第11話 砂浜での散歩

ホテルはリゾートホテルで海辺に立っているけど、近くには浜辺もある。

温泉から漁船が出港したのが見えたけど、沖にはその漁船が見える。

そして、海越しに高い山並みも見えていて、わたしも空さんも写真を撮る。


「朝早いから、遠くの山もよくみえるね~」

「そうですね、とても綺麗です」

「近所の人も散歩しながら写真を撮ってるから、ここまできれいなのは珍しいかもね~」


犬を連れた人や散歩に来た地元の人たちも写真を撮ってるけど

少し聞こえる話し声で、この時期にここまで綺麗に山並が見えるのは珍しと言っている。


「地元の人も珍しいみたいですね」

「そうみたいだね~だから言いタイミングだったかな~」

「ですね~」


早く目が覚めたけど、綺麗な景色が見れたのはいいかな。


「そうだ、折角だだから一緒に撮らない?」


空さんはそういうと、わたしに肩を回してきてスマホで自撮りをする。

急な事だったから、慌てたけど


「それじゃ撮るよ~」


と空さんが言うと、自然とポーズをとった。


「うん、山並みと海、いい写真が撮れた」

「そうですね、後で送ってください」

「わかった送るね。それじゃ、送り先をお願いね」

「わかりました」


空さんに送り先を教えたけど、これでお互いメッセージのやり取りが出来る事になる。

つまり、わたしは推しの個人情報ゲットしたのだ!

あ、もちろん、流出はさせないよ。


「しかし……朝なのに、日差しは暑いね~」

「た、確かにですね。海だから風はありますが、日差しは強いですね


日が昇ったばかりでも、日差しが強くてもう暑い。

ただ、風はきもちいいので、リゾートと言わるだけではあるな。


「そういえば、今日の予定は決まってる?」

「いえ、決まってはいませんね」

「それなら……海かプールで泳いだりする?」

「そうしたいですが、夕と温海にも聞いてみます」

「それもそうだね~」


ホテルに泊まること自体は完全ななノープラン。

ただ、ホテルにプールがあると言うので、水着は持ってきている。


「わたしも水着は用意してるけど、折角海に来たから海がいいよね~」

「確かにそうですが、見た感じ海水浴場でない感じですよ」

「でも、こんなにいい砂浜なら、海水浴もできるはずだよ~」


空さんは地図アプリで調べると、やはり近くに海水浴場があった。


「うん、やっぱり近くにあるよ~」

「そうですね」

「せっかく海に来たから、今日は海に行こうね~」

「そうですね。ただ、水着以外の物は持って来てませんよ?」

「レンタルがあるんじゃないのかな~」

「確かにそうですね、後でたしかめてみます」


パラソルやレジャーシートとかはレンタルがありそうだし

無くても、なんとかなりそうなので、あまり気にしないでおこう。


「んー、結構厚くなってきたから、ホテルに戻ろうか~」

「そうですね」


ホテルから砂浜をあるいたけど少し汗をかいた。

そして、この砂浜はさらに続いているけど、今居る所からさらに進んだ所に

水浴場にがあるそうだ。


「温泉に入ったけど、汗をかいたちゃったね~」

「また入ればいいですよ」

「そうだけど、髪を交わすのがちょっと面倒かな~」


確かに、空さんの髪は乾かすのが大変なので、今思えば先に散歩をしても良かったかも。

でも、温泉に入りながら景色を見たから、仕方がないか。


「それじゃ、ホテルに戻ろうか~」

「ですね」


わたしと空さんはホテルに戻るのだった。


 

 ホテルに戻ると、朝ごはんまで少し部屋で休むけど、夕と温海はまだ起きてないのかな。

時間としてはまだ6時になってないし、2人は部屋に戻ってイチャイチャしてたのかな?

2人の事だから温海がすぐに寝たか、やっぱり無理―ってなったかな。

でも、今回はついに……いや、無いか。


 ちょっとエッチな漫画なら、2人がよそよそしくなってそうだけど……

よし、ここは確かめに行こう。

起きてるかどうか温海に電話をしてみたけど、温海はすぐに出た。


「おはよう、温海」

『おはよう、文乃。で、何の用よ』

「いや、早く起きたから温海も起きてないかなぁって思って電話してみた」

『そう、あたしも夕も、部屋に戻ったらすぐ寝ちゃって今起きたわ』

「そうか、残念だな」 

『何が残念なのよ』

「こっちの話だから、気にしないで」

『気になるけど、文乃の事だから大体わかるわ』


温海も多分気づいてはいるようだけど、それより海へ行く話をする。


「さっき、空案と砂浜を散歩したけど、今日は海水浴に行かない?」

『別にいいわよ、この辺りの海は綺麗だから』

「それじゃ、決まりね」

『でも、その分混むわよ。行くならそろそろ行かないと、場所が取れないわ』

「そんなに混むの?」

『リゾートホテルがあるよな所よ、混むに決まってるわ』

「た、確かに……」

『でも、ホテルにも宿泊客用のビーチがあるから、そこなら空いてるわよ』

「え、そうなの?」

『目の前の砂浜でなく、少し船で行った島がホテルのビーチになってるわ』

「なにそれ、聞いてないよー」

『ちゃんとチケットやパンフレットに書いてあるし、ホテルのサイトにも大きく書いてあるわよ』

「そうなんだ」

『そこなら設備が一式揃ってから、荷物は水着と着替えだけで大丈夫よ』

「うんわかった」

『船は9時からだから、それまでのんびり朝食でもとりましょ』

「そうだね、それじゃ……7時30分ぐらいにそっちの部屋に行くよ」

『わかったわ』


わたしは電話を切ると、ホテルのサイト見たら……一定ランクの部屋に宿泊か

特別招待券や特別優待券を持ったお客さんのみ、使用できるいわばプライベートビーチだった。

さっき散歩したもう少し先に桟橋があると書いてあるけど、ホテルの敷地は

さっき散歩した浜辺よりもさらに先まである事を今知ったのだった。

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