魔女術の発見

1

「山名君」

 明確に僕に向けられた声は予想外のもので、不信感のようなものを引き摺りながら僕は声の方へと振り返る。そこには、顔は知っているけれど名前は知らない女生徒が立っていた。

 昼休み、クラスメイトから話しかけられるということは取り立てておかしなことではないのかもしれない。ただ、それは言葉として表せばの話であって、現実的にはそうではない。新学期が始まったばかりでもあればともかく、わざわざ休息の時間に親しくもないクラスメイトに、それも異性のクラスメイトに話しかけるなんていう状況は極めて異質なものだ。それも、異性はおろか同性ともろくに話さない僕みたいな奴に話しかけているのであれば尚更。

「何か用?」

「うん、ちょっとね。今時間ある?」

「あるけど」

「じゃあ少しだけ付き合ってくれないかな」

 事務的な手続きであれば今この場で行えば良いし、時間を取るような必要もない。何かしらの、個人的な事情。それがいかなる話であれ拗れることになりそうなことは目に見えていて気は進まないが、頑として断ろうと思えるほどの意地もない。

「分かったよ」と読んでいた文庫本を閉じ、机に仕舞ってから立ち上がる。

「少しだけなら」

「ありがとう」

 愛想よく笑って、彼女は僕に先だって歩き始める。僕は質問をすることも疑問を挟むこともなく、諾々と彼女について行く。

 彼女の名前は知らない。けれど、なんとなくの人となりは知っている。それは僕が関わりはしないものの人間観察を好んでいるというわけではなくて、僕のような人間であっても目にするような彼女の立ち回りによるものだった。

 僕とは真逆に属する人間だと言えば、恐らく彼女のことを最も簡素に説明することが出来るだろう。つまり、友人が多く愛想がいい。他人と関わることを好み、常に周囲には誰かが居て彼女のことを慕っている。どれほど勉強が出来るかは知らないけれど、既にこれだけ揃っているのだから多少苦手であって欲しいものだ。ただ、大抵の場合こういう人間は如才なく勉学の方面までもカバーしている。人間とはどこまでいっても、どれほど理想を唱えようとも、不平等な生き物なのだから。

 そのクラスメイトが僕を案内したのは、教室から離れた空き教室だった。この教室は勿論のこと、周囲にすら人影があまり見えない閑散とした空間。本当に、ノイズのひとつもなく彼女は僕と一対一での話を望んでいるらしい。嫌な予感がする。そして、その嫌な予感というものは不幸なことに当たることが多い。

 ご丁寧にドアまで閉めて、彼女は教室の真ん中ほどにある机に腰をかける。僕は少し考えた後で彼女から三つほど離れた机に腰をかけた。

「あの、悪いけど名前を教えて貰ってもいい?」

「上谷早紀。君のクラスメイトだよ」

「ああ、それはなんとなく分かってる」

「でも、もうこのクラスになってから半年だよ。そんなに存在感ないかな、私」

「存在感があるから顔くらいは覚えていたんだ。君だって、興味がないもの――例えば化学記号みたいなものを覚えろと言われても覚えられないし、覚える気にもならないだろ。僕にとって人の名前はそれに似ている」

「あはは、化学記号か。うん、確かにそれなら覚えられないかも」

 名前を覚えていないというとあまり良くない反応をされることも少なくないのだけれども、上谷さんにそういった様子はないようだった。名前を覚えられていないことに関して、申し訳ないとは思うけれど覚えられないものは覚えられないのだからこうしてあっさりと受け入れてくれたのは些か気分が楽だった。

「それで、上谷さんは何の話がしたいのかな。悪いけど、僕で力になれるようなことはとても限られていると思うけど」

「頼み事とかじゃないんだ。一番近い言葉で言うんだとすれば警告だと思う」

「警告」

 予想のしていなかった言葉の登場に思わず笑ってしまう。警告。休み時間に。同級生から。全てが絶妙に組み合わさってシュールな文章が生み出されている気がする。それほどに警告なんていう言葉は高校生同士の会話にしては不釣り合いな重さを持っているように感じられた。

 ただ、上谷さんはいたって真面目な顔つきを変えない。冗談、でわざわざこんな呼び出すなんていう真似はしないか。彼女の瞳に見える色はこれ以上なく真剣なものに見えて、僕は可笑しさを奥に仕舞い込む。

