第3話 魔物討伐ミッション

【エトス村 西の森】

ギンガ

『なんかお腹空いてきたな。。。』

エステル

『サンドイッチならあるけど食べる?』

ギンガ

『さすがエステルの何でも入っているリュックサック!

 そのうち宝石とかも出てきそうだな!』

エステル

『宝石はさすがに出てこないよ。。。』


エステルはリュックサックからサンドイッチを取り出す。


エステル

『はい!どうぞ。』

ギンガ

『ありがとう!、、、うん!おいしいな!』

エステル

『へへっ!私が作ったんだ!』

ギンガ

『裁縫も料理もできてエステルは器用だよな。うらやましいよ!』

エステル

『そんな!私こんなことしか取りないし、、、』

ギンガ

『そんなことないよ!魔法も使えるしな!俺なんか魔法の才能ないからうらやましいよ、、、』

エステル

『ギンガだって魔法使えるじゃん!』

ギンガ

『簡単な初級術はね。エステルみたいに人を治癒ちゆする魔法は使えないんだよな。

 回復魔法ってどうすれば使えるんだ?』

エステル

『回復魔法は特殊で、医学の知識も必要になってくるからね。

 ギンガも医学を勉強すればきっと使えるようになるよ!』

ギンガ

『俺がこの前の保健体育のテストの結果15点だったの忘れてる?』

エステル

『すみませんでした。』


謝罪するエステル。


【森を歩くギンガとエステル】

ギンガ

『エステルは魔物討伐は初めてか?』

エステル

『ううん。パパと兄さんと何回か。ボアも狩ったことあるよ!

 ギンガは警護団の任務で?』

ギンガ

『まあね。人型の魔物も狩ったことあるよ。

 最近はほんと頻繁に出てくるようになったな。』

エステル

『なんでだろうね?この村になんかあるのかな?』

ギンガ

『こんな田舎村にか?』


するとギンガはあるものに気づく。


ギンガ

『エステル!見ろ、これ!ボアの足跡あしあとだ!』

エステル

『ほんとだ!しかもまだ新しいね!』

ギンガ

『ああ!この近くにいるぞ!』


ギンガとエステルはしばらく歩く。


ギンガ

『いたぞ!あそこだ!』


ギンガが指差した方向に2体のボアがいた。


ギンガ

『2体か、、、俺が引きつけるからエステルは援護えんごを頼む!』

エステル

『わかった!』


ギンガは剣をさやから抜き、ボアに突っ込む。

エステルはつえを構え、詠唱をはじめる。


ギンガ

『悪いが、この後先生の誕生日会の準備があるから一瞬で終わらせるぜ!

 必殺 銀河剣ぎんがけん!!』

エステル

『精霊よ。火の力を与えたまえ。ファイアボール!』


ボアは悲鳴をあげ、消滅する。


ギンガ

『よっしゃー、楽勝だったな!』

エステル

『ボアは行動が単調たんちょうだからね。ギンガの剣技けんぎすごかったよ!』

ギンガ

『だろ!この技名を考えるのに3日もかかったんだよ!』


【エステル】

その時間を少しでも勉強にいてくれると、パパも教室で少しは楽できるんだけどなあ。。


エステルは苦笑いする。


ギンガ

『早く村に戻って先生に報告しようぜ!

 先生からどんな報酬がもらえるかな?』


ウキウキするギンガ。


エステル

『えへへ!楽しみだね!』


エステルはギンガの背後にあるものを見ると急に慌てだした。


エステル

『ギンガ!あれ見て!村の方から煙が!』

ギンガ

『煙?そりゃ今日は先生の誕生日会だから、料理の準備とかで煙が出るだろ。』

エステル

『いいから!早くあれ見て!!』


エステルは村の方を指差す。

ギンガは振り向き、絶句ぜっくする。


ギンガ

『おい。なんだよあれ。』


ギンガが目にしたものは、尋常じゃないほどの黒煙(こくえん)が村の方から立ち上がっている光景であった。

明らかによくないことが現在村で起こっていることを察した2人。


ギンガ

『エステル!急いで村に戻るぞ!!』

エステル

『うん!!』


ギンガとエステルは全速力でエトス村に向かった。

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