第4話 冒険者ギルドへ

 冒険者ギルドってどこなんだよー。って心の中で呟く。

「おい、どうかしたか?」

 私よりも年上の男性が、心配した顔で見てきた。

「……初めて来たものなので、冒険者ギルドに行きたいのですが……」

 うーん?と首をかしげる。そんなに遠いのかと不安になってしまう。

「……わかった」

 ついてこい。と言わんばかりに振り返っては、手を振ってくる。

 道を案内されるも街の人の目線が気になる。目が輝いて見える。スーツ姿で歩いていると、こんなにも目線が気になってしまうものだと知った。


 冒険者ギルドと思われる建物の前で、何かを思い出した彼は突然の自己紹介をし始めた。

「俺はこのギルド長のイル。よろしく!」

 ギルド長!?

「そんなに驚くことでもないぞ」

 イルは爆笑をしている。

「コホン。ここがその冒険者ギルドだ」

「中に入れ」

 イルさんに背中を押され、無理やり入らされる。


 目の前に広がる光景は、どこにでもありそうだけど初光景だから驚いている。どこが受付なのだろう。探していると、イルさんが案内してくれた。

「ギルド長!?その方は?」

 受付嬢らしき方がギルド長を見た瞬間、お辞儀をした。

「迷子」

 迷子!?イルさんを見ると笑っていた。

「って冗談だよ」

 背中を思いっきり叩いてくる。

 これからが楽しみになってくる。

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