第38話 ガーター領

 孤児院に帰ってきた。


「ええっ!セシルってば、貴族になっちゃったの?!」

「うん。セシル・フォン・ガーター辺境伯だって」

「セシル君凄い!6歳で出世したわねぇ…」


 ミレーユとメアリーは自分のことのように喜んでいる。


「これからはセシル様って呼ばないとね…」

「いや、いつも通りセシルでいいよ」

「不敬罪だって言わない?」

「やった!セシル大好き!」

「孤児院のみんなで一緒にガーター領に行こう!」

「うん!」


 僕たちは馬車何台もの数でガーター領に向かった。遠い。何日もかかった。道中の食料は僕が出した。そしてようやく、ガーター領に着いた。


「ふええ、お尻が痛いよお」


 僕もお尻が痛い。ガーター領の屋敷はお城のように大きかった。中にはメイドさんがたくさんいた。執事とメイドさんが出迎えてくれた。


「「「セシル様、ようこそガーター領へ」」」

「うん、ありがとう」

「皆さんをお部屋に案内いたします」

「私にも部屋があるの?」


 ミレーユがメイドさんに聞く。


「ええ、ございますよ」

「セシル様はこちらです」


 僕はみんなと離れた場所に案内された。領主の部屋か。結構広いな。


「アベル様は隣に案内いたしました」


 全部アベルに丸投げする予定だからアベルは近くにいて欲しい。そうだ、ガチャを使っておこう。


「ガチャ発動!」

【デイリーボーナス!大工ヘイゼルを召喚!】


「セシル様、よろしく」

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