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俺がパンツだと思っていたら俺は大量のパンツに囲まれていた。何を言ってるのか分からないと思うが俺もどうしてこうなったのか、さっぱり分からねぇ!あっ、パンツだけじゃなくて、ちゃんとブラジャーもいっぱいある。女性もの下着の大軍勢が俺を取り囲んでいる。これが所謂、四面楚歌?孤立無援?酒池肉林?ぶっちゃけハーレムみたいなところはあるわな。考えても見ようぜ。クリボー増殖でトークン大量生成して片っ端からこの下着を装備カードしたらもうそんなのえっちじゃん。クリちゃんえっちすぎるでしょう。つまりこれは実質ハーレムってワケ。どうやら男女比が逆転した貞操観念反転術式世界に迷い込んでしまったらしい俺はこの世界でナニを成すのか?そんなの赤ちゃん成すしかないでしょ。子種をバラ撒いて俺は世紀末の覇者伝説。種付神拳48手の神髄を見るがいい!イクぞ!奥義・
俺氏、極めて深刻な記憶の混濁が見られる模様。
「ほら。どうだいコウくん?これなんか可愛いんじゃないかい?」
「わかる」
「なんだそのヒラヒラ……オレに似合うかぁ?」
「お気に召さないようだね。似合うと思うんだけどな……物は試しに着てみようよ!」
「それな」
「んなの着ねぇって。だいたいよ。そんなブラとか可愛いのつける必要あんのか?どうせ見えねぇんだから、着れればなんでもよくね?」
「カードはレアリティを拘るよね?それと一緒さ。同じ物でもノーマルレアよりシークレットレアとか輝いている物がいい。そういう物は持っているだけでテンションが上がるだろう?」
「わかる」
「それは確かに……!」
「つまりはそういうことだよ。見えないところのレアリティも拘る。誰に見せる訳では無いけど、それだけで楽しくなってしまうものさ。高レアカードだって持ってるだけで満足してしまうよね」
「それな」
「なるほど。そう言われるとなんとなくわかる気がすんな」
「それに誰に見せる訳でもないとは言うけど、アオくんには下着を見られてしまうじゃないか」
「…………?アオに見られるとなんかあんのか???」
「アオくんに可愛い下着をしているところを見られたくはないかい?」
「別に???」
(うーん……これは本気でなんとも思ってないね……。まあ、ここら辺はいつもの事だから仕方はないか)
「考えてもみなよコウくん。例えばアオくんが滅茶苦茶カッコよくてお値段万越えの高レアカードを見せつけてきたとするーーその時、コウくんはどう思うかな」
「んだな。物にもよるけど……多分「カッケー!」って興奮する」
「だよね。逆にコウくんがレアリティの高い可愛い下着をアオくんに見せたとする。するとアオくんはどういう反応をするだろうか?」
「……カッケー……って、なる……?」
「まさにそう!コウくんがレアリティの高い可愛い下着を見せるとアオくんは「可愛い!」ってなって凄く興奮するんだよ」
「ほう……そいつはちょっと面白そうだな……」
「でしょ?普通の下着をつけていてもアオくんは何も思わない。だってそれはノーマルレアだからね。でも可愛い下着をつけているとアオくんは興奮するんだよ。「スゲェ!なにそれ可愛い!」ってね。そうやってアオくんに自慢するのは凄く楽しいと思うんだ」
「なるほど……。いや、でもなぁ……」
「物は試しに1度やってみようじゃないか。可愛い下着をつけてアオくんに見てもらう。そしてアオくんはどんな反応をするか?っていうのを試してみようよコウくん」
「ハクがそこまで言うなら……ちょっとだけ試してみっかなー?」
「よしきた!それならコレとコレとコレとコレとコレとコレを試してみよう!ほらコウくん試着室に行こう!」
「えっ、いや試すの多くね?」
きゃいのきゃいのと楽しげな少女達。
そんな彼女らを尻目に俺は思う。
俺……紅の味気無いパンツでも、興奮すんだよね……。
ここで重要な点ってさ。女の子の下着か否かってとこなんだよね。
確かに可愛いパンツはパンツで興奮するし、そっちの方が興奮の度合いは高いけどさ。でもスポブラとかタンクトップとかスパッツとかでも大いにありなんだよね。普通に興奮する。
あとはアレじゃん。こんな可愛げ無い、味気無いパンツ履いてんのにここはちゃんと女の子してるんだねっていうシュチュエーションとかもいいと思うんだよね。
それらを引っ括めて鑑みた結果。紅にはスパッツ直穿きがベストだと思うんよ。
「着てみたけどコレどうよ!」
「あー……コウくん?下着姿で堂々と出てくるのはヤメよ?カーテン閉めてね?」
「それな」
「あっ、ワリぃ」
バカ紅が試着室のカーテンをなんの躊躇も無く開けて、それをすぐさま泊に咎められた。うん、バカ。
羞恥心とか無いんかコイツ。
でも、チラリと見えた紅の下着姿。
黒いフリフリの下着姿だった。
あっ、うん。やっぱ可愛いパンツの方がいいかも。
俺は前屈みになった。
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