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「おーい、アオー!」


「⋯⋯ん?紅?どったの?」


「ライディングデュエルしようぜー!オマエDホイールなっ!」


「なんでだよっ!?」


「うるせぇ!いいからオレのDホイールになるんだよっ!」


「ひゃんっ!?」



説明しよう!Dホイールとはライディングデュエル(バイクに乗ってデュエル)する時に乗るデュエル機能付きのバイクである!



「スピードワールドセット!オートパイロット起動!」


「オ”ッ⋯⋯!」


「オラッ!イケッ!たくっ!ホイール・オブ・ブルーの乗り心地は最高だぜ!」


「スピードの中で互いの心が通じあっちゃうううッ!」


「満足させてくれよな!」


「ああああ”あ”あ”はんどれしゅこんぼしゅごぃいいいい!!!」




なんてことがあったなぁと俺は思い出した。




「ひひひっ♡ひひひひひひひっ♡拙者のッ!私のDホイールッ!あっ、あっ、あっ♡すごいすごいすごいすごいすごいっ♡これすごいっ♡ライディングデュエル気持ちイイ♡これっ♡もうやめらない♡やめらんないっ!これが本番ライディングデュエル♡好き♡好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きしゅきしゅきしゅきしゅきしゅきしゅきっ♡嘘じゃない本番っ♡ホントにホントのホントでホントだった♡好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き♡♡♡♡♡♡♡♡ごめんね♡ごめんごめんごめんごめんごめんなさい♡疑ったりしてごめんなさい♡ずっとずっとずっと気持ちは通じあってたのに試すような真似したり勘違いしたりしてごめんなさい♡こんなに私のこと好きだったのに好きだって知ってたのにごめんなさいごめんなさいごめんなさい♡もう全部全部全部全部全部あげるね?あああああああああッッッ♡♡♡またっ♡また負けちゃうのっ♡戦闘破壊されちゃう♡でもでもでもでもでもバトルフェイズは終わらないのっ♡♡♡ずっとずーっとバトルフェイズしちゃうのっ♡♡♡拙者クソザコナメクジよわよわデュエリストでごじゃるから負けちゃうっ♡しゅごいよぉ♡こんなの絶対に勝てないのっ♡ライディングデュエルしゅごしゅぎるよぉお♡んひっ♡ひっ♡ひひひひひひっ♡いひっ♡これがDホイールの乗り心地っ♡衝撃しょごいよっ♡マシンとの相性ばっちりだねっ♡マシンと一体になって駆け抜けるの気持ちよすぎるのっ♡♡♡♡♡」




なんかほしさんと命懸けのデスマッチしてたようながするんだけど⋯⋯目が覚めると、ほしさんが俺をDホイールにしてライディングデュエルしていた。


正直、何を言ってるのか分からねえと思うがライディングデュエルが気持ちよすぎて、まともに頭が回らないのでもうホントに何が何だかよく分かんない。


アクッせられーしょぉんっっっ!!!




⋯⋯⋯⋯。



⋯⋯⋯⋯。



⋯⋯⋯⋯。




「⋯⋯⋯⋯」



「⋯⋯⋯⋯」



日本列島大横断長距離ツーリングを終えて⋯⋯おそらく正気を取り戻したらしいほしさんは赤いヘルメットを床に擦り付けての土下座の姿勢でブルブルと震えながら膠着していた。


対する俺氏。



⋯⋯げっそり(虫の息)。



幼なじみ(他)との特訓の成果か。なんとか一命は取り留めたが⋯⋯もうエンジンかかりましぇん⋯⋯ホイール・オブ・ブルーはガス欠でしゅ⋯⋯。


どれだけの時間走り続けたことだろうか⋯⋯途中から意識飛んだりしたし⋯⋯目が覚めたらもう⋯⋯あれ?これ夕日?いや朝日⋯⋯?1日終わって次の日の朝になってりゅ⋯⋯。



「⋯⋯⋯⋯あっ」


「ーーーービクゥッ!」


「⋯⋯お、お腹⋯⋯空いた、ね⋯⋯?」


「⋯⋯⋯⋯!」


「ごはん⋯⋯食べよ⋯⋯?」


「⋯⋯!(ガタッ!ドタバタバタッ!)」



ガバリッ!と立ち上がりドタバタと何処かに駆けていくほしさん。直ぐに戻ってきて俺の目の前に何かを置いた。


これは⋯⋯カロリソメイトとウィダーイソゼリー⋯⋯。


ふむ⋯⋯ほしさんの主食かな?



「あっ⋯⋯昨日買ってきた⋯⋯ごはんも⋯⋯あるよ⋯⋯」


「ーーーーッ!」



ガンガンガンガン!


手のひらを床に付けて床にヘルメットを叩きつけけながらほしさんがヘッドバンキングしておる。いや違うか。何かの謝罪の意を示してると思われる。


いや⋯⋯そんなせんでも⋯⋯。


なんか急にライディングデュエルしたくなっちゃう時ってあるよね。ウチの幼なじみらも頻繁に俺のことDホイールとして扱うことあるしね。まあ、珍しいことでもないから。大丈夫大丈夫。慣れてる慣れてる。




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