第4話 カレーライス……お揃いだね!!

 「あっ! 武蔵!! ねぇ! 穂乃果! 武蔵が呼んでるよ!!」


 平さんが高崎さんにそう言った。

 すると、お二人さんは俺たちの座ってる先に近づいたきた……


「お前ら! 席ないんだろ!! ここの席座れよ!!」


 席の横にたった二人に武蔵が言う。


「そう? じゃあ遠慮なく……」


 俺たちは平さんが座わるために席をつめた。


 俺たちのテーブルには前後にイス三個が並んでいて、俺の前に風華、武蔵、平さんと座っているので

俺の横には二人分の椅子が空いているわけだ…… え? これってひょっとして?


「じゃあ、失礼します……」


 俺と高崎さんがお隣になるパターン!?

 

「あ、鈴木くん……こんにちは!!」


「お……ぉはよぅござぃます」


 俺は唐突に隣に座った高崎さんにそう言われて恥ずかしくなってぎこちない挨拶をしてしまった……

 しかも今は午前なのにおはようございますと……

 あぁ……!! やらかした!!


「あ! そのゲテモノ食べてるんだね!! 武蔵!!」


 平さんが「ホワイトスペシャルトルネード」を武蔵が注文していたのを見てそう言った。


「ああ!! 俺これ大好きなんだ!!」


 武蔵が喜んでそう言った。

 やっぱりそれ美味しいのか? その「ホワイトスペシャルトルネード」ああ!! 相変わらず料理名が長い!! 

 今度からあの料理の名前は「ホワスペトル」そう呼ぼう! うん!


「姫野さんもそれ頼んだんだ! 武蔵と同じやつ!」


 高崎さんが風華の「ホワスペトル」を見てそう言った。


「うん!! このクソみたいな料理美味しいね!」


 ちょっと!? 風華さん……思ってもそんなこと口にしたらダメですよ!! シェフの正義さんと教頭先生が悲しんじゃうから!!! (本日二度目)


 でも、風華の顔を見るととても美味しそう顔をしていたのでやはりこの料理は美味しいのだろう……

 よし! 今度食べるか……

 ちなみに俺はこの料理を一度も口にしたことはない……


「あ! 真由美!! アタシたちも! なんか頼みに行こうー!!」


「うん!! そうだね!!」


 そう言って二人は料理を頼みに行って一旦席を外した。


 そして、二人は料理を持って戻ってきた。

 高崎さんはカレーライスを……

 平さんはカツ丼を頼んでいた。


「あ! 鈴木くんもカレーライスにしたんだね! ワタシお揃いだね!!」


 そう俺の隣にカレーライスのお皿が乗ったのおぼんをテーブルに置いた。


 俺は今の好きな高崎さんの言葉を聞いて……

 カレーライスをこの世に生み出してくれた人……

 本当にありがとう……

 俺はもしかしたら今年一番の感謝を述べたかもしれない……


「おい! 穂乃果お前カレーライスを頼んだのか! けどな……やっぱカレーライスもいいけどこの「ホワイトスペシャルトル……この料理無駄に長いな……そうだ! 「ホ」こっちの方が美味しいぞ!!」


 武蔵は高崎さんがカレーライスを頼んだのを見てそう言った。


 おい武蔵……お前いくら「ホワイト……以下略」

が長くても「ホ」は、いくら何でも短すぎるだろ……


「ふふ、武蔵もまだまだね!! このカレーライスの方が美味しいわよ!! ね! 鈴木くん!!」


 彼女は俺に最高の笑顔を見せてそう俺に行ってきた。


「お……おぅ……」


 可愛い……何だこれは何だこの!? 可愛い生物は……いやもうなんていうか可愛い……


「なに言ってんだよ!! こっちの「ホ」の方が美味しいよな!! 昴!!!」


「え? いや……カレーライスだろ……」


 俺は高崎さんの味方をした。


「なぁ……そういえば知ってるか? この学校のよ! 校長先生いるだろう!!」


 すると武蔵が俺たちに話を振ってきた。


「実はな……校長先生……美少女かもしれないんだ!!」


 ……は?

 美少女どういうこと?


「あ! アタシも知ってるよ!! 校長美少女説!!」


 続けて平さんもそう言った。

 は? なにがどうなってる?


「え? 校長先生ってこの学校にいるの?」


 そう風華が言った。

 確かに俺も見たことがない……


「それがよ……この学校の校長先生は、実在するようなんだ!!!」


「え? 知らなかった!! ワタシてっきりいないものだと……ごめんなさい校長先生……」


 武蔵が言った後、そう高崎さんが校長先生に謝った。


「そうなんだよ、それで校長「美少女説」「どっかの国の王子様説」「涼風すすかぜ遊園地の社長説」いろいろあるよ!!」


 平さんがそうなぜが嬉しそうに説明してくれる。

 てか、遊園地の社長説は、あれはどっかから出たんだ?


「なぁ、すごいだろ! 俺らの学校の校長は!!」


「王子様か……もし本当だったら会ってみたいな……!」


 武蔵が言った後、高崎さんが羨ましそうにそう言った。


「穂乃果お前も! 王様様とか憧れるのか?」

 

 そう武蔵が珍しそうな顔で高崎さんを見る。


「そりゃ! 憧れるでしょ! 王子様と手繋いだり……一緒にお花みたり!! ワタシも色々憧れるのよ!!」


 ちっ! 俺もどこかの国の王子様に生まれたかったぜ! ちくしょう!!


 それを聞いて、俺は心の中でそう思った。


 それから俺たちはご飯を食べ終わった。


「なぁ、今度この五人で校長先生の正体掴んでみようぜ!!」


 そう武蔵が言った。


「いいね! いいね!! 探そう!!」


「楽しみ!! でも誰だろうね!! アタシは「美少女説」に一票!!」


 風華に続いて平さんも賛成する。


「ワタシも王子様に会ってみたいし!!」


 高崎さんとそう言って賛成した。


「あとは昴だけだぞ!」


「もちろん賛成だよ……てか、俺が断っても俺のこと無理やり連れて行くんだろ……」


 俺は武蔵に言われてそう答える。

 武蔵はそれを聞いて、にやっと笑い


「当然だろ!! 任せとけ!!」


 なにが任せとけ! だ! 

 俺はため息をつくが、高崎さんも参加するので参加するかの決めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る