02
「アオ、オマエ……オレらになんか隠し事してるだろ?」
「アオくん何か困っていることがあるならちゃんと話して欲しい。僕ら親友だろ?助け合うのは当然のことだと思うんだ」
「アオちゃん、あとで一緒にお風呂入ろ」
自宅の自室にて俺は幼なじみで親友の3人に囲まれて尋問を受けていた。逃げ場無し。
わー、おっぱいがいっぱいだー(現実逃避)
こうして俺の部屋に4人が揃うことは珍しいことじゃない。だが、問題があるとするなら昔と比べて、最近は全員が揃うと、この部屋のおっぱい密度が高くなってしまうことだろう。なんか凄く部屋が狭く感じる。圧がすごぉい。
「か、隠し事……?な、なんのことだよ……。俺がみんなに隠し事なんてあるわけないじゃん?はははっ……」
嘘である。
隠し事は滅茶苦茶ある。むしろ最近は隠し事しかない。
この頃、性欲の抑えが効かず1人で抜け出して何度トイレに駆け込んだことか……。俺はもうイマジナリー幼なじみ3人全員と一線を越えている。そうなってしまったら抑えなど効くはずが無い。思春期の男子を舐めないで貰いたい。そりゃ抜きまくるに決まってる。
「おいアオ。今、嘘ついたろ?まさかとは思うがオレに嘘がバレないと思ったのか?」
案の定というべきか、俺のついた嘘は速攻で紅に見抜かれた。長い付き合いだ。知ってる。紅はバカだがおっぱいが大きい。俺のついた嘘などすぐさま見抜いてくる。
だが、しかし、嘘がバレると分かっていても付かなきゃいけない嘘があるんだ。
イマジナリー紅の大きなおっぱいに何度も挟んでもらってますなんて言えるわけが無い……!
「なんでそんな分かりきった嘘つくんだよ!オレたち親友じゃねぇのかよ!」
激高した紅が俺の胸ぐらを掴んで詰め寄ってくる。紅は嘘をつかれるのが嫌いだ。嘘をついたことで怒らせてしまった。
親友だよ!親友だからこそ言えないの!(心の叫び)
「まあまあ、落ち着きなよコウくん。ほら手を離して」
「チッ……!」
俺と紅の間に入って泊が紅を諫めてくれる。不満気ながらも紅は手を離す。泊は俺と紅が喧嘩しそうになるといつも止めてくれる。ホント助かる。
「手を出すのはダメだよ。だけどね……なあアオくん。僕も今回はコウくんと同じ気持ちだ。少し怒っているよ。理由があるのかも知れないが……僕らに嘘をつくのは頂けないね。それに最近のアオくんの行動は少し目に余るよ」
静かな怒りを携えて泊は言う。ちょっとクールぶってはいるが俺たちの関係を1番大切にしているのは泊だ。俺と紅が仲違いしようものなら即刻で仲裁に走る。そして1度へそを曲げると1番面倒臭いのも泊である。
「アオくん……僕らにちゃんと話してくれないか?」
ナニを?俺がイマジナリー泊の大きなおっぱいを使って何度もナニをしていることを?
話せないってッ……!(心の叫び)
真剣な表情で俺を見つめる泊。隣では俺を睨みつける紅。その隣で何を考えているか分からない歩夢。
なるほど歩夢が一番の癒しか……。
「アオちゃん。みんなで一緒にお風呂入ろ」
あー……。なんか歩夢が変なこと口走ったな。この不思議ちゃんめ。癒し枠やない。これは地雷枠や。
「クロ……急になんなんだ……」
「空気が悪い。1回お風呂で仲良しする」
仲良し(意味深)?
「ふむ。裸の付き合いで僕らの友情を今1度確かめ合うというわけだねクロくん。悪くない考えだ」
「なるほど?」
なるほどじゃねーんだわッ!歩夢の突飛な発言にあっさりと納得するんじゃないよ!
そんなんなったら友情を確かめ合うどころか友情崩壊待ったナシなんですけども!?
イマジナリー歩夢の大きいおっぱいに何度もぶっかけてたのが現実のモノになってしまうんですけども!?お風呂だから洗うのも楽だね、って!それはイマジナリー歩夢と何回もヤッたシュチュエーション!
確かに俺の隠し事が全てさらけ出されることになって目的は達成するかも知れないけども!
「よし。んじゃ、みんなで風呂入るか」
「入る。みんな一緒」
「そういえば4人全員で一緒にお風呂って久しぶりだね」
「確かにな。いつ以来だっけか?」
「小6。夏休みが最後。最近はアオちゃんがいつも逃げる」
「うーむ……。そういえばアオくんの様子がおかしくなり始めたのも、それぐらいの時期だった気がするね」
「そうか?俺はアオがおかしくなったのは中二になったぐらいだった気が済んだけど」
泊も紅もどっちも正解。小6の夏にみんなを女として意識し始めて、中二になってからイマジナリー幼なじみを創造して初体験に逝たった。
大体、合ってんだよなぁ。流石は我が愛しき幼なじみ達。いつもイマジナリー体にはお世話になっております。とても捗ります。
じゃなくて。
もう完全にみんなでお風呂の流れになってるんだけど……。
どうすんのコレぇッ!?
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