第6話 ホテルの部屋

チェックインを済ますし部屋へ行く。

部屋に入るとツインルームと招待券に書いてあるけどリビングがあり

寝室、お風呂、トイレが全て別で思ったより良い部屋だった。


「ツインってあるけど、寝室が別でリビングもあるからこれってスイートっていうのじゃないの?」

「スイートルームはもっといい部屋だから、これはツインルームよ」

「そうなんだ。リビングがあって寝室が別の部屋って初めてだよ」

「わたしもちょっといいビジネスホテルに泊まるけど

お風呂とトイレが別でも基本ワンルームだからね~」


空さんも寝室とリビングが別になっているのは初めてらしい。


「ということは、かなりいいホテルですな」

「う、うちのグループ内で一番いいホテルだから、あ、当り前よ」

「そんなホテルにただで泊れるなんて、まさに温海様ですよ」

「ありがとうね、温海ちゃん~」

「べ、別に文乃と空さんのためじゃないんだからねっ!

あたしが夕と一緒に泊まるためだったんだからねっ!」


温海はテンプレのツンデレで照れてるけど


「ここまで古典的なテンプレのツンデレって本当にあるんだ~」


と空さんもテンプレのツンデレを見て感心している。


「と、とにかく、いいホテルに泊まるんだから楽しんでよねっ!」

「もちろんだよ。そういえば、部屋割りはどすうるの?」

「文乃ちゃん、カップルがいるんだから言わなくてもわかるでしょ~」

「それもそうか」


わたしと空さんはニヤニヤしながらいうと、温海も感づいて顔が真っ赤になる。


「そうだね~そろそろお互い大人になろうね~」


さらに夕が温海の背中に抱きつくけど、温海は顔所が全身真っ赤になるぐらい恥ずかしがっている。


「ゆ、夕、そう言う事言わない!」

「え~2人一緒の部屋って事は~そういうことでしょ~」

「違わないけど、違う!」

「そうなの~?」

「夕とはイチャイチャしたいけど、そ、そいう事は......もっと大人になってから……」


温海の声がだんだん小さくなってるけど、それでも夕は


「それじゃ~今夜大人になろうね~」


というと、あまりの事に温海は


「きゅ~」


といって倒れたたけど、きゅ~なんて本当に言うんだ。


「きゅ~なんて言って本当に倒れる事ってあるんだ~」

「温海はテンプレの塊ですからね」

「でも、ここまでのテンプレをリアルで見ると思ってないよ~」

「確かにですね」


わたしと空さんは温海を離してるど、夕が


「も~2人とも~温海ちゃんを起こしてよ~」


とちょっと怒っているようなので、温海をそっと起こすとすぐに目を覚ました。


「う……あたし……倒れたの?」

「恥ずかしすぎて、きゅ~と言って倒れたよ」

「そ、そう......」

「温海ちゃん、ごめんね~温海ちゃんには~やっぱりまだ早いか~」

「べ、別にそいう言う訳じゃ……ごめん、やぱりまだ無理」

「別にいよ~夏だから少しは開放的に~って思っただけだから~」

「ゆ、夕が気にしなくてもいいわよ」

「ありがとね~」


夕が温海に抱きつくけど、温海もむっつり顔で喜んでる。


「温海ちゃんはラブコメのテンプレの塊だね~」

「それがいいんですよ」

「そうだね、テンプレと言うか王道かな~」

「そうですね、王道ですね」

「これをいつも見ている文乃ちゃんはうらやましいよ~」

「いえいえ、こちらこそごちそさまですから」

「はははは、文乃ちゃんはやっぱり面白いね~」


空さんはわらうけど、それと同時にスマホでメモをちゃんと取っている。


「次の作品のネタになりますか?」

「そうだね、次は百合ラブコメを考えてるけど、こうやってリアルの百合がみられると、色々と参考になるよ~」

「空さんは夕の親戚ですが、あまり会う事はないんですか?」

「年末年始やお盆ぐらいかな。比較的近く近くに住んでるけど、仕事があるからね~」

「そうですね、お仕事がありますからね」

「夕ちゃんが温海ちゃんと付き合ってる事は知ってはいたけど

なかなか温海ちゃんに会う事がはなかったんだよ~。

こうしてラブラブな所を見ると、見てて楽しいね~」

「ですね」


わたしと空さんは2人がイチャついてる所を見て、ニヤニヤしながら見ている。


「この部屋はわたしと空さんでいいですよね」

「そうだね。ただ、編集さんから連絡が来るかも」

「それは仕方がないですね」

「ただ、次の作品の事を話すけど、まだ表にでてないから部外者に聞かれたら困るんだよね~」


空さんは編集さんから連絡が来ると言うけど、その内容は次の作品についてらしい。

しかも、まだ表に出てないので、わたしが聞いてはいけない内容みたい。


「そうなりますと、一緒の部屋はまずいですか?」

「その間は寝室に居て来ればいいけど……結構長引きそうなだからね~」

「そうなりますと……別の部屋の方がいいですか?」

「その方がいいけど、今回の旅行の事は話してあるから、連絡がくるかわからないけどね~。

少なくとも、今日は来ないよ~」

「それでしたら、今晩は問題ないですね。明日以降は連絡が着ましたら、温海たちの部屋に行くと言う事でいいでしょうか」

「そうだね、それでいいかもね~」

「それでは、温海と夕にも話しましょう」


わたしは温海と夕にこの事を伝える。


「そうね、仕事上の守秘義務もあるから仕方がないわ」

「ベッドは~セミダブルみたいだから~わたしと温海ちゃんは~一緒のベッドで寝るからいいよね~」

「そ、そうね、し、しかたないわね」


一緒のベッドで寝る効いて温海はまた顔を赤くしてるけど、そう言う所がむっつりなんですよ。

でも、夕は夕で積極的すぎて、少しは照れて欲しい感じはするけど。


「今日は大丈夫だから、飲み放題、食べ放題、温泉に浸かり放題だよ~」

「そうですね、今日は空さんは運転もしましたし、ゆっくりしてください」

「ありがとね~」


空さんはわたしに抱きつくけど、空さんって夕より胸が大きいような。

そして、その感触にわたしも思わず顔がニヤけるけど......これじゃ温海の事を言えないよ!


「それじゃ~温泉に行こうよ~」

「そうだね、部屋にも温泉はあるようだけど、どうせなら皆で大浴場へ行こうね~」

「そうだね~それじゃ~部屋に行って準備するね~」


夕と温海の手を引いて部屋を出て行ったが、温海は一緒に入るのは

恥ずかしがってるように見えたけど......ま、いいか。

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