第6話 未来の四次中学校

朝。おれは目を覚ました。

「あれ、ここはどこだ?」

と、一瞬戸惑ったが、思い出した。

「ここは未来だ!」と。

そういや昨日、制服のまま寝ちゃったんだっけ。

おれはそう思いながら目覚まし時計を見た。


もう午前7時をまわっている。


ってことは・・・。

ヤバい、遅刻する!さすがに初日から遅刻はよくない。

おれは学生帽とカバンを手にとり、急いで部屋を出ようとドアを開けた。

今日から未来の四次中学校に行くんだ。

「遅い!」

廊下では友美子が待っていた。

「ごめんごめん。寝坊しちゃって」

「もー、何やってんの」

その後、おれたちは急いで建物から出た。


7時25分。

おれたちは四次中学校に到着した。

外見は昭和のときとあまり変わっていなかった。

「あと3分で朝の会始まっちゃうよ!」

おれたちは急いで教室に向かった。


###


「えーっと、1976年からきました、田中達也です」

朝の会の途中、教卓の前でおれはみんなに向かって自己紹介をした。友美子と同じクラスだった。

みんなきている制服はさまざまで、何年から来たかもさまざまだ。

だけど、みんなは「昭和から来たのか」っていう驚いた顔をしていた。

やっぱり、珍しいのか。

「じゃあ、席について」

先生に指定された席は、廊下側の1番隅にある友美子の隣の席。

おれはその席に座った。


1時間目は何故か自由時間で、おれはクラスの女子と友美子と話していた。

「1時間目が自由時間だなんて夢みたいだな」

「でしょ?私、葉野奈美恵はのなみえ。令和からきてるよ」

「よろしく。で、”れいわ”って?」

おれの頭の中に「れいわ」という言葉は存在しない。

なんの名前だ、とおれは戸惑った。

「あ、そうか!君、昭和から来たんだった。令和っていうのは元号で、昭和、平成、令和とあるんだよ。友美ちゃんも令和からだよね」

「うん。」

「おい、お前昭和から来たんだって?」

男子生徒が話しかけてきた。

「あ、そうだけど」

「おれ、草薙爽くさなぎそう。平成から来てるぜ、よろしくな」

「よ、よろしく」

おれにはなんだか、楽しいことが始まりそうな予感がした。

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THE・Time leap 〜時空より愛を込めて  迷M _りみ  @mei_m_rimi

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