「警告とは、随分強い言葉を使うんだな。出来れば穏当な内容だとありがたいんだけど」

「別に、荒事を起こそうってわけじゃないよ。内容も、多分穏当。そんなに大層な話じゃない」

「ならいいけどね」

 本当に穏当な話なら教室を移動する必要もないんじゃないだろうか、という言葉は口に出さないでおく。必要以上に話を迂回させるべきではないだろう。

「それで、その警告の内容は?」

「冬麻さんには近づかない方がいい」

 簡潔に、しかし確かな重力を持って、上谷さんはそう断定した。その言葉の裏側にはゾッとするような冷たさと鋭さが内包されていて、反発よりも当惑が先に訪れる。

 今の言葉だけでは彼女の真意を見抜くことは出来ないけれど、それでもひとつだけ分かったことがあった。冬麻久々利が孤立している原因のひとつに、恐らくは上谷早紀の思惑が少なからず噛んでいる。上谷さんの拒絶は、それほどに分かりやすく強いものだった。

「嫌だね」

「どうして?」

「どうしてもこうしてもないだろう。個人的な人間関係について君から口を出されるいわれはない。それに、僕は捻くれ者なんだ。近づくなと言われるとむしろ近づきたくなってしまう」

「……君は、どれくらい冬麻さんのことについて知ってるの?」

「たまに奇抜なことを言うちょっとエキセントリックな普通の女の子ってことくらいは」

「全然知らないんだね」

 その言葉にはどこか嘲るような色が含まれていた。明確な悪意が彼女の口から出たのを聞いたことは初めてで、そして予想をしていなかったことで驚く。人間なんていうのは様々な面を持っているもので、ましてや殆ど関わったことのない人間であれば見ていない面が垣間見えることはなんらおかしなことではない。けれど、なんとなく人間性というのは普段の行動で透けるものだし、何より人間の多面性を知っていながらも悪意を吐き出すことに対して違和感を覚えさせるのが、上谷早紀という少女だった。

「……大事なのは背景じゃなくて本人がどういう人間かだろ。こういう風なバックボーンがあるから避けるべきだ、なんていう考えはあまりにも大雑把で危険だ」

「そうかな、人間は所詮環境によって形作られるものじゃない? 背景だけでどういう人か、百パーセント分かるなんてことはないだろうけど、それでもある程度推察することくらいは出来るんじゃないかな」

「犯罪者の子供は犯罪者とでも言いたいのか? 貧困な環境に生まれたなら誰もが盗みを行うのか? 違うだろう。問題は本人がそれらの環境で何を感じてどう成長するかだ」

「そのどう成長するかっていう基礎的な部分が作られるのが環境なんじゃないかな。人は、一度経験した行動を取りやすくなる。それが自分の経験ではなかったとしても、他者の経験を目前とすることで疑似的に経験をして、行いやすくなる」

 影響力のある人間が自殺をすると、自殺者の数が増えるというようなもののことだろう。確かに、彼女の意見は一理ある。ただ、確実にどこかが間違っているような気がして他ならない。

「一旦話を戻そ。私が話したいのは、君が聞くべきなのはこういう不毛な議論じゃないでしょ?」

「聞くべき、ね。いやに啓蒙的な口調だな」

「啓蒙ってつもりじゃないよ。ただ、君は事実を知るべきだ。冬麻久々利についての、彼女の家についての話を」

 長くなりそうな話だ。果たして、次の授業が始まるまでに終わってくれるだろうか。勉強熱心というわけではないけれど、少なくともこれから始まる話よりはマシだろう。

 僕は冬麻久々利の過去についての話に興味がない。というか、知りたくない。要らない情報を知れば事態は複雑化する。僕たちの関係にこれ以上の複雑さは求められていないのだ、であれば互いに適切な距離を保ちつつ過ごした方がずっといい。けれど、どうやら既にそういうわけにはいきそうにもない。

「分かったよ、話してくれ。出来れば再三の呼び出しがかからないようにお気に召すまで」

「うん、そうさせて貰う」

 皮肉が通じていないのか、それとも皮肉だと分かったうえで流したのか、いずれにしても食えない性格をしているということを再確認する。苦手なタイプだ。

「山名君は創天教って宗教を知ってる?」

「いや、知らないけど、有名な宗教なのか?」

「昔は少し、ね。四十年くらい前に出来た新興宗教で、一時期は会員の数も多かったみたいだけど初代の教祖が亡くなってからは落ち目にある」

「へえ」

 説明を聞いても全く心当たりがないあたり本当に知らない宗教なのだろう。クラスメイトの名前も覚えられないような人間が、新興宗教のことなど知っているはずもないのか。

「その宗教がどうかしたのか?」

「設立者の名前が冬麻宗司。二代目教祖の名前が冬麻幸雄。ここまで言えば何が言いたいか分かるでしょ?」

「……まあ、そうだな。なんとなくは」

 惚ける、という手段も考えたけれどそれがその場凌ぎに過ぎないことは自明で諦めて認める。冬麻久々利は、創天教の教祖の娘である、と。つまり、彼女が今まで行ってきた祈りは神格化された祖父か父に対するものであり、世界が終わるなんていう予言は父によってなされたものだということになる。

