第15話 聖職者たち


「泉くん、君が同級生に暴力を振るっているって話があるんだが……」


今、俺は校長室に呼び出されている。


此処には担任の緑川(女)と校長の西崎、教頭の横尾が居る。


そろそろ、何かしら言ってくると思った。


真理子を犯し中村を殴ったあの日を皮切りに、やりたい放題していたからな……そろそろ教師でも気が付く人間が居ても可笑しくない。


女を犯すのは兎も角、日常茶飯事に人を殴っていれば気が付くな。


しかし、弘毅たちには何も言わなかった癖に平等じゃねーな。


「確かに暴力は振るったな」


「認めるのですね! それなら処分を……」


「まぁ、待って下さい! これを見てからの判断をお願い致します」


そう言って俺はシャツを脱ぎ上半身裸になった。


「「「それは」」」


「先生の目は節穴ですか? 俺の顔にも小さなナイフで斬られた切り傷があるでしょう? この傷は弘毅をはじめとするクラスの奴らや、その後ろにいる半グレやヤクザに傷つけられた物だ」


「嘘です……そんな酷い事、クラスの子がする訳ありません」


「ふざけんなよ! 弘毅が半グレやヤクザと付き合いがあるのは周知の事実だ! 学校では、久保田哲也 立島浩二 黒川俊夫、三人を用心棒にやりたい放題している事知らないのか? 知らないと言うなら……そんな目潰してしまえ」


「緑川先生に対して言い過ぎですよ……泉くん」


本当に平等じゃねーな。


実際に省吾は自殺を考えていて……死んだ。


俺はボイスレコーダーをまわした。


『なに偉そうな事いっているのアンタは奴隷なの……逆らったら弘毅に言うわよ』


『お前が俺に逆らうなら祥子を攫って犯すかんな~抵抗すんじゃねーよ、オラよーーっ』


聴かせると三人は青い顔になった。


実際には可愛いもんだが、この体の傷を見たあとじゃ......勝手に酷さを想像するだろう。


「馬鹿じゃないのか? この学校の生徒は、かなり半グレやヤクザに関わっているんだぜ……強姦、脅迫、恐喝なんでもござれだ。 事実、俺は後ろについている、半グレに監禁されてこんな目にあった……俺が登校拒否していたうちの数日間は監禁されて拷問されていたんだぜ! 金だって数百万単位でせびられていたんだ……それで俺を処分するっていうなら、これらの証拠を警察に出す。くくくくっ溜まんねーな! この学校の生徒から100人以上が進学できなくなり、逮捕者がでるんだ……名門東青学園ももう終わりだな」


「そんな、泉くん、やめましょう……沢山の人を巻き込んで、君は優しい子だったでしょう……きゃぁぁぁぁぁーーー!」


俺は目の前の、目障りな緑川のブラウスを引き千切り、スカートを捲った。


「何をするんだ、泉くん」


「やめるんだ泉くん」


校長と教頭が綺麗ごとを言いやがる。


「こんなの大した事じゃないんだぜ! 俺なんか真っ裸で監禁されて体中に一生治らない程の傷がつく拷問を受けた。解放されたらされたで今度は『金を作って来い』と暴力を振るわれ……金を作る為に俺は『男相手に売春をさせられた』 初体験は女じゃなくて爺でよぉーー! チンコしゃぶってケツ穴掘られ血が出た時は一晩中泣いたもんだ……どう思う? 俺が優しい子じゃない? 俺だって優しい子でいたかったぜ! だが、そのままじゃ居られるわけねーだろうが! 」


「悪かったわ……先生が本当に悪かったから……」


「そう、先生は悪かったと認めるんだ……それじゃ、このまま犯させて貰おうか……」


「やめ……やめなさい……泉くん、いやぁぁぁぁぁぁーーー」


「悪いと思ったんだろう? 男に抱かれて汚れちまったこの体をその体で癒してくれよな!」


「泉くん……解ったからやめるんだ。ねっ校長先生!」


「わかったから、緑川先生から手を離しなさい」


本物の省吾は死んでいるんだ……たかが犯される位で喚くんじゃねーよ。


「解ってねーな、今回の話は数百、数千も俺を地獄に落とした相手に対するささやかな子供レベルの復讐だ……先生も1度位は俺の味わった地獄を味わえよ! 弘毅の親父が怖くて全部黙認した癖によぉーー! 俺には文句言う訳か? ふざけんな売女がぁ! 校長も教頭も止めるなら良いぜ! 警察を呼んでも良い! なんなら、終わったら、俺が警察に自首してやるぜ……だが、それでこの学校は終わるんじゃねーか! マスコミにも真実をリークしてやんよ。楽しいなぁ……幾ら山上でも大手マスコミにリークされたら学校を斬り捨てるんじゃねーかな……それでどうする? そのリスクを犯してまで、この女を犯すのを止めるのか?」


