第5話 鋼の槍

 次の日、僕はベッドから起きて食堂の方に向かった。


「おはようセシル。今日は起きられたのね」

「おはようミレーユ」


 僕は固いパンと薄い塩味のスープを貰って、食べ始めた。まずい。でも他に食べ物なんてないので、食べなければいけない。食べないと飢えてしまう。


「セシル、アベルさんが来たわよ。」


 アベルが来た。何の用だろうか。


「セシル様、冒険者になって稼いできました!金貨6枚です!」

「えっ、それはアベルが持っててよ」

「そうですか、金貨3枚を孤児院に寄付しますね」

「まあまあ、ありがとうございます、アベルさん」


 孤児院の主のメアリーさんがあらわれた。アベルから金貨3枚を受け取った。俺はスキルのガチャを使ってみることにした。


「ガチャ発動!」

【デイリーボーナス!鋼の槍を召喚!】


 鋼の槍が召喚された。アベルが受け取る。


「この槍は俺の手に合いそうですね。なかなか頑丈そうです」

「この槍はアベルが使ってよ。僕じゃ使えないから」

「わかりました」


 アベルは今日も仕事するのだろうか。


「セシル様、俺はそろそろ仕事にもどりますね。また来ます」


 アベルは去っていった。


「セシル君はいつの間にアベルさんと仲良くなったの?アベルさん格好いいわね」


 メアリーさんが乙女の顔をしている。アベルはメアリーさんに興味ないぞ…。

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