ルビの振り方や書き方のルール
作品を執筆している途中で、書き方のルールなど分からないことが出てくるかもしれません。今回はそれらをいくつか解消させてください。
まずルビの振り方についてです。『ルビ』というのは、ふりがな用の文字のことです。『
では、入力方法を具体的に見ていきましょう。まず、ルビを振りたい言葉を入力します。ここでは『流動性の暴力』で説明いたしますね。
次に、いま入力した言葉のすぐ左に|を入れます。キーボードの¥の上にあるやつです。|流動性の暴力 ←こんな感じですね。
次は流動性の暴力の右に《》を入力してください。まずShiftキーを押しながら<>を入力して、それを変換してください。そうすると|流動性の暴力《》 ← このようになるはずです。
最後に、《》の中にふりがなを入れましょう。《ナイアガラ・フォールズ》 ← こうですね。これで完了です。
『編集』画面では、|や《》がそのまま表示されてしまいますが、『プレビュー』画面に切り替えると、次のように表示されます。
これでバッチリ読んでもらえます。作者オリジナルの言葉を読んでもらう時に大変便利ですね。
ちなみに、漢字もルビとして振ることができます。こうですね。
画数が多くてちょっと読みにくいですが、工夫次第でほかにも色々な表現ができそうですね。
ルビのほかに、
別の活用法もありますよ。例えば言葉のイントネーションを表現する際に便利です。
次のような会話があったとします。まずはあえて傍点なしで書いてみますね。
「ファミマ行ってくるね」
「ファミマやろ」
これだと伝わりにくいですね。そこで、傍点を振ってアクセントの位置を示します。
「ファミマ行ってくるね」
「ファミマやろ」
こうすることで、関東と関西のイントネーションの違いを、音声に頼らず表すことができます。では、具体的な振り方を確認しましょう。
『ミ』に傍点を振りたい場合、『ミ』が真ん中に来るように《《》》と入力します。これだけです。簡単ですね。
ルビ同様、こちらも『編集』画面では《《》》の部分がそのまま表示されてしまいますが、『プレビュー』画面に切り替えると、ちゃんと『ミ』になっているのが確認できますよ。
カクヨム様独自の入力方法を、これでマスターすることができましたね。『カクヨム記法』の次は、文章を書くうえでの一般的なルールを、五つほど見ていきましょう。
①「」の最後に『。』はいらない
なんか言葉で説明してもよく分からんですね。良い例と悪い例を、僕がそれぞれ喋ってみますね。
「こちらは良い例です。セリフの最後に句点がありません」
「こちらは悪い例です。セリフの最後に句点があります。」
うーん、結局分かりづらい……。要は作文とは違いますと申し上げたかったのです。小学校の作文では。
「わーい。きょうはカレーだ。」
こう書くように教わりましたよね。これが小説では違うのです。なんで違うんですかね? 謎ですが、そういうものだと理解しましょう。
②「」の中のセリフは『』
キャラクターが発言する際、そのセリフ内で、ほかの発言を引用するケースがあると思います。
以下は正しい例。寝坊した子供と、その母親のやり取りです。
「お母さん、なんで起こしてくれなかったの!」
「起こしたわよー。そしたらアンタ『すぐ起きる』って言ったじゃないの」
子供が発した「すぐ起きる」という言葉を、母親が引用して喋っているのですね。このような場合、引用されたセリフは『』で
③『!』や『?』の後に『。』はいらない
これはですね! こんな風に! 『風に!』の後に『。』を入れないという意味です! 悪い例はこうです!。
……伝わってますかね? もう一回やりますね? これは悪い例ですからね?。
セリフについても同様です。喋りますよ。
「こうです! 『です!』の後に『。』が入りません!」
「悪い例はこうですよ?。」
これも、そういうものだと思って柔軟に対処しましょう。
④『!』や『?』の後は一字空ける
これがいい例です! ほら『です!』と『ほら』の間に空白があるでしょう? スペースキーを一回だけ入力するのです! それだけです。
⑤『…』と『―』は偶数で使う
読み方はそれぞれ『三点リーダー』と『ダッシュ』ですね……。まずは三点リーダーから解説します……。
入力方法は『・』を三回打って変換です……。そうすると『…』← このように出るのですが、これを二つ並べて使います……。このように、原則として偶数回入力して使います……。
悪い例はこうです…。
お分かりいただけたでしょうか……。『…』が一つしかありません……。ちょっと読みづらいですね……。うっかり見落としてしまいそうです……。
……文頭に持ってくる場合も同じです。…………偶数ならいいので四つ並べてもいいですよ。
ダッシュについても同様です――。入力方法は『だっしゅ』と打って変換です――。もしかしたらほかにもあるかもしれませんが――。
悪い例はこれですよ―。
↑これだと伸ばし棒みたいですね――。『―』は一つではなく二つ入力しましょう――。四つでもいいですよ――――。
「セリフの中も同じです――」
――文頭に持ってくるのも可です。――主人公のモノローグ(心の声)を描写する時に使う方もいらっしゃいますね。
書き方のルールは以上です。たぶんほかにもあると思いますが、上記の五つが守れていれば十分だと思います。
これらを踏襲して書くと、読んだ方に「おっ、この人は小説をちゃんと読んだり書いたりしてきた人だ!」と思ってもらえます。そのように思っていただければ、より本気で読んでもらうことができます。作品に『安心感』という保証が付きますからね。
ルールに
では、今回のまとめです。
・カクヨム様ではルビや傍点を振ることができる
・書き方のルールを押さえれば『安心』して読んでもらえる
①「」の最後に『。』はいらない
②「」の中のセリフは『』
③『!』や『?』の後に『。』はいらない
④『!』や『?』の後は一字空ける
⑤『…』と『―』は偶数で使う
まあぶっちゃけ守らなくても読んでもらえますよ。比較的新しいweb小説というメディアは、きっと自由度が高いものなのだと思います。
中にはあえて独自のルールで書く方もいらっしゃいます。ランキング上位作品にも普通に見られる現象です。この創作論はそういった書き方を否定するものでは決してございません。
という訳で絶対のルールではありませんから、サラッと確認していただければ大丈夫です。書いている途中で迷ったら参考になさってみてください程度のことでした。
次回はタイトルを考えましょう。どうせなら効果的な付け方をしたいですよね。先輩方の創作論を読み
それでは失礼します。(2950文字)
※追記
ルビの振り方についてですが、下書きページ左上の『編集サイドバー』から『記法と整形』『ツール』を用いるやり方もあるそうです。
また、入力方法については、各小説投稿サイトで異なる場合があります。ご注意ください。
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