第3話 正当防衛で逆切れする不良を消し去る炎

性根の腐ったゴブリン達がバカみたいな会話をしている「は!?1年も休校になんのかよ!?学生の1年がどんだけ大事だと思ってやがる!?」

「サンドバッグもあるしガッコいけねぇと困るのはわかんぜ?でもセンコーの決定じゃしゃーねぇだろよその学校がバカ陰キャによってぶっ潰されてるんだってよ、あいつら正気じゃねぇだろ!」

「自分は信じるっスよ…単身赴任の親父が殺されたんす。一体何の権利があってこんな事…」

「マジ?陰キャの癖に舐めすぎじゃね?」

「全員とは言えなくても陰キャの犯罪率はたけぇらしいぜ?ヨシオの家族の仇討ち代わりに陰キャ共を〆めにいこうぜ?俺達からおもちゃで遊ぶ機会を奪いやがった礼もしてぇしよぉ!」

「反抗してきたら通報して一方的に殴ってきたって事にしようぜ!どうせ陰キャを信じるやつなんていねぇしぜってぇ上手くいくぜ?」

「曽根村たかしさんですか〜?」

そこに配達員の格好をした爆乳の天使が現れた。

「あ?なんだよダチでもねぇのによぉ、何か届く予定もなかったはずだぞ、天使のコスプレまでして…まさかねぇちゃん俺に気があんのか?」

「いえいえこれも仕事なので。関係なくなんてないですよぉ。あなたにとって大切なものですよぉ」

そういって天使は大量の箱を置いてパタパタと飛び去った。

「では私はこれで、またあいましょうね〜」

「なんなんだあの女。つか何が入って…って…」

「な、生首!?てかダチの体が!?」

「に、にいちゃん!?この後遊ぶ約束をしてたはずなのに…ってアレ!?紙切れが…」

「ざんまくんのいたみはわからないのにじぶんたちのいたみにはびんかんなんてゆるされるとおもってるんですかぁ?これはべんきょうだいだとおもってくださいねぇ。くれぐれもひがいもうそうはやめてくださいねぇ。ついしんおばかさんでもわかるようにぜんぶひらがなでかいてあげましたよぉ。かんしゃしてくださいねぇ」

「ざん…ま…斬真!?」

「斬真の野郎…きめぇ陰キャの癖にいいいいいい!!!…俺達がおもちゃ遊びをする度に言いがかりを付けやがるから躾けてやった恩を忘れたのか!?感謝はあれど恨むなんざお門違いだろうがああああああ!!!!メスガキの調教ぐれぇちゃんとやっとけやああああああ!!殺す!!!バラバラにして生まれてきた事を後悔してから殺す!!」

「自分だってゆるせねぇっす!絶対あいつらふくしゅ…あへぇ…」

次の瞬間街のゴブリンが一斉に倒れ始めた。

ゴブリンにしか効かないウイルスの効果で一定範囲のゴブリンが死んだからだ。

だがリーダーの不良の所にはギリギリ届かず生きながられた。

「はぁぁぁ!?これも…これも陰キャのせいだってのか!?こんの…クソったれがああああ!!!!」


この数日間俺様は探し回った。

あの規格外の力を持ったクソ陰キャ共を殺せる力を。

「陰キャを殺せる力じゃと?これじゃこれじゃよこの癒しのポイズンジュースを飲め!のめめめめめめめめおぎゃあああああ!!!!!!!!」

「死ねクソジジイ!」

「ほぎゃあ!!!」

毒薬を飲ませようとするバカを殴り殺した俺様はため息をついた。

布被って隠してたがこいつも脳が虫まみれに喰われてやがる。

俺様は陰キャを恨む同士を集め陰キャに対抗する方法を探し回った。

だがそれらしいものを見つける度に結果がこれだ。

仲間も失い続けたにも関わらず収穫は0。

なんで俺様達がこんな目に遭わなきゃならねぇんだ!?

とそこに現れたのが…

「災難だったね。君も陰キャに恨みがあるのかい?」

爆乳の女性が現れた。

「おうよ、無駄骨だったけどな。お前も災難だったな」

「いいや、ぼくとしては上々だよ。何せぼくはスカウトに来たんだからな。君さチートスキルに興味はあるかい?」

「あ?チートスキルっつーと陰キャが好んでる努力もせずに手に入れた力で気に入らねぇ奴を蹂躙するきめぇ小説に出てくるやつか?」

「そうだその気持ち悪い小説のチートスキルだよ」 

(ぼくは気持ち悪いとは思わないけど)

「でも気持ち悪いかどうかは今は関係ない。努力にかける時間が惜しいだろう?今すぐ強くなれるならそれに越したことはない…力を与えてあげるよ、付いてきて」

おお!こいつが当たりなのか!?ようやく斬真に地獄を見せてやれる…そう思うと心が沸き立った。

「これが陰キャに対抗できる唯一の力「チードラッグだよ」

「これが…これさえあれば陰キャをぶっつぶせるんだな!?今すぐくれよ!!!」

「もちろんさ…でもその前に契約書サインを…早いな、もうしたのか」

「これから俺様の最強伝説が始まるぜ!ごくん…」

【スキル「絶対勝利」を取得しました】

「力が…力が湧いてくるぜええええええ」

【ステータスを表示します】

ステータスウィンドウが表示された。

只野モソタロウ

Lv 一億

HP 一億

力 一億

魔力 一億

素早さ 一億

スキル

(【まぬけ】残りの寿命が十分になる。)

【絶対勝利】絶対に勝利する事ができる(敵が)

※()の部分のみゴブリンには見えていません。

「もう陰キャ狩りをしにいったのか。ふぅ…」

女は隠していた天使の羽を伸ばした。

「滑稽だな。僕が与えたのはただの呪いなのに一言一句信じるなんて、さすがゴブリンと言ったところかな」

「仕事も片付けたし早く帰って斬真くんに褒めて貰おう」


バカは左手と両足を削ぎ落とされていた。

「えっと…ボクがなんで怒ってるのか分かるかな〜?バカ太郎くぅん?」

「お、俺様はバカ太郎じゃ…」

「余計な事言う廃棄物にお手々いらないよね〜残ってる右手もバイバイしようね〜」

「がああああああいああ!!!!なんでだ!?なんで【絶対勝利】が効かねぇんだよ!こんなの詐欺だろうがあああああ!」

「ざんちゃん!あの人まだ気づいてないみたいですよぉ…」

「貰った力如きで努力してきた斬真くんに勝てるわけないじゃないか」

「この裏切りものがあ!!!なんでこんな酷い事が平気でできるんだ!?最悪すぎるだろ!!斬真…いい加減にしろよ!?」

「僕の悪口は許してあげるよ、ボクはめっちゃくちゃ優しいからね。でも」

「仲間を貶すやつは許さない【アポロフォール】」まるで太陽かのような巨大な火の玉が降ってきた。

「いつも大技の協力してもらって悪いねフラム、クール」

「好きな人のお役に立てて恐悦至極だね」

「ざんくんの為ならいくらでもかんばれちゃいます〜」

「安心しなよこれはゴブリンにしか効かない。もう潰れてよ」

「が…がぶうううううう!!!あづ!あづうううううう!!!!!ぴゃあああああんんん!!!」

こうしてこの街のゴブリンは全滅したのであった。

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