 信仰を持っているということは異論を挟むまでもない明らかなことだったけれど、まさか教祖本人の娘だとは想像をしていなかった。個人的な信仰に対してどうしてあそこまで敬遠するのかという点が腑に落ちていなかったが、教祖の娘という立場は確かに一般の教徒と比べると更に異質で異彩を放っているものだ。

 ただ、それにしてもここまで敬遠をする必要はあるのだろうか。彼女が何をしたわけでもないのに、こうして仰々しく呼び立ててまで警告をする必要が、どこにあるのだろうか。

「来たる終末に備え、新たな世界への到達を目指す。教義としては陳腐なものだけれども、初代教祖である冬麻宗司は所謂インテリで、実在する哲学などを巧みに取り入れながらその言葉に仮初の論理性を補強した」

 冬麻さんが本を読んでいた理由が嫌なかたちで腑に落ちた。彼女がニーチェを読んでいたのは、ロスタンを読んでいたのは、文学的興味ではなく「教育」の一環だったのだろう。次の教祖に仕立て上げるための、教育。神は死んだ、と言い放ち思考を放棄した信仰を非難したツァラトゥストラが宗教のために使われるというのは、どういうシニカルなんだろうな。

「終末思想が今時流行るのかね」

「いつだって、誰もが現状に不満を抱えている。抱えていなくても、小さなその不安を肥大化させて無視することの出来ないものにする。それが宗教ってものじゃない?」

「随分詳しいんだな、宗教に対して」

「うん、一時調べてたから」

 上谷さんはふう、と束の間の休息をするように息を吐く。

「私のお母さんが創天教の信者だったの」

 恐らく、軽々と口にするべきではない、していないであろうことを、上谷さんはあっさりと言った。それは、彼女なりに全てを曝け出して僕に向き合おうという誠実さの表れだった。

「だった、っていうのは正確じゃないのかな。お父さんが愛想を尽かして離婚して、それ以降会ってないから今も信じてるのかもしれない。それ以降は、知りたくなくて調べようともしてないから分かんないや」

 上谷さんは乾いた笑いを零してそう言った。人は、時として哀しい時に笑うことがある。そうでもしないと、自らの中にある哀しさに耐えられないから。けれど、そういう時の笑顔は哀し気な表情を浮かべるよりもずっと寂しさを携えている。今にも決壊しそうな脆さが、傍観者に過ぎないこちらの心さえも滅茶苦茶にしようとする。上谷さんの笑顔は、そのような笑顔だった。

 どこまでいっても、他人事であることに変わりはない。だから、僕は彼女の痛みを知ることなど出来ない。ただ、その痛みが、母親が現実からズレた信仰にのめり込み、引き離されることになったという痛みが、これ以上なく残酷なものであるということだけは理解することが出来る。

「……だから、冬麻久々利には近づくなと? 危険だから?」

「うん、まあそういうところかな」

「彼女が信仰らしい信仰を見せるのは食事前の祈りくらいでそれ以外はただの高校生に過ぎないが」

「もしかしたら、それは山名君の警戒を解くための前準備に過ぎないのかもしれない。本当に彼女に君を勧誘するような意志がなかったとしても、教祖の娘と繋がっているということで他の教徒から勧誘をされたり、あるいは危害を加えられるかもしれない」

「考えすぎだ。そんなもしもまで考慮に入れるのは馬鹿げてる」

「でも可能性として有り得ないことではないよ。私だって、墜落をする可能性があるんだから飛行機に乗るな、みたいな限りなく可能性の低い話をしているわけじゃない。ある一定以上の可能性があって、そして決定的で取り返しのつかないことだから、こうして言ってるの」

 上谷さんの言葉にはニュースや漠然とした宗教に対する偏見ではない、重みがあった。実際にその醜悪さに触れたからこそ実感している、重力があった。

「山名君って世界史選択だったっけ」

 突飛な質問は、けれど話が大きく逸れてはいないことがなんとなく分かって、僕は答える。

「そうだけど」

「ヨーロッパ史の中でイスラム系の民族が移動してきたり、その中で戦争が起きたりするけど、押し返すことが出来るなんてことは稀であっという間にイスラム系の民族が増えることも少なくはない。つまり、イスラム系の民族は戦争が強かったんだけど、それがどうしてか知ってる?」

