第39話 孤児院

 ガーター領は元帝国領だ。戦争に勝ったから奪った形になる。たぶん恨まれてるだろうな。屋敷もそのまま使ってるし。


「なんかここは広くて落ち着かないわ。また前みたいに孤児院で暮らせないかしら」


 メアリーがそう言った。


「孤児院か。すぐ作らせるよ。ヘイゼル!広さそこそこの孤児院を空いてる土地に作ってよ」

「かしこまりました」


 ヘイゼルがどうやって孤児院を建てるのか、見学に行こう。


「建材召喚!」


 なんとヘイゼルは建材を召喚していた。そしてあっという間に孤児院を建ててしまった。地震とか大丈夫かな?


「セシル様、孤児院建てやしたぜ」

「ああ、ありがとう」


 孤児院ができたことをメアリーに伝えると。


「もうできたのね。早速孤児院に行く子を探すわ」

「僕はメアリーさんと一緒にいるー」

「私はここのお屋敷がいい!」


 マークは孤児院に行き、ミレーユは屋敷に残るようだ。メアリーの人望は凄くて、ほとんどの孤児がメアリーの孤児院に行くことが決まった。


「ヘイゼルさん、案内を頼めるかしら」

「おう、いいぜ」


 メアリーは屋敷から去っていった。護衛にムサシに行ってもらおう。


「ねえ、セシル。おやつちょうだい」

「はいよ、シュークリームだ」

「わあい!セシル大好き!」


 ミレーユは僕から離れる気は無いようだ。

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