第37話 褒美

 僕はセシル。6歳だ。ガチャはあれから食料ばかり出る。まああって困るものじゃないからいいんだけどね。そんなことより、戦争が終わったらしい。結果はマグロニア王国の圧勝だ。もちろん、アモンたちの活躍があってこその勝利だけど。それでデニスが迎えにきた。


「セシル!戦争が終わったぞ!お前は戦功第一だから王都に来い!」

「わかった!アベルはついてきて。ムサシは留守番ね!」

「わかった」

「御意」

「ミレーユも来る?」

「ううん、孤児院にいる」

「そっか、じゃあ行ってくるね」

「行ってらっしゃい!」


 僕たちはデニスと共に馬車で王都に向かった。馬車の揺れは毎度僕を痛めつけてくる。お尻が割れそうだ。そんなこんなで王都についた。


「おお!セシルよ!よくぞ来た!お前をガーター辺境伯に任ずる!それと白金貨1000枚だ!」

「ははーっ、ありがたき幸せ?」

「これでようやくセシルに褒美を渡せた!ガーター地方はお前の物だ!」


 ジョナサンからそう言い渡された。僕が領地持ちの貴族になっちゃった。荷が重すぎるよ。


「セシル様、俺がいるので大丈夫ですよ。全てお任せください」


 アベルがそう言ってくれた。うん、アベルに全て任せる!


「ありがとう、アベル。一回孤児院に帰って、ミレーユたちを迎えに行こう」


 僕たちはアモンたちと合流して、馬車で孤児院へと帰っていった。

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