第2話 解雇されちゃいました
「ルナ。貴方、今日で
「えっ?」
「えっ?じゃなくて。 今日で
女性が9割で構成された女性主体の
1割の男性は、全員既婚者で子持ち。それが男性
色恋で、女性
昼過ぎに、
私の入室を確認するなりの第一声がコレだった。
「クビ……。」
俯いていう私に、アントワネリーが追い打ちをかける。
「そうクビ。 解雇。 理由は分かるでしょ。
皆、
ルナ。貴方だけなの。貢献がゼロなのは。
流石に、もう面倒見切れないわ。 だからクビ。」
私の
素材と素材を融合させる事で、全く別の物にする事が出来る。
らしい……。
何故、疑問形なのかと言えば。
何と何を融合させれば良いのか判らないし。
そもそも、どうやって融合させれば良いのかも判らない。
何せ、図書館に通い詰めて、遥か西方の大陸に錬金術師が居て。
物と物とを融合させると言う記録しかないんだから。
お情けで入れてもらった
3年働いていたけど、派生スキルすら生えてこなかった。
「うん……。 お世話に為りました。」
いつかは、来るだろうとは思ってはいた。
いたけど。実際に言われると、やっぱり来るものが在る。
「ウチも、慈善事業じゃないからね。
悪いとは思わない。 アンタに合って無かったと思ってね。」
良い方はキツイけど。アントワネリーの言ってる事は正しい。
小さい頃からの憧れの
私の人生これからだって夢をみてた。
現実は、甘くはなかった。
これが現実。
「退職金よ。 貰えるだけ有難いと思ってよね。」
そう言って、革袋をテーブルの上に置く。
「アンネ。 有難うね。」
そう言って、笑顔で言う。
頭を下げて、革袋を手に取り。 部屋を出て行く。
「ああああっ! もうっ! もうちょっと! 恨みなさいよっ!
せっかく!悪役ムード出してあげてんのにっ!」
少しだけ声量を上げて言うアントワネリー。
誰も知らない、未知の
自分に出来る範囲で庇ってきた。
だけども、それも限界だった。
このまま
ならば、せめて最後に自分が悪役に為れば、怒りでルナの矛先が私に向けば、人生放棄する事も無いだろうと思って演じたのだが。
「慣れない事はするもんじゃないね。 頑張りな。ルナ。」
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