第15話史上最大の戦い

畑中は日曜日の昼前に目を覚まし、ブランチを摂る事にした。

向かったのは、喫茶店ポエム。

アイスコーヒーと、チリドッグを注文した。

30分ほど滞在して、パチンコ屋に向った。

2万円ほど負けて、帰宅した。

榊󠄀原の容態は安定していると、立花から連絡があった。

それから、いずみの死。

畑中の心に大きな穴が空いた。

『皆んな、それぞれだな。オレも真面目にしなきゃ。もう、恋愛なんてしない。考えない』

と、心の中で呟く。

夕方、スーパーに行き夜ご飯を買って来た。

1人の食事にも慣れている。

明日からまた、仕事。


「おはよう、畑中ちゃん」

と、相原が声を掛けてきた。缶コーヒーを1本渡した。

「サンキュ、相原君」

「どうした?深刻な顔して?」

「色々あってね」

「あ、榊󠄀原の事?」

「うん、それもあるけど僕は一生独身で生きていこうかな?っ考えていてね」

「今夜、飲まないかい?」

「良いね。沢之屋かな」

「うん、行こう。今日は、定時でアガろう」

「分かった」


17時半。


畑中と相原は沢之屋に向った。

店内は繁盛していた。

「あっ、畑中さん、相原さん。こっちこっち」

と、お姉ちゃんが言った。結婚して、妊娠している。

大将はにこやかに、

「いらっしゃい。どうも」

と、言った。

お姉ちゃんが呼んだのは、座敷席。そこに、若い女性2人が飲んでいた。

「畑中さん、私の友達。畑中さん達の事を話していたら、どうしても一緒に飲みたいらしくて。迷惑ですか?」

「い、いや」

「オレ達は、別に問題無いよ」

4人で飲み始めた。

これがきっかけで、畑中は結婚する事になるのだが、この事はまだ誰も知っていない。

恋愛は事故と一緒。

いつ、どこで起きるか分からない。

畑中は幸せな結婚生活を送る。

ここで、終わりにしよう。


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処方・恋愛 羽弦トリス @September-0919

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