1話につき〇〇字がおすすめ! それと改行・空行

 物語のイメージが膨らんだら、とりあえず切りのいいところまで書いてみましょう。長編の場合は第1章の最終話とかまでですかね。


 短編なら完結まで書いてしまってよいと思います。ある程度スピード感をもって書き切った方が、物語に一貫性が出ると思いますので。



 さて、1話あたりの文字数はどれくらいにしましょうか。web小説に慣れていない方からすると、いまいちピンと来ませんよね。


 先輩方の創作論を読みあさった結果、1話あたり2500~3000字を勧める方が多かったです。通学・通勤電車の中でもサクッと読め、かつある程度の読み応えも得られるバランスがこの文量なのだそうです。


 なので、初心者の方は2000字台後半を意識してみるのをおすすめします。もちろんこれは単なる目安なので、足りなくてもオーバーしてもちゃんと投稿できますよ。



『2000字台後半って言われても……』

『数字だけじゃよく分からん』



 そんなお声が聞こえてくるようです。そこで、この創作論もどきで示すことにしました。ご挨拶の初回を除いて、毎回2500ちょいで書いております。これまでの回と文字数の関係は、以下のようになっております。



・はじめに……1391文字

・有利なペンネームには3つの法則があった!……2571文字

・タイトルより先にジャンルと『規模』を決めよう……2722文字

・正直テンプレは強いみたいですね……2628文字

・主人公づくりのポイント3点……2797文字

・キャラ設定の項目はこれです!……2989文字

・最初からクライマックス……2928文字



 ちなみに、いま表示されているこのエピソードは2788文字です。このエピソード以降も、3000字弱を意識して書かせていただきます。


 PCでお読みになっている方は、右の目次欄をずーっと下まで行くと、現在表示されているエピソードの文字数を知ることができます。ほかの作品を読んで、「この文字数ちょうどいいなぁ」と思ったら参考にしましょう。


 更にちなみに、文字数は下書きしている時にも右下に表示されます。今このエピソードの下書きをしている訳ですが、現在『約860文字』と出ていますね。大変使いやすい設計なので、初めて執筆なさる方でも安心ですよ。



 という訳で3000文字を切るくらいがおすすめなのですが、第1話に限っては多少長くなっても大丈夫だと思います。世界観やキャラクターの説明で、どうしても文字を多く使ってしまいますからね。


 読者の方もその辺りは許容なさってくれると思います。初回が長くなるのは、何もweb小説だけの性質ではありません。ほかのメディアでも見られる現象ですから。


 例えば漫画雑誌の新連載は、通常の倍近いページ数がありますよね。やはり設定の説明などでページ数を食ってしまうからだと思います。また、テレビドラマも『初回15分拡大』などありますが、これも通常の枠だと物語を紹介しきれないためだと思われます。


 ですので、始めの方はあまり気になさらなくて大丈夫ですよ。特に第1話は、ちょっと長めの方が作品を印象づけられるかもしれません。目安はあくまで目安。無理にとらわれず、楽しんで執筆しましょう。



 さて。エピソードを細かく区切ること以外にも、web小説には特徴があります。基本的に横書き表示なので、改行や空行を工夫した方が読みやすくなる傾向があります。説明の前に、言葉の意味から確認させていただきますね。


 まず『改行』とは、文字通り行を改めることです。実際に示してみましょう。いきますよ。

 はい、今のこれです。『いきますよ。』から『はい』に移るタイミングで行が変わりました。これが改行です。


 ちなみに、改行後は文頭を一字下げます(あえて下げない方もいらっしゃるようです)。ただし、「」を使った会話文の場合は下げなくて大丈夫です。実際に喋って説明しますね。


「このようにですね、行を変えたらスペースを入れずにこれを入力してよいのです。学校の作文で習った方も多いと思います」



 次は『空行』です。行と行の間に空白を挟むことです。空の行を挟むから空行という訳ですね。では実際に入れてみますね。


 この『入れてみますね。』からこの文にかけてのスペースが空行です。一行分入れてみました。横書きの文章の場合、適度に空行を挟むことで読みやすくなります。


 ただし、多用するとかえって読みづらくなってしまいます。今から示すのは悪い例です。過度に空行を挟むとこうなります。



 はい。



 このように。



 スクロールする手間が。



 増えるばかりで。



 読んでいて。



 正直。



 イラっと来ます。



 よね。



 更に。




 こんな風に。





 何行も空けられると。






 もっと読みにくいですね。







 もうやめます。


 改行も空行も、これが正解という基準はないようです。最終的には書き手の判断にゆだねられます。ですので、端から端までびっしりと文字が埋まっていてもよいのです。書き方のスタイルは人によって千差万別です。


 僕は空行多い方だと思います。基本的に形式段落が変わったら空行を入れていますね。

 いま改行して段落を変えましたが、空行はあえて挟みませんでした。こんな風に書く方もいらっしゃいます。中には作品によってスタイルを変える方もいらっしゃいますよ。


 例えば軽いノリのコメディなら、テンポをよくするために改行・空行を多めにするといった具合です。サクサク読み進めることができます。


 一方で、真面目な内容を格調高い文章でつづる際は、途切れさせずに続けた方が重厚感が出ます。評論や純文学との相性がよいと思われます。



 では、今回のまとめです。



・文字数は1話につき2500~3000文字程度がおすすめ

・あくまでおすすめなのでどんな長さでも大丈夫

・第1話は長めでも読んでもらえる

・改行や空行を適度に使うと読みやすい

・裁量はあなた次第でOK



 僕のこれも一応創作なので、本来であれば空白を少なめにするべきなのかもしれません。あまり軽い雰囲気だと、何だか説得力に欠けますしね。


 ですが、僕は皆様にお気軽に触れていただきたいと考えております。肩に力を入れず「ふーん」程度に読んでいただきたいのです。リラックスしていただければと思っております。



 という訳で、今回はweb小説ならではの『癖』を確認しました。本文を執筆する前に押さえてほしいポイントは、今回まででひと通り説明させていただきました。


 細かい部分については次回お教えしますが、それは書きながら聞いていただけば大丈夫ですよ。ここからはガンガン書いちゃいましょう!


 きっと皆様、早く書きたくてうずうずなさっていましたよね。もっとスマートに説明できれば短縮できたのかもしれませんが……。つたないガイドで本当に申し訳ございません。



 次回はルビの振り方など、細々こまごましたものを見ていきましょう。本文を書いた後でも修正できることばかりなので、執筆の方はどんどん進めちゃって大丈夫ですよ。


 それでは失礼します。(2788文字)

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