時間をくれませんか?
いつか目を見て言えるだろうか。
「アナタの1日をワタシにくれませんか?」
今ワタシが1番ほしいもの。
ほんの少しのアナタの時間です。
そんなことを一人考えては逸る気持ちを抑えた。
抑えながらも、ただ何度も願った。
行き先はどこでも。
高級なディナーとかそういうのはいらない。
ただ隣で歩いてみたい。
できれば晴れた日がいいな。
そう願ってもどうやら叶いそうもなくて少しだけ胸の奥が狭くなった。
欲を張ったら壊れてしまいそうで、壊れてしまわないようにと、気持ちを飲み込んで抱きしめた。
刺繍【詩】 ひかり @hiina-book
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