平凡OLの私が異世界で最強軍団を率いる理由

第49話「やっと元の世界に帰れるんだな…」

最強集団は、漆黒の鎧との戦いが最終局面に差し掛かっていることを感じていた。彼らは全力を尽くし、この最後の戦いに挑んだ。

「これが本当に最後の一撃になるわ…！」

カヨが聖なる剣を強く握り、全員に声をかけた。

「ここで決めなければ、私たちにはもう後がない…全力で行く！」

レオンが剣を構え、気合いを込めて叫んだ。

「私の矢が、必ずこの戦いを終わらせる…！」

リリアが息を整え、矢を番えて狙いを定める。

「風よ、私たちに力を…！」

アイリスが再び風の魔法を発動させ、漆黒の鎧の動きを封じ込める準備を整えた。

広瀬が盾を構えながら、カヨに静かに言った。

「カヨさん、私たちならできる…この一撃で決めましょう！」

「そうね、広瀬。これが私たちの全てをかけた一撃よ！」

カヨが決意を込めて答え、剣を高く掲げた。

漆黒の鎧もまた、最後の力を振り絞り、最強集団に向かって攻撃を仕掛けてきた。その一撃はこれまでのどれよりも強烈で、全員がその圧力に耐えながら反撃のタイミングを伺った。

「今だ、みんな！」

カヨが叫び、全員が一斉に動き出した。

リリアが矢を放ち、継ぎ目を正確に狙い撃つ。アイリスの風が敵の動きを封じ込め、カヨとレオンが剣を振り下ろした。広瀬が盾で敵の攻撃を防ぎながら、全員の攻撃をサポートする。

「これで終わりにする…！」

カヨが全ての力を込めて、聖なる剣を振り下ろした。

剣が放つ光が漆黒の鎧を貫き、その闇を切り裂いた。鎧は一瞬、動きを止めたかのように見えたが、次の瞬間、激しい光が放たれ、鎧が崩れ始めた。

「やった…！」

広瀬が歓喜の声を上げたが、まだ油断はできない。

「最後まで気を抜くな…！」

レオンが全員に呼びかけ、次の動きを警戒した。

しかし、漆黒の鎧はそのまま崩れ落ち、ついに力尽きた。敵が完全に消滅したことを確認し、全員がその場に安堵の息をついた。

「これで…終わったんだ…」

カヨが深い息をつき、剣を下ろした。

「私たち…勝ったんだね…」

広瀬が感激の声を上げ、涙を浮かべた目でカヨを見た。

「みんな…本当にありがとう。私たちの力で、この戦いを終わらせたんだ」

カヨが仲間たちに感謝の気持ちを伝えた。

「これで、やっと元の世界に帰れるんだな…」

レオンが笑みを浮かべ、剣を鞘に収めた。

全員が互いに頷き合い、戦いの勝利を噛み締めながら、再び元の世界へと戻る準備を始めた。彼らの冒険はここで終わりを迎え、物語はついにクライマックスへと向かっていく。