6.お風呂(狭い)うぃず後輩メイド
//SE 風呂の扉が開く音
//SE シャワーを流す音、開始
//風呂の扉越しに
「失礼しまーす」
//SE 風呂の扉が開く音
//SE びっくりしてシャワーをキュッと止める音
//SE シャワーを流す音、終了
//声、以降風呂場なので反響している形で
//後ろから
「はいこれ、先輩……じゃなかった。ご主人様のぶんのタオルです。早く腰に巻いて、その見られてはいけない部分を隠して下さい」
(先輩、なんで入ってきたの!? と振り返らずに焦る)
「……何で風呂に押し入ってきたのか、と。それはもちろん、お背中とか、色々流させていただきにきました。私、メイドですので」
「あ、こちらを向いても大丈夫ですよ。バスタオルを身体にしっかり巻いているので……あ、遅れましたが、タオルお借りしてます」
//少し間を置いて
「……いえ、言われずとも先輩のおっしゃりたいことはわかりますよ」
「メイドはご主人様のお風呂の手伝いをするものなのか。そもそも、メイド服を脱いだ私は、果たしてメイドなのか。これはもう、ただの美少女じゃないのだろうか、と。そういうことですよね」
//自信満々に
「ですがご安心ください、メイドの魂は、この私の頭に着けているフリルに宿っております。なので、問題ナッシン」
「そして仕事で疲れ果てたご主人様はボロボロになった雑巾みたいなものなので、洗濯もメイドの仕事ですし問題ナッシン。ほら、何の問題もありません」
(先輩、絶句)
「では、反論が無いということは納得頂けたということで、さっそくやっていきますね。ご主人様はそのまま地蔵のように座って頂ければ、後のことは私がして差し上げますので」
(先輩、諦めて無心でされるがままになる決心)
「では、頭の方からやっていきます。まずは上から丁寧に、です」
//SE シャワーを出す音
「シャワー、かけますよー」
//SE シャワーを当てる音、数秒
//SE シャワーを止める音
//ぐるりと頭を一周見るようにして
「うーん、こんな感じかな」
「……んふ、先輩、ずぶ濡れの捨て犬みたい。いま綺麗にしてあげますからねー」
//SE しゃこしゃことシャンプーを押し出す音
「じゃ、いきますよーご主人様。ちゃんと目、瞑っててくださいな」
「それにしても、いつにもまして静かというか、されるがままですねえ。お酒、そんなに弱い方でしたっけ?」
「こうして私がお風呂に入って、甲斐甲斐しく面倒を見てあげるのも、お酒を飲んだ後にお風呂に入って倒れたりしないかなー、という、私の手厚い配慮故ですから。感謝してもいいんですよ」
(先輩、そっちは大丈夫なのかと尋ねる)
//当然のように、さらっと
「ん、それを言うなら私も、ですか? 私が飲んでいたのはノンアルですよ。ノンアルコール。アルコールなしでも美味しいんですから、企業努力を感じますよね」
「というかメイドが仕事中にアルコールを嗜むはずがないじゃないですか。不思議なことを言うご主人様ですねぇ」
「じゃ、頭も十分泡立ちましたし、流していきますね」
//SE シャワー音、頭に回しかけるように
//SE シャンプーのついた頭を爪を立ててわしゃわしゃとする音
//満足げに
「うん、できあがり」
「お次は、お背中流しますねー」
//SE 水を出してボディタオルにかける音
//SE ボディソープを出す音
//SE ボディタオルで泡立てる音
「いきますよー」
//SE ごしごしと背中をボディタオルでこする音
「ごしごし、ごしごしごし、先輩、背中大きくないですか? もう少し小さくなれませんか? こう、肩を丸めたりして……できませんか。残念」
「ごしごーし。ごしごーし……髪みたいに泡だったりしないので、あんまり面白みはないですね」
「……いえ、仕事なので、しますよ。しますとも。いまの私は、クールなメイドですから」
//ぼそっと
「というか先輩はこんなかわいい子にご奉仕されてるんだから、もっと恥ずかしがってくれてもいいのに」
(先輩、どうかしたのか問う)
//普通の声で
「……なんでもありません。なんでも、です。では、背中も水で流しちゃいますね」
//SE シャワー音、開始(10秒程度)
//SE シャワー音、終了
「ぺたぺた、ぺたぺた……と。うん、流し残しもないですね。完璧な仕上がりです」
「私ができるのは、このくらいでしょうか。流石に、前の方を洗ったりするのは、メイドではなくふしだらなお店みたいになってしまいますからね」
「それでは、仕事もしたことですし、私は一度出ますね。先輩が出た後に、ゆっくりとお風呂に浸からせていただこうと思います」
//歩く音、2歩くらいで止まる
「あ、少し早いですけど……お約束ですし一応、一言」
「先輩、お風呂、覗かないでくださいね?」
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