「アリスとイリスはどうだった?怖かったかい?」

そう聞くと

「怖かったけど守ってくれたから怖くなかった」

「そうか良かった、アレクありがと」

「僕は当然のことをしたまでだよ」

さすがは僕の友達だな、

「今日は早く帰れるし、無事に魔物討伐が

できたお祝いでもしようか」

すると2人は、お喜びして。

「やったー!お祝いなんてした事ないから

楽しみ!」

「それならよかった、それじゃ、あそこで色々食材を買って行こう」

「あぁそうだね」

そして僕たちは、買い物をして寮に戻るの

だった。

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