08




俺のサポートをしてくれることになった泊は何故だか後ろから抱きついていきて耳元に唇を寄せる。


「こうして近づいて話さないと僕の指示がコウくん達にも聞こえてしまうだろう?」とのことである。


理屈は分かるが、背中に押し付けられたおっぱい様の感触で集中は出来ない。まったく集中出来ない。おまけに耳元で囁かれると泊の吐息が耳にかかってゾワゾワする。まったく集中出来ない。こんなんで集中出来るかッ!


というわけで俺はほぼほぼ泊先生の操り人形と成り下がった。


大丈夫、問題ない。泊先生ブレインに従えば紅程度の雑魚を駆逐するのは朝飯前だ。俺の意識がいらないまである。むしろ邪魔。うん。自分で言ってて少し悲しい。



そんなんで、いざ!決闘デュエル





「ほぉら、アオくん……まずは”これ”を出して」


「んっ……」


「ふふっ、ちゃんと出せたね。これでもっといっぱい出すことが出来るよ」


「あっ……」


「それでは”ここ”にたくさん出そうか」


「んんっ……」


「んっ、とってもいいよアオくん。上手になったね。こんなにたくさん出た」


「おっ……」


「あー……アオくん。それは出しすぎだ。ちゃんと温存しておかないと長続きしないよ。ゆっくり、じっくり、時間をかけて攻めるんだ」


「んおっ……」


「イキたいのかいアオくん?ダメだよ。ここは我慢するところさ。ここで焦ってはダメ。イキたい気持ちを抑えて、抑えて……そうだ……。そしてキメる時にキメるんだ。もっと楽しもうじゃないか。まだまだ始まったばかりだよ?」


「オ”ッ……!」


「いい……、いいよ……、凄くいいよ、アオくん……。ああ、僕も高ぶってきたッ……!あ、ああッ……!そこ……そこだッ……!今ッ……今ッ……!アッ……!あああーーー…………ッッッ!」


「ン”オ”オ”オ”ッ……!!!」




【注】カードゲームで楽しく遊んでいるだけです。




「よっしゃ!俺の勝ちぃ!」


「やったねアオくん!」




こうして俺は念願の初勝利を手に入れた。


やったよ姫様……俺、勝てた!だいたい泊先生のお陰だけど!プライド?知るか!勝てばよかろうなのだ!


ちなみになんか凄く気持ちよかったことしか覚えておらず、決闘の内容は何一つ覚えていなかった。




「チッ……負けたか……。クソがよ。ほぼハクがヤッてたみたいなもんじゃねーか」


「それな」


ホントそれな。




俺は完全に操り人形だったし。


しかし勝ちは勝ちである!たくっ!泊先生のおっぱいは最高だぜ!




こうしてみんなで楽しく遊んだ。度々、幼なじみ共にムラムラさせられながら休日が過ぎ去っていく。






「もう夕方かぁ……」



気がつけば窓から夕日が差し込んでおり、一日の終わりを意識する時間帯になっていた。



「みんなで一緒に居ると時間の流れが早く感じるね」


「わかる」



しんみりとした雰囲気で泊が呟くと、それに同意する歩夢。楽しい時間は過ぎるのが早い。



「ホント……あっという間だよなぁ。今日もそうだけどさ。オレらも、もう中3で来年には高校生になっちまうな」


「それな」


「高校……どうしようか?やっぱりみんな一緒に行ける高校がいいよね」


「となると泊と歩夢は問題ないとして俺と紅が合格出来る高校だな」



我らの学力順。


泊先生>>歩夢>(越えられない壁)>紅=俺


テストだと泊が成績上位で、それに続くのが何事もちゃっかりソツなくこなす歩夢。そして論外なのは俺と紅。とても成績が悪く、いつもどんぐりの背比べをしている。


この前の数学のテストは俺が42点で紅が40点。点数勝負は俺の勝ちで負けた紅をしこたま煽りちらかした。それを泊先生は優しげな表情で見つつ、その隣の歩夢には鼻で笑われた。そんな感じの知能指数。


高校受験に際して問題になってくるのはバカ2人の合否であるのは言わずもがなだ。



「高校は……ハクに決めて貰おう!」


「大賛成!俺らバカだからよく分かんない!」


「それな」


「ぶん投げたね、3人とも……」



困ったら泊先生に頼っておけばなんの問題も無い。それに泊が選んだことならなんの文句も無い。もう俺、生涯に渡って泊先生の操り人形として生きていくでいい。多分、勝ち組人生歩める。あと気持ちよさそう。



「わかったよ。みんなで行ける高校探しておくね」


「「「お願いします!」」」


「それとアオくんコウくんの勉強も僕が見てあげようじゃないか」


「「えっ!?」」


「当然じゃないか。2人ともまさか今のままで良いと思っているのかい?ダメに決まっているよね?2人の成績じゃ普通の高校に合格するのだって怪しいんだから勉強しないとダメだからね」


「わかる」


「「アッ、ハイ」」



勉強したくねぇー……。でも、まあ、泊先生が教えてくれるならなんとかなりそう。勉強教えてくれる時は手取り足取りおっぱいを押し付けながら教えて欲しい。あ。やっぱ、ダメだわ。想像したらこれ間違いなく集中出来ないヤツ。頭の中がおっぱいでいっぱいでなんも頭に入らなさそう。



「つーか、ずっと一緒に居んのになんでハクだけ頭いいんだろうな?」


「それなぁ」


「僕は2人と違って居眠りしないでちゃんと授業を聞いているからね。授業をしっかり聞いていれば大体なんとかなってしまうよ」


「わかる」


「「天才かよ……」」


「オレらには到底真似できねぇな。なっ、アオ!」


「そうだな、紅!俺達2人とバカだもんな!」



あははー!と紅と肩を組んで能天気に笑い会う。それを見て特大のため息を吐きながら泊は頭を抱えた。







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