第21話夕と温泉にはいる

ホテルの部屋に戻ると、空さんが


『文乃ちゃん、編集さんから連絡が来たけど。聞かれたらダメな内容だから

悪いけど、夕ちゃんと温海ちゃんの部屋に行ってくれないかな~』


と言うので、わたしは温海と夕の部屋に来ている。


「2人でイチャイチャした思うけど、しばらくお邪魔するよ」

「空お姉ちゃんの~お仕事の関係だから~しかたないよ~。

それに~温海ちゃんは~部屋に戻ったら~寝ちゃったからね~」


温海は部屋に戻ると、疲れて寝てしまったそうだ。


「だから~文乃ちゃんが来てよかったよ~」


夕は話し相手が居ないので、わたしが来て良かったみたい。


「でも、わたしも疲れて眠いかも」

「実は~わたしもだよ~」


夕も遊んで眠いみたいだけど、わたしは浜辺で寝たもののそれでも眠い。


「ご飯食べるにもまだ時間があるし、温海は寝てるし、空さんもお仕事でなんか暇よね」

「たまには~こうのんびりするのもいいんじゃないか~」

「そうだけど、ベッドに横になったらそのまま寝ちゃいそうだから何かしないと」

「だったら~お風呂にも入る?」

「そうだね、シャワーを浴びたけど海に入ったし、空さんが長くなるというから

着替えとかももってきてあるよ」

「それじゃ~お部屋の温泉い入ろうね~」

「そうだね」


わたしと夕は部屋の温泉に入る。

朝は空さんと入ったけど、今度は夕とか。

服を脱ぐと夕はどこも隠さずそのまま入り、身体と髪を洗うと温泉に浸かるけど

わたしも身体と髪を洗って夕と一緒に温泉に浸かる。


「ふう……温泉はいいよね」

「そうだね~」

「朝は空さんと一緒に入ったけど、今度は夕とか……」

「わたしは~文乃ちゃんとだけなく~温海ちゃんとも入りたいけどね~」

「一緒に入らないの?」

「わたしとだけでも~温海ちゃんは~恥ずかしがるんだよね~」

「そうなんだ。夕となら一緒に入ってると思った」

「誘ってはいるけどね~」


温海は夕と一緒にお風呂に入っているかと思ったから、ちょっと意外。

わたしのイメージだと、昨日みたくお風呂につかりながら抱っこしてそうだったけどね。


「昨日みたく、お風呂につかりながら抱っこしてるかと思ったけどね」

「あれが初めてだったよ~」

「そうなんだ」

「着替えなんどもでみてるのに~お風呂は恥ずかしいんだよね~」

「2人が付き合って2年目だっけ?」

「告白して~正式に付き合って2年目だけど~お付き合い自体は3年目か~」

「それだけ経ってるのに、恥ずかしいんだ」

「そうなんだよね~」


付き合って3年経っていて、お泊りも良くしてるから一緒にお風呂は入ってると思たけどね。

わたしが一緒にお泊りした時は、あえて別に入ってるかと思ったけどわたしが居なくても別だったんだ。


「お風呂ぐらいいいのにね……」

「でも~仕方がないよ……


わたしと夕は温泉に浸かると、気持ちよくてうとうとしてきて口数が減って来た。


「……なんか寝そうだね」

「そうだね……気を付けないと……」

「夕……寝たら……危ないよ……」


夕は目をつぶり、船をこき始めたので寝たら危ないというけどわつたしもこのまま寝そうだから

無理やり目を開けて、温泉から出るけど夕も無理やり温泉からだした。


「温泉に入ったら……眠くなって危ないよね……」

「そうだね……」

「ひとまず………出ようか……」

「うん……」


夕は半分起きて半分寝ている感じだけど、手を引いて温泉から出る。

夕は身体を拭かずに濡れたまま部屋に行こうとしたから、それを止めてバスタタオルで拭いてあげる。


「夕、拭かないと駄目だよ。髪だって乾かしてないし」

「ん……眠い……から……」


夕は立った目をつぶるけど、ほとんど寝ているみたいだな。

夕は眠くなると、電池が切れたようにすっと寝るけど立ったまま寝るかな?。

とはいえ、濡れたままではよくないので、わたしは背を拭いてあげたけど

夕は自分で拭こうとしないから、前も拭いた方がいいかな。

しかし、拭いてあげるとはいえ、胸に触るのはなんかいけない感じがする。


 いつもは夕から当ててくるけど、わたしが触るとなると

いくら同性でもなんかいけない事をしているような感じがする。

いや、これは別にいやらしいことじゃないんだけど。

でも......夕の胸を触るのはなんかドキドキするし、立っているって事は

完全に寝ている訳じゃないと思うから自分で拭いてもらおう。


「夕、前は自分で拭いてくれる?」

「くー」


夕に自分で拭いてと言ったけど、立ったまま寝息を立てている。

というか、立ったまま寝れるんだ。

それはともかく、夕は起きる感じがしないから仕方がないわたしが拭くしかないか。


「夕、拭かせてもらうよ」


聞いてはいないけど、一応は断っておく。

そして、後ろから前を拭くけど……なんだろうなんかのプレイみたい。

実際にプレイをしたことないけど、後ろから胸を拭くのは何かいけない事をしてる感じがする。


 というか、わたしが前に周って拭けばとなるけど、そはそれで感じがする。

わたしは後ろから夕の肩から順番に拭いて行くけど、夕の胸は大きいから

胸の間も拭かないと駄目だよね。


 わたしは胸の間にタオルを入れて拭くけど……心臓の鼓動が早くなる。

ただただ、身体を拭いてるだけであるけど、なんか恥ずかしい。

いや、恥ずかしいと思うからいけないんだよね。

だから、無心で拭くけど、夕の胸に触れると心地よい感触がした。


「こ、これはやばい。いや、無心になるんだ、わたし」


わたしはこう言うと、無心なって夕の身体を拭くがさらに下を拭かないとならない。

むしろ、胸よりもこっちの方がハードルが高い。

ラブコメ展開だと、ここで夕が目を覚まして……って感じになるけど、

夕は起きる気配は全くなく、器用に立ったまま寝息を立てている。

というか、本当に寝てるのかな?

何時もの様にからかているのかな?

だから、わたしは夕に声をかけてみる。


「夕、寝てるの?」

「くーくー」


帰ってくるのはやはり寝息だけで、本当に寝ているらしい。

わたしが拭く必要はない気がするけど……そうか、バスタオルを巻いて部屋に戻ればいいだけか。

なんでこれに気付かなかったんだ。


 わたしは寝ている夕にバスタタオルを巻いて手を引くと、夕は寝息を立てながら歩き出した。

そして、ひとまず夕をソファーに座らせると、わたしは服を着て夕の着ていた物を

取りに行きソファーの上に置おいておいた。

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