第14話 ホテルの島

ホテルの建物を出て、ホテルの敷地をある小道を歩ていくと船着場に着く。

船着場では部屋のカードキーを見せるだけよく、簡単に受付られれた。

桟橋の手前にある待合室で船が来るのを待つけど、午前中だけど既に暑く

ここまで歩いて来ただけでも、もう汗をかいている。。

下に水着を来てたけど、既に汗が染み込んできたからちょっと失敗だったかも。


「水着に汗が染み込んで、ベタベタしてる」

「あ、あたしもよ……」

「水着を着て来たのは失敗だったかもだけど、どうせ海に入るし」

「そ、そうね、海に入れば問題ないわね」


わたしと温海は水着を着て来た事を後悔するけど、着て来たから仕方がない。

待合室はエアコンはないけど、日陰で海から風が心地いい。


 海は波が穏やかで、それには雲がない快晴で正に海水浴日和。

しかも、これから行くのはリゾートホテルが所有する島のプライベートビーチ。

他に待っている他のお客さんはいないけど、船が船着場に無いって事は

先に行ったお客さんがいるって事かな。


「島は混んでるかな?」

「島に行けるのは特定のお客さんだけだから、混んではいないと思うわ」

「でも、船がないって事は先に行ったお客さんがいるって事だよね?」

「そうね、船がないって事は先客がいるって事だわ」

「そうだよね、流石に貸し切り状態って事はないか」


流石に貸し切り状態ではないけど、プライベートビーチだから空いてはいるかな。

こんな海水浴日和だと、とても混んでいるだろうしね。


 待合室で待っていたら、船の船着場に到着。

わたしたちは係の人に案内されて、船に乗るけど船は30人ぐらい乗れる大きさ。

あまり大きくない船だけど、波もないしそんなに揺れないか。


 わたしたちが船に乗ると、他のお客さんもいないので船はすぐに出発。

それほど大きくない船だけど、新しい船なのか速度は意外と早い。

船着場を出ると朝散歩した浜辺が見えるけど、海水浴場ではないけど浜辺で遊んでいる人が多い。

あと、バーベキューが出来るのか、その準備をしている人たちもいた。


 船は順調に進み、10分ぐらいで島に到着。

並も穏やかだったので、船に酔う事はなかくてよかった。


「受付は立てもないにありますので。では、楽しんできてください」


係の人に見送られて、船着場に直結する建物で受付をする。

ロッカーキーとタオルとバスタオルをそれぞれ2枚受け取ると、ロッカールームで着替えをする。

わたしと温海は既に水着を来ているので、服を脱いでロッカーにしまう。


 夕と空さんは着替えるので、わたしと温海はその間に浜辺にある建物で

ビートパラソルやシート、折り畳みの椅子などを借り、それらを設置して夕と空さんが来るのを待つ。


「うーん、人がいないし、綺麗な砂浜で景色もいいね~」

「砂浜は半分人工だわ」

「温海さん、そう言う事は知ってても言わない」

「事実だから仕方がないわよ。元々砂浜はあったけど、広くするために砂を増やしたのよ」


確かに大きな砂浜だけど、砂浜自体は元々あったようだけど広くするため砂を追加したらしい。

とはいえ、砂浜としては十分綺麗だし、何より他のお客さんもいない。

レンタルする時、他のお客さんの姿もあったけど、水着姿ではないので海では泳がない様子だった。

つまり、今のところはわたしたちの貸し切り状態!

と言っても、一応ライフセーバーが監視はしてるけど。


「夕はこの前かった水着だとして、空さんはどんな水着かな」

「多分、ビキニだと思うけどね~」

「そうだよね、ビキニだよね、うん」

「文乃、ニヤついて顔がキモイわよ」

「温海さん、推しの水着姿ですよ?早々に見れられるもんじゃないから

たとえキモイと言われても、ニヤつくなって方が無理ってもんですぜ」

「文乃って時々よくわからないキャラになるよね」


温海は呆れるけど、そもそも漫画家と水着って正反対な感じだよね。

漫画はインドアで、海はアウトドアのトップクラスって感じじゃない?

しかも、ホテルのプライベートアイランドで泳ぐなんてセレブみたいじゃない。


「こんな漫画みたいなリゾートに来て、推しの水着が見れるんだからキャラが定まらないなんて些細な事だよ!」

「はいはい、わかったわよ。わたしは夕とイチャついてるから、空さんと楽しんでね」


温海はツッコムのもやめたけど夕は


「夏だけあって~温海ちゃんも大胆になるんだ~」


と言って。温海を後ろからぎゅっと抱きしめるけど、毎度の如く当ててますな。


「ちょ、夕、くっつかないでよ、暑いから!」

「え~イチャイチャするっていったでしょ~」

「す、するけど、文乃に付き合ってられないから、ああいっただけよ!」

「どっちにしても~するんだよね~」

「と、とりあえず、今は離れてよ!」

「い~や~だ~よ~」


夕はそう言ってさらにきつく抱きつき、さらに胸を当てけど

温海は何時ものむっつり顔になるが


「お、早速百合カップルがイチャイチャしてるね~」


と言って、空さんのご登場。

空さんはパーカーを羽織っているが、それ以上におっぱいが主張している。

水着はスカイブルーの水着だけど、空さんだけにかな。


「空さん、破壊力がありすぎてJKには刺激が強いですよ」

「もう、一緒にお風呂に入ったでしょ~」

「そうですけど、お風呂と水着では違うんですよ」

「ま、確かにわかるよね。水着はなんかエッチだよね~」

「ですです!」


水着は裸ではないけど、それが逆にエッチじゃないですか。

お風呂は裸になる場所だけど、水着は布1枚だけで見せてはいけない所隠してる。

そう思うと、かなりエッチだよね?


「夕、空さんが来たから、離れてよ!」

「空お姉ちゃんに~見せるぐらい~問題ないよ~」

「問題ありよ!」

「温海ちゃん、イチャイチャぶりを資料として動画に撮ってるからそのままでいいわよ」

「ちょ、そ、そらさん、撮らないでください!」

「冗談よ」

「そ、そうですよね」

「ただ、構図の参考として、写真には撮らせてもらったわよ~」

「……仕方がないです」


温海はむっつり顔から目からハイライトが消えた表情になった。


「大丈夫、資料としてだから。後ろからで顔は映ってないし。ダメならちゃんと消すわよ~」

「わたしは~別にいいけどね~」

「顔が映ってないなら資料に使ってください……」

「そうするね、ありがとね、夕ちゃん、温海ちゃん!」


空さはそう言って、夕の背中に抱きついた。


「も~空お姉ちゃん、胸が当たってるよ~」

「夕ちゃんは当てる方だから、たまには当てる側になろうね~」

「ならなくていいよ~」

「遠慮しなくていいわよ~」


何時もは攻めの夕が空さんに攻めれるとは、さすが親戚のお姉さん。

巨乳キャラが巨乳キャラにあってんのよ!されるとは、いい物がみれた。

これは写真でなく、脳内と脳内クラウドに保存するよ!

と思いつつ、ちゃんとスマホで写真を撮ったのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る