第9話 今夜も早く寝ます

食べ放題、飲み放題と言っても、女の子だからそんなに食べれられないよ

……なんて可愛らしい事はなく、全料理+ケーキやフルーツもちゃんと制覇。

そして、ご飯とカレーも食べたから流石に満足。

とはいえ、1料理あたり一口、二口程度だから、実際には言う程食べてないよ。

でも、ケーキはショートケーキ5種を全部食べたけどね。


「流石に、全種制覇にカレーも食べたからお腹いっぱいだな」

「わたしは文乃の3分の1しか食べてないわよ」

「わたしも~文乃ちゃんの半分しかたべてないよ~」

「まるでわたしが大食いキャラみたいじゃない」

「いや、食べ放題で全料理制覇は大食いというか、貪欲キャラだわ」

「う、否定はできない……でも、ちゃんと残さずに食べたからいいでしょ」

「それに関してはなにもいわないわ」


わたしたちはお腹いっぱになったけど、空さんはまだお酒を飲みながら

おつまみとして、マス寿司と馬刺しのお寿司を食べている。


「流石名物だけ合って、マス寿司はおいしいわね~。馬刺しのお寿司のいいけど、できれば馬刺しだけがいいかな~」


空さんはそうってウィスキーをロックで飲んでるけど、本当に空さんはお酒が強い。


「12杯までは数えてたけど……強いお酒ばかりだよね?」

「あたしに聞かないでよ、お酒の事はわからないわよ」

「温海の事だから、わかるかなぁって思ったけど、流石にお酒はわからないか」

「え~とね~、焼酎は大体25度で、ウィスキーは25度から40度、日本酒は12~20度らしいよ~」

「そうなんだ。お父さんが25度は結構強いお酒って言ってたけど、ウィスキーは強いんだね」

「それを水のように飲むから……空さんは強いわね」

「ははは……うちで飲むと時はウィスキー1瓶開けちゃうからね~」


夕も苦笑いしてるけど、夕がこうなるほど空さんはお酒を飲むんだ。


「夕ちゃんたちはもういいのかな~?」


グラスに入っているお酒を飲み終わると、空さんが聞いて来たので

わたしたちはもうお腹いっぱいだから、部屋に戻ると答えた。


「それなら、わたしもここまでかな~。温海ちゃん、部屋のボトルもこの券で無料になるの?」

「部屋の飲み物も無料ですよ」

「そうか、それなら安心かな。あ、でも、今日は文乃ちゃんがいるからやめとこか」


空さんはそういうけど、まだ飲む気だったんだ……。


「それでは、部屋に戻りましょう」

「そうだね、今夜は文乃ちゃんを寝かさないよ?」

「わたしも推しと夜通し語り合いたいです」


わたしと空さんはそう言って笑うけど


「文乃はすぐ寝るでしょ」

「空お姉ちゃんも~酔って横に横になると~電池が切れたみたくすぐ寝るからね~」


と温海と夕が言うけど、空さんもすぐ寝るタイプなんだ。


「朝早かったし運転もしたし、温泉に入って美味しい物を食べたてお酒も好きなだけ飲んだから、今夜はゆっくりねるよ~」

「わたしも、眠くなってきたからすぐ寝るかな……」

「あたしたちも、今日は疲れたから寝るわ」

「わたしもだよ~」


ご飯を食べたせいか、皆眠くなってきたみたい。

わたしたちは部屋に戻るけど、わたしは空さんと部屋に戻ったのだった。


「うーん、今日は疲れました……」


部屋に戻ると、寝室のベッドに横になるけど


「文乃ちゃん、ちゃんと歯を磨いてから寝るんだよ~」


と空さんにもやっぱり歯を磨くように言われた。

でも、空さんが言わないとこのまま寝そうだったので


「わかりました……」


と言って起き上がると、洗面所で歯を磨いくと空さんはベッドの上で寝息を立てていた。


「うーん、空さんもこの展開か……」


なんか夕のお泊りでもあった展開だけど、流石に空さんには何もできないなぁ。

それに空さんはお疲れ……と言うよりは、お酒をたくさん飲んだからかもだけど

起こすのもなんか悪いし、流石に推しに触れるのは……って既に何回も抱きつかれているけどね、


 とはいえ、さすがに年上相手だから温海や夕みたい事は出来ないな。

あと夕が電池が切れたように寝るって言ったけど、ちゃんとベッドに入ってはいる。

なので、起こさなくても風邪を引く事はないか。


「わたしもひとまず寝るかな……」


ベッドのにある時計はまだ21時だけど、朝が早かったしお腹いっぱいだから

わたしも素直に寝る事にした。



****


どれぐらい経ったかわからないけど、寝室のドアが開く音で目が覚めた。

ベッドの時計を見ると、時間は4時10分だけど……21時に寝たから結構寝たかな。

隣りのベッドを見ると、空さんの姿がないからトイレに行ったのかな。


 早い時間に目が覚めたけど、なんか目がさえて2度寝もできる感じではない。

それに、わたしもトレイに行きたいので寝室を出た。


「あ、文乃ちゃん、起こしちゃった?」


Tシャツとショートパンツ姿の空さんが声をかけたけど、この姿でも十分セクシーだな。

あと、推しと1夜を供に……した事にならないか。


「いえ、早い時間に寝たので自然と目が覚めました」

「そうなんだ、わたしはお酒を飲んだから、そのまま寝ちゃったよ~」

「昨日は朝早かったですし、運転もしましたからね」

「そうだね~よく眠れたけど、エアコンでちょっと冷えたかな~」


そう言って、空さんは伸びをする。


「そういえば、部屋のお風呂も温泉だったよね~」

「そうでね」

「だったら、朝風呂と行きますか~」


空さんはそう言って再び伸びをすると、わたしの手を掴んだ。


「え、なんですか!?」


流石にこれには驚いたけど


「何って文乃ちゃんも一緒に入ろよ」


と言ったので、わたしはもちろん


「入ります!」


と喜んで答えると、空さんに手を取られてお風呂へと向かったのだった。

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