86




「流⋯⋯種付けオジさんからチ〇ポを取ったら⋯⋯ナニが残ると思う?」


「そ、それは⋯⋯」


「ナニも⋯⋯ナニも残らなかった。お父さんにはナニも残らなかったんだよ。お父さんはチ〇ポと共に全てを失ったんだ」











「死ね!死ねッ!死ねぇえ!この種無しキモデブハゲオヤジがぁあああああああッッッ!!!」


「や、やめーーぐぉおっ⋯⋯!?!!」


「散々、私たちのことを好きにしておいて無事で済まされると思ってはいませんよね?」


「そ、それは⋯⋯!お、オマエらだって、あんなに喜んでいただろッ!」


「それはアナタのチ〇ポが素晴らしかっただけ⋯⋯ソレが無いアナタに何の価値もないッ!」


「ぐぅう⋯⋯!」


「私たちの人生をめちゃくちゃにしてッ⋯⋯!許さないッ!絶対に許さないッ⋯⋯!」


「うっ、うぅ⋯⋯うわぁぁぁああああああッ!?!!!」










「お父さんはそうして女子学園の全校生徒から袋叩きにされ、考えうるありとあらゆる拷問を受けた。これが因果応報という奴だなぁ」


「ご、拷問⋯⋯?」


「ムチ打ち、水攻め、火炙りーーくっさいハゲブタの丸焼き♡とか死ぬより辛い想像を絶するヤツ」


「おっふ⋯⋯」



それは果たして人間にしていい仕打ちなのだろうか⋯⋯?まあ、でも今は普通に元気にしてるし。大丈夫だったといえば大丈夫だったんだろうか?


怖ァ⋯⋯。



「散々なぶられたお父さんは最終的に強制わいせつ罪で警察に突き出されて豚箱にぶち込まれた。豚は豚箱にってなっ!HAHAHA!」


「oh⋯⋯前科持ち⋯⋯」


「でもな。ムショから直ぐに出られたんだよ」


「なにゆえ?」


「お母さんだ」


「お、お母さん⋯⋯?お母さんがなんとかしたの?」


「そうだ。お母さんは凄いぞ。司法取引だなんだでお父さんを釈放してくれた」











「俺にはもう何も残されてない⋯⋯オマエが大好きだったガチガチカリ高デカチ〇ポはオマエの手で切断されて俺にはもう何も残されていない⋯⋯何のになんでオマエは⋯⋯ーー」


「それはワタクシが貫太郎様を心の底から愛しているからです。例え貫太郎様にオチ〇ポ様が無くとも、その気持ちに変わりはありません」


「⋯⋯⋯⋯」


「全てを失った?それは違います。貫太郎様にはワタクシと⋯⋯そして”この子”が居ますよ」


「ーーッ!」


「さあ。行きましょう。貫太郎様は死ぬまで⋯⋯ーーいえ、死してもワタクシとこれからずっと添い遂げるのです」


「そうか⋯⋯俺にはまだ⋯⋯そうだ⋯⋯俺は間違ってた⋯⋯間違ってたんだ⋯⋯ただ己の欲望に従って好き勝手して⋯⋯そんなことが許されるワケなかったんだ⋯⋯ごめん⋯⋯ごめん⋯⋯」


「もう謝る必要はありません。貫太郎様はもう禊を済ませました。それにワタクシは貫太郎様とこの子が居れば幸せです」


「うっ⋯⋯うぅ⋯⋯!ごめん⋯⋯!ごめんなっ⋯⋯!俺⋯⋯!これからは真っ当に⋯⋯!真っ当に生きていくからッ!ちゃんとオマエとその子の為に働いて!真面目に!真面目に生きていくからッ!」









「イイハナシダナー⋯⋯」



そうか。それでお父さんは更生して真面目になって、ちゃんと働いて俺の事を育ててーー。


⋯⋯ん?


ちょっと待って。このダメオヤジはさっき無職でパチンカスしてるって言ってたなかったっけ?


あれれー?おかしいなぁー?



「それでお父さんちゃんと更生したの⋯⋯?」


「それがなぁ。そっからがお母さんのイカれた所なんだが⋯⋯」









「あっ、貫太郎様が働く必要はありませんよ?」


「⋯⋯ひょ?」


「貫太郎様は何もする必要はありません。ワタクシの傍に存在しているだけでいいのです」


「えっ⋯⋯」


「何もかも全てワタクシに任せてください。ワタクシが養って差し上げます。大丈夫ですよ。何も心配する必要はありません。貫太郎様の存在はワタクシ無しで成立してはいけないのです。貫太郎様の全てはワタクシのモノ。貫太郎様の構成する全ての要素はワタクシでなければならないのです。ですから貫太郎様は余計なことをしてはいけません。いいですね?」


「お、おお⋯⋯」


「うふっ♡うふふふふふふふふふふっっっ♡♡♡ああっ⋯⋯ああ⋯⋯!これで全て⋯⋯!貫太郎様の全てはワタクシのモノっ♡♡♡♡♡もう誰にも⋯⋯!誰にも渡さない⋯⋯!ワタクシだけの⋯⋯!ワタクシだけのモノなの⋯⋯うふふふふふふふっっっ♡♡♡♡♡」


「おっふ⋯⋯」










「おっふ⋯⋯」



お母ちゃんヤバッ⋯⋯これはキマってますわ。



「そんな感じでな。お父さん働きたくてもお母さんに働くこと許して貰えないんだよ。お父さんの決意とか諸々容赦なく踏み潰されちゃったんだよ」


「な、なるほど⋯⋯?」


「お母さん凄いぞ。そんなの普通成り立たないと思うだろ?でもお母さんマジでイカれたハイスペックだからなぁ。なんでも出来ちゃうんだよなぁ」


「お母ちゃんヤバ」



ヤンデレ怖ーい⋯⋯。



「それで働かずにギャンブルばっかしてると?」


「他にすることがないからなぁ。お金はお母さんに言ったらいくらでもくれるし」


「ええー、お父さんずるーい!甘やかされすぎじゃない?」


「自由に使えるお金はあるけど禁止にされてることもいっぱいあるぞ?」


「そうなの?」


「基本的にお母さん以外の女性とは接触禁止だし。それにコレだな」


「ネックレス⋯⋯?それがどうしたの?」


「これカメラ付き盗聴器だ」


「ひょっ!?」


「お父さんは常にお母さんに監視されてるから。だからヘタな真似は出来ないぞ。変な事をすればお母さんすっ飛んで来る」


「えっ、じゃあ今までの会話というか現状も全部お母さんに筒抜け?」


「そうだぞー」



ヘラヘラとなんでもない事のように言う父。


これはもう現状に慣れきってしまっている!


パパんしっかり飼い慣らされてるじゃーん。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る