18
「アオのヤツ……また腹か?なんか悪いモンでも食ったんかな?」
「んー。どうだろうねぇ。何にしても調子はあまり良くないようだから、この辺りで切り上げて今日はもう帰ろうか」
「それな」
「調子わりぃのに無理に付き合わせんのアレだしな。そうするか。まっ、そもそもオレは金持ってきてねぇから買うつもりもなかったしな」
「それな」
「僕もすぐに必要と言う訳では無いし、改めて買いに来ようね。今はアオくんの体調の方が心配だよ。大丈夫かなぁ?」
「わかる」
「アオだし、バカは風邪ひかねぇっていうから多分大丈夫じゃね?出すもん出したらスッキリして体調も戻んだろ」
「そうだね。出すもの出したらきっとスッキリして落ち着く筈さ。溜め込むのは良くないからねぇ。定期的に発散させないと暴走してしまうかもしれないしね」
「わかる?」
「んー……そうだな?」
「それじゃアオくんのことみんなで迎えに行こうか。ふふっ……」
◇
ふぅーーー………………(賢者タイム)。
出すもの出したら落ち着いた(スッキリ)。思わずバックレて来てしまったが、また怪しまれる事にならないだろうか?いや、なるな。なんて言って誤魔化そうか……。
うーむ……。
嘘ついても紅にはバレるし……それでアレでしょ?また「なんで嘘ついたんだオメー!」っておっぱいで揉みくちゃにされるんでしょ?なんだよ最高かよ。これ嘘ついた方がアドバンテージ取れるのでは?アリだな。ありよりのありあり。
一旦、嘘ついてゴリ押しするプランで行こうか。揉みくちゃおっぱいされた後のことはなんも思いつかないけど、揉みパイされるなら後のこととかどうなっても構わないよね!そうだそうだ!
どれ、そろそろおっぱい達の元に帰るか。オマエ親友達をおっぱいとしか見てえねぇのかよサイテー!うっせぇバカがッ!そんなセリフはなぁ!おっぱいに囲まれたことがねぇ奴だけが言えんだよ!おっぱいに囲まれてから出直してこい!
ぞわっ……!
なんか今……別次元の世界から極大の殺意が向けられた気がする……。はい……なんかスイマセン。おっぱいに囲まれててスイマセン。
冷静になって考えてみると俺ってかなり恵まれた環境に居るよな。幼なじみ3人とも女の子で可愛くておっぱい大きい。
そうか……俺、幸せだったんだ……。
そうだよな……こんな恵まれた環境に居るんだから、多少の困難で嘆いてる場合じゃないんだ。
立ち向かおう。どんな強大なおっぱいにだって正面から全力でぶつかれば「たゆん」と弾かれて即堕ち2コマ。おっぱいには負けない!おっぱいには勝てなかったよ!~完~。綺麗すぎる流れ。これは万バズ間違いないッスわー。
もうそういうのいいから、はよ戻れ。戻りマース。
そうして俺は多目的トイレを後にして外に出る。
「おっ、やっと出てきたか」
「やあアオくん。大丈夫かい?」
「ぽんぽんペイン?」
そんな俺を幼なじみ達が揃って出待ちしていた。口ぶりからして、どうやら急にトイレに走っていった俺を心配してくれていた様だ。優しいかよ。
くっ……!こんな良い子達の顔面に俺は何てモノをぶっかけたんだ……!ホント最低だよ!でもアレはイマジナリーなのでノーカン。いつもとても捗ってます。ありがとうございます。やっぱホント最低だよ!白いのに塗れて光を失った瞳は虚空を見つめる……完全に事案後。胸が締め付けられる思いにゾクゾクしてあらぬ扉が開きかける……いやダメだ。流石にそっち方向の扉を開くと引き返せなくなる……!やめておけそっから先は鬱展開だぞ。アッ、これ想像したら普通にキツイ……。マジでヤメよ。
「ごめんごめん!急に辛抱たまらなくなって出すもの出してた!」
秘技、主語隠蔽ミスリード。ナニを出していたかを言わない。嘘はついてないよ?嘘はな!作戦。これなら紅のライアーセンサーを掻い潜ることが出来る……はず!
「んー……???」
よし掻い潜った。あとは笑って誤魔化す!
「ホント心配かけてごめんね!あははっ!えーっと……もう下着の方は大丈夫なん?」
「あー、そっちは今日はもういいだろってなったんだわ。だからもう帰ろうぜー」
「まっ、そういうことだね。下着の方は後日改めて買いに来ようって感じかな」
「それな」
どうやらもう帰るようで、助かったと嬉しさ半分、もっとパンツに囲まれていたかったと哀愁半分。
こうして俺たちはイデオン(超巨大複合商業施設)を後にした。
帰り道……。
「ぴったり」
何故か歩夢がピタリとくっついて来て腕が抱かれている。包まれるのはやはり大きなおっぱい。腕が幸せ。腕テメェそこ変われや。
「あのー……歩夢……?歩きづらいんだけど。なんでくっついて来おる?」
「ちょっと心配」
どうやらとても心配してくれてるようだ。ええ子や。まあ、歩夢は不意に変なことする癒し系地雷枠。珍しいことでは無いけど、俺の体に異常は何処にもないのでちょっと心苦しさはある。
ホント歩夢はいい子に育ったよ……。
「もう大丈夫?おっぱい揉む?」
……んッ!?
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