18



「アオのヤツ……また腹か?なんか悪いモンでも食ったんかな?」


「んー。どうだろうねぇ。何にしても調子はあまり良くないようだから、この辺りで切り上げて今日はもう帰ろうか」


「それな」


「調子わりぃのに無理に付き合わせんのアレだしな。そうするか。まっ、そもそもオレは金持ってきてねぇから買うつもりもなかったしな」


「それな」


「僕もすぐに必要と言う訳では無いし、改めて買いに来ようね。今はアオくんの体調の方が心配だよ。大丈夫かなぁ?」


「わかる」


「アオだし、バカは風邪ひかねぇっていうから多分大丈夫じゃね?出すもん出したらスッキリして体調も戻んだろ」


「そうだね。ものきっとスッキリして落ち着く筈さ。のは良くないからねぇ。定期的にさせないと暴走してしまうかもしれないしね」


「わかる?」


「んー……そうだな?」


「それじゃアオくんのことみんなで迎えに行こうか。ふふっ……」











ふぅーーー………………(賢者タイム)。


出すもの出したら落ち着いた(スッキリ)。思わずバックレて来てしまったが、また怪しまれる事にならないだろうか?いや、なるな。なんて言って誤魔化そうか……。


うーむ……。


嘘ついても紅にはバレるし……それでアレでしょ?また「なんで嘘ついたんだオメー!」っておっぱいで揉みくちゃにされるんでしょ?なんだよ最高かよ。これ嘘ついた方がアドバンテージ取れるのでは?アリだな。ありよりのありあり。


一旦、嘘ついてゴリ押しするプランで行こうか。揉みくちゃおっぱいされた後のことはなんも思いつかないけど、揉みパイされるなら後のこととかどうなっても構わないよね!そうだそうだ!


どれ、そろそろおっぱい達の元に帰るか。オマエ親友達をおっぱいとしか見てえねぇのかよサイテー!うっせぇバカがッ!そんなセリフはなぁ!おっぱいに囲まれたことがねぇ奴だけが言えんだよ!おっぱいに囲まれてから出直してこい!


ぞわっ……!


なんか今……別次元の世界から極大の殺意が向けられた気がする……。はい……なんかスイマセン。おっぱいに囲まれててスイマセン。


冷静になって考えてみると俺ってかなり恵まれた環境に居るよな。幼なじみ3人とも女の子で可愛くておっぱい大きい。


そうか……俺、幸せだったんだ……。


そうだよな……こんな恵まれた環境に居るんだから、多少の困難で嘆いてる場合じゃないんだ。


立ち向かおう。どんな強大なおっぱいにだって正面から全力でぶつかれば「たゆん」と弾かれて即堕ち2コマ。おっぱいには負けない!おっぱいには勝てなかったよ!~完~。綺麗すぎる流れ。これは万バズ間違いないッスわー。


もうそういうのいいから、はよ戻れ。戻りマース。


そうして俺は多目的トイレを後にして外に出る。




「おっ、やっと出てきたか」


「やあアオくん。大丈夫かい?」


「ぽんぽんペイン?」




そんな俺を幼なじみ達が揃って出待ちしていた。口ぶりからして、どうやら急にトイレに走っていった俺を心配してくれていた様だ。優しいかよ。


くっ……!こんな良い子達の顔面に俺は何てモノをぶっかけたんだ……!ホント最低だよ!でもアレはイマジナリーなのでノーカン。いつもとても捗ってます。ありがとうございます。やっぱホント最低だよ!白いのに塗れて光を失った瞳は虚空を見つめる……完全に事案後。胸が締め付けられる思いにゾクゾクしてあらぬ扉が開きかける……いやダメだ。流石にそっち方向の扉を開くと引き返せなくなる……!やめておけそっから先は鬱展開だぞ。アッ、これ想像したら普通にキツイ……。マジでヤメよ。



「ごめんごめん!急に辛抱たまらなくなって出すもの出してた!」



秘技、主語隠蔽ミスリード。ナニを出していたかを言わない。嘘はついてないよ?嘘はな!作戦。これなら紅のライアーセンサーを掻い潜ることが出来る……はず!



「んー……???」



よし掻い潜った。あとは笑って誤魔化す!



「ホント心配かけてごめんね!あははっ!えーっと……もう下着の方は大丈夫なん?」


「あー、そっちは今日はもういいだろってなったんだわ。だからもう帰ろうぜー」


「まっ、そういうことだね。下着の方は後日改めて買いに来ようって感じかな」


「それな」



どうやらもう帰るようで、助かったと嬉しさ半分、もっとパンツに囲まれていたかったと哀愁半分。


こうして俺たちはイデオン(超巨大複合商業施設)を後にした。



帰り道……。



「ぴったり」



何故か歩夢がピタリとくっついて来て腕が抱かれている。包まれるのはやはり大きなおっぱい。腕が幸せ。腕テメェそこ変われや。



「あのー……歩夢……?歩きづらいんだけど。なんでくっついて来おる?」


「ちょっと心配」



どうやらとても心配してくれてるようだ。ええ子や。まあ、歩夢は不意に変なことする癒し系地雷枠。珍しいことでは無いけど、俺の体に異常は何処にもないのでちょっと心苦しさはある。


ホント歩夢はいい子に育ったよ……。



「もう大丈夫?おっぱい揉む?」



……んッ!?





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