第33話 見られながらのエネルギー補給



「ところでさ、カオルの場合、MPの補給はどうなってるの?」

 MPというのはマジックポイントの事で、ゲーム内では魔法を使うとだんだん減っていく。暴れればスタミナが減るのと同じだ。

 暗い夜道を歩きながら、僕はカオルに聞いてみた。 


 リリーたち三人は夕食中で、僕もこれからエネルギー補給に向かうところだ。

 カオルはと言えばさっき食べたからという事で、邪魔が入らないように見張り役をと着いてきたのだった。


「まだそれほど魔法使ってないからよくわからないんですけど、やっぱり体力値からの補給になるんでしょうか。一晩寝れば完全回復とかかなあ」

 カオルはまだこの世界に転生してきたばかりだから、わからないことが多いようだ。


「でもさ、船を動かす念動魔法でだいぶん使ったんじゃないの?」

 五人乗りの小舟を一時間ほど動かしていたのだ。

「いえ、それほどでもないですよ」

「じゃあさ、あの船を浮かせる事とかはできたの?」

 空を飛べるのならすごく便利だ。


「いや、それは無理です。念動魔法は何でも動かせるわけじゃないんですよ。人間が手で動かすことができる程度の重さまでです。手で動かす代わりに念動で動かしてるだけですから」

 顔の前で手を振りながらカオルは苦笑いした。

 まあそんなところだろう。何でも動かせるのなら魔法使い最強になってしまう。


 さて、町の門が見えてきた。

 今夜のお食事は門の守りを固めている衛兵にすることにした。

 彼の性欲エネルギーが最強レベルになっているのが分かっていたし、町はずれの方が何かの時に騒ぎになりにくいだろうから。 


「わあ、いよいよ淫乱ケツマン波の発射か、ドキドキします」

 横でカオルがこそっと言った。


「勝手に変な名前つけるなよ、趣味悪いぞ」

 そんなことを言ってると、門の衛兵が僕らを見つけた。


「おい、夜更けに女が町の外に出るのは危ないぞ」

 衛兵さんは親切な奴のようだ。

 そのごつい身体からはオスの臭気をムラムラ発散している。


「お兄さん素敵だな。そっちで気持ちいいことしませんか」

 僕が淫靡な視線を送ると、彼はごくんとデカいのどぼとけを上下させた。


 そうやって衛兵を門の横の暗がりに呼び込んで、適当な場所で僕はローブを捲ってお尻の穴をさらけ出す。

 暗がりでもそこがよく見えるように、カオルが手のひらで魔法の灯りを光らせてくれる。


 ぐおっと一声吠えた門衛は、跪いて四つん這いになった僕のお尻に顔を寄せてきた。

 肛門にぬるりとした彼の分厚い舌が接触する。


「うわー、そんなことするんだ。いやだあ、汚くないのかな」

 横で見ているカオルがうるさい。


「うわ、舌先入れてる、きゃあ、そんな中に入れて変態だなあ」

 いちいち実況してんじゃないよって言ってやりたいのはやまやまだったけど、こっちも気持ちよくて気をそぐようなことはしたくないのだ。


 衛兵が身体を起こして前を開く。

 固く勃起した彼の肉棒が、どんっと現れた。


「ひゃあ、デカイなあ、あんなの突っ込まれたら裂けちゃうよ」

 彼の亀頭が僕の肛門に密着して、グイグイっとそこが広げられていく。


 ああ、感じてしまう。


「うわあ、入ってる入ってる、すっごーい。あんなのが入るんだ、びっくり」

 まだ言ってる。うるさい奴だなあ、もう。


 ずぶぶうっと彼の太いものが奥まで入ってきた。

 う、うん。


 あ、あ。気持ちいい。


「きゃ、ジュン声あげちゃってるね。そんなにいいの?」

 だから聞いて来るなよ、こっちはそれどころじゃないんだから。

 見られるのはいいけど、黙ってみてほしいな。


 でも、僕もそんな不満を抱いてる余裕もなくなってくる。

 あん、いきそう。


 肉棒がずんと突き入れられて、彼が一度目の射精を果たすと同時に、僕も一回目のメスいきに達した。


 あ、あん、いくう。


「やだあ、ジュンいってる、変態だなあ」

 耳障りなカオルの声も、ここまできたらいいスパイスに感じる。

 ほら、もっと僕を蔑んで、そう呟いてしまう。

 彼の肉棒が五回目の射精を果たすと、彼はいびきをかいて眠ってしまった。



「まったく、君うるさすぎだよ。見学するのはいいけどもっと静かにしろよ」

 重い男の下から這い出した僕は、真っ先にカオルに注意する。


「え、あ、ごめんなさい。つい照れくさくてというか興奮しました」

 てへぺろ顔でカオルは頭を掻いた。 

 その右手を股間に当てて、もじもじしてる。

「何だよ。君もしたくなったのなら、男誘えばいいじゃん」

 僕が言うと、

「いやあ、性別女にしたのは間違いだったかなあって思って。あんなの見てたらジュンのお尻犯したくなっちゃった」

 そう言って残念そうな顔をした。

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