第3話 門番

 第二の人生が異世界で過ごす!?今だに驚いている。こんな夢見たいなことがあってよいのか。

 突然、目の前にステイタスボードが浮かび上がってきた。そこには、名前、魔法、職業、持ち物欄があった。


《名前》越田 光比呂

《魔法》神の恩恵

《職業》???(教師)

《持ち物》なし


 神の恩恵には一体どのような効果があるのだろう。興味本位で、そこだけ触れてみようとした。だが、ステイタスボードを触ることは出来なかった。それを貫通しているように見えてしまった。

 私は、目の前にそびえる街に訪れようと一歩一歩進んでいく。

 道中、草の影に隠れていたスライムを発見するも倒すことはなく、立ち去る。


 街の門の前に到着した私は、門の大きさに驚いていると、槍を持った人から声をかけられた。槍を見ていると、殺されるのではないかと、緊張と恐怖に支配される。

「?見たことがない顔だな。おい、フォス見たことがあるか?」

 彼は、私を見た瞬間、首をかしげる。フォスと呼ばれる隣人に聞きにいった。見たことがないといわれる理由は、なんとなく想像がつく。

 彼らはすぐ戻ってきて、問いかけてきた。

「初めてか?」

「ええ」

「そうか……なら、証明書かお金は持っているか?」

 フォスと呼ばれる男に問われる。

「いえ」

 誤魔化したところで、揉め事になる予感がした。だから、正直に言う。異世界人ということ以外で。

「……ないか……なら、何の用事で来た?」

 フォスと呼ばれる男は困った表情を見せるも、私のことが知りたい様子を見せる。

 近くにあったから。と説明をした。

「どこから来た?」

「山を越えた先にある集落です」

「そうか……なら仕方ない……なあ」

 実際には見たことがないが、なぜか頭の中にしている。女神さまの恩恵なのだろう。と解釈をする。

 恩恵の中に知識があるのは間違いないだろう。他にもあるとしたら何が存在するのだろうか。

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