「西崎校長、横尾先生助けてーーっ! 助けて下さいっ……ううっ痛いーーっ」


バシッ


喚くから軽く頬を叩いてやった。


口の端から血が出て、恨めしそうにこっちを見る目が溜まんねーな。


だが、多分、もう助ける気はねーぜ。


二人とも目を逸らしてやがる。


こう言う目を沢山見て来た。


この目の人間の考える事は『自分の身に火の粉が降りかかりませんように』そういう事だ。


「泉くん……それで警察沙汰とマスコミは許してくれるのか?」


「西崎校長何を……」


「横尾くん……いや……此処までの虐めの証拠があるんだ。これを我々に報告して来ないで、一部の生徒の為に握りつぶしてきた緑川先生に落ち度がある様な気がしてね……男に抱かれる苦痛は、その辛さが横尾くんが男なら解るだろう……その心を癒す為に女を抱きたいなら、責任をとらせるべきじゃ無いのかね?」


「いやぁぁぁーー助けてーー! 私、婚約しているんです……泉くん、お願い……助けてーー横尾先生、助けてーーっ」


「あっ、泉くん、緑川先生を自由にしたら、警察にもマスコミにも黙っていてくれるかな?」


やっぱり斬り捨てやがった。


どうせ、私立だから弘毅の親父から寄付金でも貰って融通していたのは校長だろう……担任や他のセンコーは上から言われて従っていただけだろがっ。


まぁ良い。


さっきからこの動画は隠し撮りしているんだ……


「良いぜ、これは個人の問題だっ! これ以上しゃしゃり出てこね―なら学校は巻き込まないでやるよ!」


「そうか……それなら仕方ない、自由にして良い」


「校長先生――――っいやぁぁぁぁぁーー」


「そうだね、ボロボロに傷ついた生徒の心を癒すのも教師の務めだ。頑張りなさい」


「うううっ、横尾先生……助けて……」


「諦めるんだな……俺はそんな絶望山程味わってきたんだ……まだ、異性が相手なだけ……緑川先生は幸せだぜーーー!」


スカートを引き千切り、ブラを引き千切った。


大きな胸が零れ落ちるように丸見えになる。


たまんねーな。


20代後半の大人の色気のある女はよぉ……


「いや、いや止めてお願い……先生、そういう経験無いの……誰にも言いつけないし……もう泉くんに逆らわないし邪魔しないから……」


「逆らわねーなら、自由にして良いよな?」


ストッキングに手を掛けパンティごと引き裂いた……


「いやぁぁぁぁぁぁーーー」


緑川の悲鳴が校長室にこだました。



◆◆◆


「ううっ……ううっ……いやぁ……いやぁ……」


俺の欲望の全てを受けた、緑川は痣だらけの状態で見られるのも気にせず……目の前で横たわっている。


「これで気が済んだだろう……黙っていてくれるよな」


「これで良いんだろう……」


もうこれでこの学校で俺に文句を言う奴は居ない。


レイプを許したとなれば、この二人も終わりだが……


だが、もう一手間かけた方が面白い。


「そうですね……ですが、二人が急に善意に目覚めたとか言われたら俺も困りますから、最後に、緑川先生を二人が犯して手打ちとしましょう……これで、そちらから絡んで来なければ終わりで良いですよ……」


「「そうですか……」」


二人とも聖職者じゃねーや。


実際に俺が緑川を犯っていた時に勃起させていたんだ乗らないわけねーな。


二人はチャックに手を掛けるとズボンを脱いだ。


「いや、校長先生……横尾先生、いやぁぁぁぁぁぁーー」


女教師の悲鳴がこだまする。

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