第3話 この世界と仮面の存在について
僕の生まれたルーイン伯爵家はブルム王国の貴族としてそこそこ新しい部類になるという。
この世界の名はユピアと言って今は創世紀1550年。地球より若い世界ということらしい。地球と同じで1日24時間365日それで1年である。
地球よりは圧倒的、国が少い。だいたい大小合わせて50カ国ぐらいとのこと。その中でも僕達が住むブルム王国を含め、聖グランドール国(聖国)、レグルス帝国、ロッサム共和国が4大大国として知られている。
ルーイン伯爵家は初代当主が戦で武功を挙げたのがきっかけで貴族になったとか。その後も魔物を倒したりして、活躍し王国に貢献したことにより今の伯爵の地位に収まったんだと。うちには、そういった古文書がたくさんある。ちゃんとそこには剣と魔法が使われている描写があったのだ!
剣で100人の兵士を真っ二つにしたとか、魔法で地形を変えたとか。もう、ロマンで僕溺れそうです…早く父様の公務が終わらないかな。
コンコン ガチャ
「ラピス様、当主様がお呼びです。公務が片付いたから、執務室にと。」
「ありがとう。」
じゃあ、父様のとこへ行こう!
剣、魔法〜剣、魔法〜剣、魔法〜
楽しみだなぁ〜ついに魔法を使うときが来たー
このとき、僕は、知らなかったんだ。
喜びの鼻歌が絶望のレクイエムになるなんて…
コンコン
「父様、ラピスです。入ってもよいですか?」
「どうぞ。」
「あれ、母様もいるのですか?」
「そうよ、ラピスこっちに来て。ラピスにとって大事な話だからね。」
「今日は、ラピスがもう7歳になったということであるものの存在について説明するから。」
魔法一択。ほら、魔法って…
「仮面についてだ。」
は?…………仮面………ナニソレ?
聞き間違いじゃないよな。仮面ってあの舞踏会とか闇オークションとかでつけてるあれのことだよな?父様何言ってるんだ…
「父様、魔法…ではないのですか?」
「なぜ、そこで魔法を言うんだい、ラピス?」
「古文書にあったからです。」
そういうと父様は笑い出して、あの古くてつまらない古文書を読んだのかと。
すると母様が、
「あのね…ラピス。」
「世間一般では、剣と魔法はもう時代遅れのものとされているのよ。今は生活魔法だけが残っていてそれ以外は仮面の登場によって使われなくなりつつあるわ。」
「えっ…えっ…えっ…えっ…えっ…」
剣と魔法が時代遅れのものだって、神様はあるっていってたじゃん。嘘は言ってないけどこんなのないのと一緒やんレボル様。
「レイド、ラピスがえっ…botになっちゃった。」
「そんなにか…まぁ、それより仮面について説明する。」
父様は、真剣な顔をして語りだした…。
要約するとちょうど今から100年前に突如、真っ白なダンジョンが各地に出現。冒険者が潜るとそこには祭壇と金色に輝く召喚陣があって急に光に埋め尽くされたそうな。
その時、同時に教会では主神レボルの像がオーラを纏いながら喋りだし、信者たちに天啓を授けたんだって。それは、
「仮面を世界中に広めなさい。そして、上手く仮面を使いなさい。さすれば、大いなる恵みがもたらされるだろう。」 って。
その年は世界中の国々が動き、情勢は一変し、生活は豊かになり、便利になったらしい。
「仮面にはそれぞれに属性と等級があるんだ。」
父様によると属性はたくさんあって人によって全く違うとのこと。ただ、やっぱり、王族や貴族の方が強い等級の仮面に選ばれやすいというのは研究によって分かったのが約50年前。
等級は全部で4級ある。
3級…どんな人でも選ばれつかえるような仮面。条件は特にない。攻撃性があまりないかで区別、平民が多く選ばれやすい。
2級…一般的には貴族が選ばれることが多い。攻撃性がそこそこある。一番、バランスの良い仮面。条件はたまについてるものがある。
1級…王族などやんごときお方達が選ばれることが多い仮面。強い。2級の仮面が束になっても勝てるか怪しいほど。使用条件有り
そして、最も強いとされる
特級…ヤバい。父様曰く人間ではなく、人外だと考えたほうがいいレベル。どれも世界を変えられるとも言われる代物ばかり。当然、使用条件有り。
また、一部の特級仮面は世界を滅ぼすこともできるらしくそういった仮面は忌避級とも呼ばれる。教会が封印してるものもあり伝説ではなく実在する。
「なぜ、今になって仮面について話したんです?、父様。」
「子供は等しく皆8歳になったら、仮面のダンジョンに潜り、聖仮面教会の神官に仮面召喚の儀を受けなければいけないんだよ。」
来年はどうやら、
第二王女アリシア・クルス・ブルムがその仮面召喚の儀とかいうものを行うらしく注目されていて僕もその時行うらしいです…
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