第10話二度寝しよ?

「あ、起きた……おはよう」


(ゴソゴソ、布団を引き寄せる音)


「起きて。今日デートだよ。付き合って一年の記念」


(バサッ、布団を剥がす音)


「別に……記念かどうかはどっちでもいいけど、君と出かける言い訳なんだから、起きてよー」


「眠い? もう、仕方ないなあ」


(ゴソゴソ、布団を被り直す音)


「かわいい? うん、ありがとう(笑いながら)。君のお母さんが朝の準備、手伝ってくれたんだ」


「それならなんでまたお布団に入ってたのかって? 君が起きるまで、こうして待ってたかったの」


「ふふふ。付き合い始めてすぐの頃、私の部屋で一緒に寝ちゃって、見つかったときはどうなるかと思ったけど、お互いの家に泊まれるようになってよかった。まだ私のお父さんはいい顔しないけどね」


「ふわあ。私も眠くなってきちゃった」


「デートはいいのかって? そんなに眠そうな声で言われたら、私も眠たくなっちゃうよ」


「二度寝、しちゃおっか」


「えへへ、そう、おやすみデート」


「それに……君と出かける言い訳が、これで一個増えるから。今日の分、返してね」


「ね、お腹触って。うん、脇腹でもいいよ。私も君の、触るから」


「ひゃっ、服の中に入れないで……せめて、動かさないで」


「ん、くすぐったい。あ、でも気持ちいい」


「今、変なこと考えたでしょ。ギュッと目をつぶっちゃって。バレバレなんだよ」


「そういうのは……後でね」


「あれ、ちょっと固くなった? 鍛えてるの?」


「私を守ることもあるだろうから……そっかあ、えへへ、えへへへ」


「今度、私も一緒に鍛えたいな。運動した後ってよく眠れるんだよ」


「私も眠れない日は、ストレッチしたりするけど……あれ、知らなかった? 君といる日はすぐ寝たくないからね」


「そう思うと、これもデートみたいなものだよね。

 ほらほら、早く寝ちゃお? 二度寝は、まどろんでる間に寝ちゃうのが良いんだから」


「起きたらまた、話そうね」


「ふわあ。目を閉じたら、眠くなっちゃった」


「おやすみ」




(深い寝息が聞こえる)







「だぃ……す、きだよ」

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ぽわぽわした同級生が一緒に寝ようと誘ってくる &+ @unpura77

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