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俺は……おっぱいに取り囲まれていた……。
「ほらアオくん。ママ特製の特濃ヨーグルト風味ミルクプロテインだよっ!」
「オギャぁ!はむっ!ちゅぱっちゃぱっ!」
「アオのヤツ……美味そうに飲みやがって……次、アオに飲ますのオレな!」
「ボクも。たっぷり飲ませる」
まんまと泊ーー否、ママの誘いに乗っかってしまった、俺。言われるがまま、成されるがまま。全身を委ねる。
すると、それを見ていた紅と歩夢も寄ってきてーー……。
「なんか面白そうだな!オレもヤルぜ!」
「みんな一緒」
「そうだね。僕だけじゃない……コウくんとクロくんもーーみんなアオくんのママだ!」
「よくわかんないけど、そうだな!」
「ママ降臨」
ーーママ化した。
そうして俺は3人のママ達に取り囲まれることとなったのだ。
何を言ってるか分からねぇと思うが、もう深く考えるのはやめてもらおうか。
つまりはそういうことだ!黙って感じてろ!
「ちゅうっ!ぢゅううううう!!」
「ふふっ、アオくんはミルクちゅっちゅっするの上手だね。たんと味わって、いっぱい飲んでね」
泊ママの(お手製プロテイン(ヨーグルト風味)入り)ミルクうめぇー! こんなん幾らでも飲めるわ!
「夢中になってオレの(飲ませてやってる)ミルクにしゃぶりつきやがって。たくっ……アオはしょうがねぇなぁ」
「んじゅうっ!じゅうっ!じゅうっ!」
泊ママから紅ママへと哺乳瓶が渡り、紅ママも俺にミルクを飲ませてくれる。
不思議だ。中身は一緒で味も一緒の筈なのに。飲ませてもらう相手が変わっただけで味わいが違う。
やはり視覚的な効果であろうか。紅にミルクを飲ませて貰っていると否が応でも紅の大きなおっぱいが視界を埋める。「ああ、俺は今このミルク飲んでるんだな」と頭が錯覚するーーのかも知れない。
「よちよち。いい子いい子」
「んっ……!ちゅうっ!ちゅうっ!ちゅうっ!」
紅ママから歩夢ママへと哺乳瓶は回される。歩夢ママに頭を優しく撫でられながらミルクを飲ませてもらう。オギャぁ!歩夢ママミルク!おいちぃ!おいちぃ!
「おやおや……あっという間に飲み干してしまったね」
「おぎゃぁ……」
程なくして哺乳瓶の中身は空となった。
ホントにあっという間だった……ママ達にミルクを飲ませて貰うという幸福なひと時は一瞬で過ぎ去る。
もうこれで終わりなのかと、とても名残惜しい。寂しい……切ない……。
「ふむ……どうやアオくんはこの程度じゃ満足出来ていないようだね?」
そんな気持ちは簡単に泊ママに見抜かれてしまう。流石はママだぜ!なんでもお見通しかよ!
「そうだねぇ。(プロテイン入り)ミルクはもう無いから……”こっち”の方をちゅっちゅっするかい?」
「おッ……!?おぎゃぁっーー!!!」
…………。
…………。
…………。
俺はママ達の3×2のイマジナリーミルクを心ゆくまで堪能させて貰った。
頭がフワフワする。
上手く思考が出来ない。
ただただ……今はこの幸せに身を任せていたい。
◇
目を覚ました。
「……………………」
どうやら色んな疲れも相まって寝てしまっていたようだ。何か全身に柔らかい感触がひっついている。4人全員みんなで仲良く寝ていた。
「……………………ふぅ」
一体、今までのことは何処からが夢で何処からが現実だったのだろうか……。
俺にはもう何もかもよく分からない。
でも、そんなことはどちらでもいいのでは無いだろうか?
なんの不満があるのか?何も不満は無いだろう?そうだろう。そうだろう。
嫌なことなどひとつでもあったか?何ひとつとして嫌なことなんて無かった。それが真実だ。
これでいい。このままでいい。
みんなで一緒にいるのが楽しいし幸せだ。
だから、このままみんなで幸せにすごしていくんだ。
今も、これまでも、これから先も。ずっと。
……まだちょっと眠い。
瞼が堕ちていく。全身を包む幸せな感触。それに全て身を任せ、微睡みの中へと意識が溶けていく。
…………。
…………。
…………。
「はぁ……はぁ……。アオくん……アオくん……あんな夢中でーーして……。流石に僕ももう辛抱たまらないね。あんなにたくさんーーしたんだから、僕にもアオくんのミルクーー……」
…………。
…………。
…………。
4人の男友達みたいな親友で幼なじみ達。
誰の思惑か、その関係性は混沌を極めていく。
少年少女は大人への階段……ーーとは、何かが致命的なまでにズレてしまっている階段を勢いよく登っていく。
その先にあるのは果たしてどのような未来か。
まあ、恐らくは……幸せな未来しか待っていないだろうと、思われる。
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