旅行2日目
第10話 お風呂から見る朝の海
部屋のお風呂は内風呂の他に、海が見えるお風呂があって
この部屋は本当にツインなの?って思うけど、ただで泊れてるからこの際気にしない。
部屋のお風呂も温泉で、温泉に入りながら海が見えるから贅沢。
そして、東向きなので丁度朝日も昇って来るのが見えた。
「朝日が昇りましたね」
「そうだね~今日もいい天気だね~」
朝日が昇り、その光よって海が輝いている。
海に沈み夕日は何度か見たけど、朝日を見たのは初めてだけど朝日も綺麗だね。
そして、海には近くの漁港から出向した漁船が沖に向かっているのも見えた。
「漁船が一斉に海に出てますね」
「そうだね、一斉でてるけどいい場所をとるため、競争をしてるみたいだよ~」
「そうなんですね」
「仲間内でも、いい場所の取り合いはあるって聞いたよ~」
「そうなんですね」
空さんは詳しいけど、やっぱり漫画を描くから色々知ってるのかな。
「漫画を描くため色々調べるのですか?」
「ん~ひとまずはね~。知ってる事が多いと、題材の増えるからね~」
「そうなんですね」
「だから、今回の旅行は皆の保護者としてだけど、来る機会がない地方だから
来れてよかったし、なによりこんないいホテルに泊まれてお酒も飲み法だだからね~」
空さんは嬉しそうに言うけど、わたしも空さんと同じだから一緒に笑う。
「夕ちゃんも、中学の頃と比べたらよく笑うようになったな……」
空さんが急にしみじみとなるけど、夕の中学時代はあまりしらない。
一応、2人が中3で出会い、中学の卒業式で温海が告白して恋人になったと言うのは聞いてはいる。
「夕の中学時代は知らないんです」
「そうなんだ、だと……甘利はなアない方がいいかな」
「そうですけど……ちょっと聞きたいです」
「ん……結構話せる範囲が難しいけど、簡単に話すとね……」
空さんが言うには中2の時、女の子に告白したらしくそれで夕が女の子が好きな事が広まったらしい。
そして、学校でも孤立して、今では常にニコニコしいる夕も笑わない期間があったそうだ。
ただ、中3になってからまた今のようにニコニコしだしたそうだけど、温海と出会ったからかな。
そして、この話は初めて聞いた。
「そんな事があったんですか」
「あったんだよね、今ではそう見えないけどね~」
「でも、温海と出会ったから今の夕がある訳ですよね?」
「そうだね、時々夕ちゃんの様子を見に行ってたけど、行くたびに温海ちゃんの話を嬉ししてて、それで安心したよ~。一時は本当に落ち込んでまったく笑わなくて
もしかしてそのまま……って思ったぐらいだからね~」
夕にそんな時期があったなんて、知らなかったけど夕も話したくないだろうな。
「そうなんですね」
「だから、この頃の話は夕ちゃんもしくないから、聞いた事は黙っててね~」
「もちろんですよ、口は堅い方ですから」
「そうなの?」
空さんは疑っているけど、2人が付き合っている事はちゃんと秘密にしてるから大丈夫。
「2人が付き合っている事はちゃんと秘密にしていますから」
「それならいいけど、文乃ちゃんってこの手の漫画でポロっと本人言っちゃキャラだよね」
「う、なんか自分でもわかる気がする……」
否定できないのが辛いけど、2人の事はちゃんと秘密にするよ。
「さて、日が昇ってきたらこの時間でも暑いからそろそろ出ようか」
「そうですね」
「やっぱり、朝一から温泉に入れるのはいいよね~」
空さんは伸びをして立ち上がるけど、何も隠さず堂々とお風呂から出て行った。
そして、わたしも温泉からでたのだった。
温泉から出ると、空さんは髪を乾かしてるけど夕も空さんも長くて綺麗な髪。
温海もツインテールではあるけど、実はそこまで髪は長くなくて
長さで言えば、夕と空さんの方が長い。
あと、わたしはショートに近いセミロング。
1度延ばした事はあるけど、長いうっとうしいけどそれでも少し長くはしている。
「空さんも夕も綺麗な髪ですね」
「そうかな?仕事柄生活が夜型で徹夜もたまにあるから、そうでもないと思うけどね~」
「そんな事ないですよ、スタイルもよいですし、髪も綺麗ですよ」
「褒めてくれるなら、素直に嬉しいかな、ありがとね~」
空さんは喜ぶけど、今はドライヤーで髪を乾かしてるから抱きついてこない。
ただ、それはそれでちょっと残念だったりするけど、これはこれでかも。
「まだまだ5時ですが、寝るに寝れないですね」
「そうだね。でも、する事もないしから、海岸でも歩いてみる?」
「そうですね……せっかく海にきましたからね」
「それじゃ、行こうか」
空さんはドライヤーを止めると……裸のまま部屋に戻ったけど
これから着替えるとはいえ、下着ぐらい来てくださいよ~。
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