「……さあ、分からないな」

 世界史自体選択をしていることは確かだけれどもまともに受けていない身からすれば分かるはずもない。

「イスラム教において戦争は聖戦と言われていて、尊いものだったの。だから他の宗教の教徒よりも戦争に対して意欲的だった。恐れがなかった。それが彼らの強さの理由だったと一説では言われている」

 確かに戦争において恐れがないというのはとてつもないアドバンテージだ。死というものは勿論、例え戦争の最中においても人間は人間を殺すことに対して抵抗を覚えるのだから。

「創天教の思想は終末への到来に備えるもので、つまり絶対的な終わりがある。だから、彼らは恐れない。自分たちの死や行動に対するリスクを」

「……それは、怖いな」

 信仰のためであれば、大義のためであれば普通の人間の歯止めになるようなリスクを無視するような人々。その影が、冬麻久々利の傍に居る限り否が応でも頭の隅を掠り続ける。有り得ない可能性といって排除をするには確かに剣呑な状況と言えるのかもしれない。

「だから、私は創天教に関わって欲しくない。冬麻久々利に、近づいて欲しくない」

「……ごもっともらしい理由だが、いや、らしいというよりごもっともな理由だが、その忠告を話したこともないクラスメイトにする意味は何だ? 関係のない他人の心配が出来るほど、人間は優れた生き物じゃないだろう」

「それは、クラスメイトだから」

「クラスメイトの中でも他人は他人だ。少なからず、君のその願いの中には宗教に対する復讐が混じってる気がするよ。純粋な気遣いというよりは」

 世界の裏の戦争を憂う人間の同情は、同情している自分に酔っているだけの利己的なものに過ぎない。それと同じように、見えない、知らないことに対する同情なんていうものは根っこにどうしたって利己が存在するのだ。人間なんて結局利己的な生き物だけれども、個人的に利己的な意志で誰かを貶めようとすることは好きではない。

「坊主憎けりゃ、じゃないんだ。背景と冬麻久々利という人間は切り離して考えるべきだろう」

「……そんなこと、出来るわけないでしょ」

「そうかもな。結局僕は君の苦悩を知らない。苦痛を推測することしか出来ない。復讐なんていうものは効率とか善悪とか生産性みたいなものから全く外れたところに独立して存在する感情で、何を言っても君のその感情が収まることはないんだろう。ただ、僕は好きじゃない。加担したくない。それだけの話だ」

 彼女の背景は通り過ぎてなんてことのないように振る舞うことが難しいようなものに違いはない。ただ、そのうえで他人から聞いた話に振り回されて冬麻さんを突き飛ばすには、僕は彼女と関わり過ぎていた。

「君は、冬麻さんと関わり続けることを選ぶんだ」

「さあね、それは分からない。やっぱり宗教の影がちらついて怖くなるかもしれないし、単純に彼女の人間性が気に食わなくなるかもしれない。ただ、それは僕が決めることだ。上谷さんに言われて決める話ではない」

「……そっか」

 僕の言葉を咀嚼するように瞑目して、それから上谷さんは立ち上がる。

「うん、ありがとう。ごめんね、時間取らせて」

「いや、こっちこそ思惑通りに動けなくて悪かったと思ってる」

「あはは、そうだね。もう少しすんなりいってくれるとは思ってたんだけど、仕方ないよ」

 上谷さんは透過するように机の間をするりと抜けて、ドアを開ける。閉め切られていた空間が外界と触れて、息がしやすくなったような気がした。

「山名君」

「何だ?」

「君の選択をどうこうする権利は私にはない。でも忘れないでね、彼女の信仰しているもののせいで狂った人が居ることを」

「……ああ、肝に銘じておくよ」

 そうして上谷さんは今までの会話なんてまるでなかったように、ごく普通の足取りで去って行く。強かな人だ。食えない性格をしていて、僕とはまるで真逆なタイプだけれども、好感を抱くことが出来る人だった。

「創天教か」

 聞いたばかりの宗教の名前を繰り返す。思いもよらない場所で思いもよらない人物から、ずっと蟠り続けていた冬麻さんの背景について聞くことになった。それが正しい結果だったのかは分からない。冬麻さん自身の口から聞くべきだったのかもしれないし、僕が自らの力で知るべきだったのかもしれない、あるいは、知らないままでいるべきだったのかもしれない。ただ、知ってしまった事実を既に変えることは出来なくて、僕は向き合わなければいけない。上谷さんに流されることなく、自分の目で判断をすると決めたのだから。

 予鈴が鳴った。もうすぐ、授業が始まる。けれど、この状態ではろくに内容が頭に入るわけがないことも分かっていて次の授業は出ないことにする。どこから何をどうやって調べるか。計画はまるで白紙の状態だけれども、それでも動かずにはいられなかった。

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