第4話 アベル視点2

 俺は勇者アベル。西の森にやってきた。早速片っ端から薬草をアイテムボックスに収納する。薬草採取していると、ゴブリンが襲い掛かってきた。俺は丸腰だ。武器を持っていない。そこらへんにある石を投げた。ゴブリンの頭が爆散した。


「石礫は使える技のようだな」


 爆散した頭からゴブリンの右耳を探し出し、アイテムボックスにしまった。ゴブリンの討伐部位を知らないがたぶん右耳だろう。ゴブリンが持ってた武器、こん棒を手に取り、また薬草採取を再開した。


「フゴッ!フゴッ!」


 荒い鼻息が聞こえてきた。ジャイアントボアだ。ジャイアントボアは襲い掛かってきた。俺はこん棒をジャイアントボアの頭に振り落とした。ジャイアントボアの頭が爆散した。こん棒は折れてしまった。俺の手に合う武器はあるのだろうか。俺はジャイアントボアをアイテムボックスにしまう。


「そろそろ帰るか」


 俺は冒険者ギルドに帰ってきた。


「アベルさん!こっちよ!」


 借金をした受付嬢の元へ向かった。


「薬草を採取してきた。あとゴブリンとジャイアントボアに遭遇した」


 アイテムボックスから大量の薬草とゴブリンの右耳とジャイアントボアの死体を出した。


「薬草がこんなに?!薬草は全部で金貨3枚です。ゴブリンの耳は銅貨3枚です。ジャイアントボアは金貨5枚です。ジャイアントボアが出たんですか!」

「借金は金貨1枚でいいか?釣りはいらん」

「ありがとう…1日で借金返済するなんて…」


 俺は金をアイテムボックスにしまい、冒険者ギルドを出ようとしたら男が行く手を遮ってきた。


「おっと、金貨が見えたぜ。それを俺によこしな。怪我したくなかったらな!」

「断る、どけ。邪魔だ」

「この野郎!どうやら痛い目みないとわからないようだな!」


 男は殴りかかってきた。遅い。男の拳を掌で受けて、そのまま握りつぶした。


「うぎゃああ!!!いてぇよぉ!!!」

「Cランクのタイラーがあっという間にやられちまったぜ…」

「あのFランク強いな。手を出さないでおこう」

「ランク詐欺だろ…」


 ギルド内から声が聞こえてきた。これで俺に手を出す奴はいなくなっただろう。俺は宿屋に向かった。ちょうど夕食の時間で、夕食を食べて、宿に泊まった。また明日セシル様のところに行こう。

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