『九頭龍一鬼（誰）ひきこもり日記』随筆集

2024/08/28

よく、戦争が科學技術を飛躍的に向上させた、というかたがいらっしゃるが、愚生はまったく反対意見である。

うろおぼえで申し訳ないが、プランクによる量子力学の発見が一九〇〇年、アインシュタイン奇蹟の年が一九〇五年、ゲーデルショックが一九三五年、ENIACの完成が一九四六年であったはずなので、近現代の驚異的な科學的発見は、見事に平和な時期におこなわれていることがわかる。

なかんずく、第二次世界大戦が勃発せず、ノイマン型コンピューターがもっとはやく完成していれば、カーツワイルの収穫加速の法則によって、いまごろ、すべての病気は解消され、人類は永遠のいのちになっていてもおかしくなかっただろう。

平和こそが科學を進歩させるのである。