第41話 初自主規制回 【♡♡有】
衣服の上からとはいえ、下半身を弄っていた杏樹さんが言い出したお願いは、突拍子もない内容だった。
「絋さんの……見て、触らせてください」
いや、無理! 何、その羞恥プレイ!
慌てて彼女の手を剥ぎ取り、股間……いや、沽券を保った。
ダメだ! そんなことをしたら間違いなく歯止めが効かなくなる! 俺は最低でもクリスマスまでは守り抜くと決めたんだ!
なのに何故だ? どうして俺のムスコはカチカチなんだ?
「一緒に学ぼうって言ったのは絋さんじゃないですか! 何で見せてくれないんですか?」
「誰が好き好んでムスコを曝け出す! セックスをするならともかく、俺だけ出すなんて露出魔かよ!」
「ならシたらいいじゃないですか! 絋さんの意気地なし!」
くっ……! 俺は杏樹さんのことを思って我慢しているっていうのに! 人の気も知らずに勝手ばかり言いやがって!
「けど無理、今ので小さくなったし。こんな状況のを見ても何の参考にもならないから諦めてな?」
「それじゃ、大きくするにはどうしたらいいんですか? さっきみたいにキスしてたら大きくなるんですか?」
杏樹さんの質問に言葉を詰まらせた。
確かにそうなんだが、だからと言って易々と見せられるものではない。そこはエロ動画のモザイクで想像力を働かせてもらいたい。
しかし杏樹さんの追撃はここで終わらなかった。彼女は毛布を深々と被ると、徐ろに着衣を脱ぎ出して下着姿へとなった。
純白の花のレースがついた、上下お揃いの下着に包まれたマシュマロ柔肌のおっぱい。そんな露わな姿を目の当たりにして、俺のムスコはいとも簡単に大きくなってしまった。
「そういえば……彼氏になったら見せてあげるって約束してたから……。見ていいですよ」
手を後ろに回して、繋がっていたホックを外した。下着の中で形を保っていた双つの膨らみが解放されるように露出された。
想像していた以上に綺麗な突起の蕾から目が逸らさない。それでいて恥ずかしそうに視線を伏せる様子とか、行動と態度が伴っていないのもツボである。
「私も見せたんだから、絋さんも……」
首に腕を回すと、胸元を押し付けて唇を重ねてきた。ブラジャーも取って紐パン一枚で跨って、上も下も気持ちがいい。
理性、理性がもう……!
(2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97……)
素数を数えて気を紛らわそうとしたが、唇や舌から繰り出される快感には敵わない。クチュッ、クチュと互いの唾液が混じり合う。
「絋さん……硬くなってる。これならいいでしょ?」
再び杏樹さんに触られた時にはもう、俺の理性は完全に崩壊してしまっていた。
——— 自 主 規 制 ———
後日談———……★
「……えぇ、あの攻撃に耐えられる男はいるのかって話ですよね。え、最後までしたのかって? いやいや、何とかその一線は守ったんですけど、本当にギリギリでしたね。いっそのこと最後までシたほうが健全というか……。あんなことをしてしまったなら、もう責任とって結婚するしかないって」
教会の懺悔室で告白するテンションで俺は語り出した。それを聞かされている慎司は、心底呆れた様子で顔を顰めた。
「いや、ヤってねぇのかよ! お前ら、とっくにシてるかと思ってたわ!」
「ヤッてねぇよ! ちゃんと健全な——……いや、もう健全じゃねぇけど」
「何をしたんだよ! 余計に気になるわ!」
いや、言えるわけない。
たくさんキスして、互いの敏感な部分を触り合って、そのまま性のお勉強をしましたなんて……!
「どこが気持ちがいいのか、自分でも把握しておこうって言って、俺は……! 純粋無垢な杏樹さんになんてことを!」
「いや、お前が思っているほど杏樹ちゃんは純粋じゃねぇーって」
「お前が杏樹さんの何を知ってるんだ! 知ったような口をきくな!」
「恋は盲目って奴だな。あの子、経験はないかもしんないけど、紘の独占欲はヤンデレレベルだし」
もう慎司には何も話さない。
話してたまるか、コンチクショー。
「……せめてクリスマスまでは耐えられなくても、杏樹さんのご両親に報告だけはしねぇと」
そう、杏樹さんの両親は事故にあって他界しているのだが、だからと言って報告を怠るのはよくないと俺は思うのだ。
「お前、律儀にも程があるだろう? ってか、すでにギリギリなことをしてんだろう? そんな男、天国の親御さんが許すと思ってるのか?」
「いや、まだシてない……。ギリギリしてないからセーフなはずだ」
「いやいやいや、んなことよりお前と杏樹ちゃんはさ、もっと健全なことをしろって。デートとか旅行とかさー。煩悩まみれなことばかりしてんじゃねーよ、クソ野郎め!」
———……★
——っていうことで、次回はデート編!
ちなみに杏樹ちゃんは艶々の肌でニッコニコでした(笑)
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