能登半島を舞台とした一話完結型のホラー作品で、一つ一つの話が巧みに描かれている能登半島地震に関わる話もあり、現実と地続きであるさまが不思議と没入感に繋がっている短く、さらっと読めるので、隙間時間に是非※アカウント利用停止措置を受けたため、本レビューは再投稿となります
どう繋がり、どう掬い取られていくのだろうそう思いながら読み進めていくと。地震が起きた、その世界の中でフォーカスの当たり方が次々と変化しつつ、絡み合う人々の思いと、出来事。最後のまとめ方にストンと落ちるものがあり、是非最後まで読んでいただきたいお話です
幻想と、被災地のリアル。
実体験に基づき書いてあるからか心に迫るものがあります。読んでいて怖く感じます。
一話ごとに読める作品です。情景描写がとても上手なので自分もその場にいて見ているような錯覚を起こしそうになります。ぞくりと背筋が寒くなることもあります。
過疎地域として人が少なくなっていくなかで、震災や豪雨にも襲われてしまった能登。甚大な被害の爪痕の垣間に見える怪奇現象は人を不幸に陥らせたり、はたまた消えゆく者たち、人知れずに守護していたりと能登とともに生きる人々と怪異の物語になります。
こういうお話に野暮なんですが、神様とか怪異とかと人間はスケールが全く異なる動きをしているものなので、お互いにすれ違うものなんですよね。普通は。互いに探さなければ。なので、殊に不幸のあった土地であまり何事かを探さなければ、早々何かを拾う話でもないんです。まぁ野暮なんでアレですが。そういうの含め大変よろしい流れだったと思います。