15
「コイツはもう俺のもんだアアアァァァぁぁぁッッッーーー!!!」
青田流、魂のッ、叫びぃッ!
学校に登校するや否や。俺は「ぽんぽんイタい」と自身のカバンを抱えて男子トイレの個室に籠った。
カバンを開けて、教科書を掻き分け、深層に安置されていた奇跡の至宝をその手に掴む。
それはまさに奇跡の産物。数多の人類が血眼になって求める夢の結晶。これこそ最高到達点。
それを!俺はッ!掴み取ったのだッ!
巨乳JCの使用済みパンツッ!
泊先生は仰られた……。
無くしてしまったパンツはもう捨てるものだったと、だから見つからなくても問題無いと……。
無くしてしまったパンツとは即ち、我が手にあるコレのことよ!
つまりッ!このパンツはッ!どうせ捨ててしまうのだから俺が貰っても構わんということだなッ!?
そうだなぁッ!?その通りッ!(自己完結)
パンツ握ったその手を俺は天まで届けと勢いよく突き上げた。
泊の使用済みパンツ頂きましたァァァッッッ!!!
しゃおらあああぁァァァッッッ!!!
テンションがまるで鯉の滝登りの様に直上がりを見せる。このままナニがギャ○ドスに進化してしまいそうだぜ。
まあ、落ち着けよ。落ち着いてな?落ち着いて、一旦、パンツ被るか。
俺は荒ぶるテンションに任せて握っていた泊のパンツを頭から被った。
「オ”ホォォォォぉぉぉぉ………………ーーーーッ!」
思わず口からオホ声が漏れた。
顔面を包み込む柔らかな感触……。
まるで母親に抱かれる幼子のような感覚に囚われ、一瞬でも気を抜けば幼児退行してしまいそうだ。おぎゃぁ。
……ぬくい。
いやまあ、現物はカバンの中に閉まってたから冷えきってはいるんだけど、これが泊がいつも履いていたパンツだと思うと、そこに泊のヌクモリティが宿っていると錯覚してしまう。
いや錯覚なんかじゃない。感じるッ……!感じるぞッ……!泊のヌクモリティがッ!
スゲェ。スゲェよ。これが本物の女の子のパンツ!アッー!パンツ!パンツパンツ!
シンプルにめっちゃ興奮した。もうギンギンやで。ギンギン。
しっかりと顔面で泊のパンツを堪能した俺はそっと頭から外した。まるで繊細なガラス細工を扱うように破けないように慎重に。
どれ……一発、抜くか……。
キーンコーンカーンコーン!
ふぁっ!?急にナニ!?ビックリさせないで!って!予鈴かっ!もう朝のホームルーム始まるじゃん!クッソ!今いいトコなのにいいいいいいい!!!
だがまあ焦ることはなかろうなのだ。この泊の使用済みパンツはもう俺の物。泊に返す必要など無いのだ。そう!もうこのパンツ俺の!俺のパンツぅ!
あっ、ちょっと待って……。
俺、重大な事実に気がついたかも……。
この泊パンツって捨てる予定の物だった訳じゃん?ってことはだよ?つまりこのパンツかなり使い込まれたパンツってことじゃん?泊が何度も何度も履いてたパンツってことじゃん?もう泊の色んな物が染み込んでるってことじゃん?ヤバくね?マジでヤバくね!ヤバーイ!だってそれもうーー……。
…………。
…………。
俺はホームルームに遅れて先生に怒られた。
◇
午前の授業中、俺の頭の中はパンツのことでいっぱいだった。
授業など一切聞いておらず何度も先生に怒られた。
でも、なんの問題もない。だって俺がパンツだもん。
昼休みとなって、いつもの様に机をくっつけて島を作り幼なじみ達と昼食を囲む。そんな中でも俺の頭の中はパンツでいっぱいだった。
「あっ、そうだ。今日はちょっと寄り道してから帰りたいんだが、いいかい?」
「オレはなんも用事とか無いし問題無いぜ」
「認証」
「クロも大丈夫と……ーーアオは?」
「……大丈夫」
「よぉおし。全員問題なし、と。んで、何処に寄るんだハク?」
「イデオン(複合商業施設)に行こう。新しい下着が欲しいんだ。成長期と言うかなんと言うか……またちょっと胸が苦しくなってきてねぇ」
「あー、それなー。オレもちょっと苦しくなってきたかも」
「わかる」
「うむ。それなら丁度良かったね。みんなで新しい下着を選ぼうか」
「そうだな。……ったく。これはこれで面倒臭ぇよな。動くのには邪魔だし、肩はこるしでいいこと無くね?」
「それな」
「それはあるかもだけど。そんなに悪いことばかりでもないと思うよ。いろいろと……使えるしね」
「そうかぁ?使うって何に使うんだよ」
「ふふっ。ナニにだよ。コウくんには今度ちゃんと教えてあげようじゃないか。この大きな胸の使い方を……ね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます