第3話 追加してもいい?
登場人物
性別:男
年齢:24
身長:178
性別:女
年齢:24
身長:162
性別:女
年齢:24
身長:156
次の日の朝。
「・・・もう…起きたのか。」
そう太希はボーッとする頭で呟く。
そして、リビングへと足を進める。
「あら。おはよう。思ったより早かったわね。」
そうキッチンで朝食の準備をしている水樹が太希に声をかける。
「おはよう。早いのはそっちだろ?
まだ朝の6時半だぞ?
今日のバイトは昼からって言ってなかったか?」
そう太希が言うと水樹は太希の方へ体を向ける。
「だって太希君、朝の7時半には家を出るって言ってたじゃん。見送りたいもん。
それに…朝のハグしてもらわなきゃ。」
そう言って水樹は両手を広げる。
そんな水樹を太希は優しく抱きしめる。
「今日も私の事、好き?」
そう水樹は太希の耳元で尋ねる。
「もちろん。好きだよ。」
そう太希は迷いなく答える。
その太希の言葉が嬉しくて水樹はさらに強く太希を抱きしめる。
※
「じゃ、行ってくるね。」
そう言って家を出ようとする太希の腕を水樹は掴む。
「ど、どうした?」
そう太希は驚いた声で聞く。
「ねぇ。同棲ルールにもう1つ追加してもいい?」
「え?」
「出かける前に私に優しくキスする事。」
そう言うと水樹は目を閉じる。
そんな水樹に太希は優しくキスをする。
「ありがとう。行ってらっしゃい。」
そう嬉しそうに微笑みながら水樹は太希を見送る。
「行ってきます。」
そう返事を返すと太希は家を出る。
※
太希が働いているのは近所のスーパーである。名前は“
「おはようございます。」
そう
そんな太希にスタッフルームに居た3人の従業員達が挨拶を返す。
その挨拶を聞きながら太希は自分のロッカーの前に立つ。そして、ロッカーの中に荷物を入れ、エプロンを取り出す。
そんな太希の後ろから「おはようございます」と女性の声が聞こえる。
その声に太希が振り返ると1人の女性がスタッフルームに入ってくる所だった。
彼女の名前は
水樹の幼なじみで太希とは高校の時の同級生でもある。
「四条。おはよう。」
そう太希が挨拶を返す。
「おはよう。聞いたわよ。」
「なにを?」
「水樹と同棲始めたんだって?」
そう七海が言うと近くに居た女性従業員が反応する。
「同棲?!彼女とですか?!」
そう女性従業員は食いぎみに尋ねる。
「う、うん。そうだよ。」
そう太希は少し女性から身を離して答える。
「詳しく。詳しく聞かせてください。」
そう女性従業員は興味津々である。
「お、おい。四条、ヘルプ。」
そう太希が七海に助けを求める。
「頑張って~。」
そう七海は冷たく太希をつき
※
「へぇ。そんな事があったんだ。」
そう夕飯を食べながら話を聞いていた水樹が言葉を返す。
「なぜあんなに他人の恋愛に興味を持てるんだ?女は。」
そう太希は理解できないと言った感じで口にする。
「う~ん。共感する能力が男より高いからじゃない?」
「え?」
「つまりは他人の幸せに触れて自分も幸せな気持ちになりたいのよ。
まぁ、私個人の意見だけどね。」
そう水樹は優しく微笑む。
「なるほど。それも
そう太希は言葉を返す。
そして、2人は楽しそうに笑い合う。
太希と水樹の幸せな同棲生活はそれから4ヶ月ほど続く。
そして…あの地獄の日がやってくる。
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