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有利なペンネームには3つの法則があった⁉

 カクヨム様に登録したはいいが、まだユーザー名しか持っていない。そんな方は多いと思います。初心者様や、これから執筆を始める『読み専』の方々ですね。


 ユーザー名で作品を公開することも可能ですが、あまりおすすめしません。半角英数字では覚えられにくいからです。あなたという存在を印象づけるために、効果的なペンネームをつけましょう。


 これであなたはつまずかない! ペンネームで意識すべきポイント3選です!



①検索性がよい

②本屋様が迷わない

③拡散されやすい



 僕は以上の3点を踏まえて、過去のどうしようもないペンネームを変えました。順番に見ていきましょう。



①検索性がよい


 あなたの作家名がGoogle様などで検索された時、トップに表示された方が有利ですよね。もし下まで引っ張っても見つからなかった場合、検索した人は「もういいや」と興味を失ってしまうかもしれません。


 いやいや! あなたに魅力がないと申し上げているのではありませんよ! しかしながら忙しい現代社会において、気まぐれで調べる人の興味は一瞬なのです。ちょっと調べて出てこなかったら、たくさんある別の娯楽に移ればいいだけの話です。


 そうならないように! 一発でヒットする『かぶらない』ペンネームをつけましょう。


 つまりオリジナリティですね。作家名として今現在使われていないもの、あるいは有名人などと被らないものにしましょう。


 するとどうでしょう。あなたの作品や『プロフィール』が、検索結果のトップにおどり出ます! カクヨム内の検索の話ではありませんよ。泣く子も黙るGoogle様での話です。


 「これにしようかな」と思われるペンネーム候補があったら、まずGoogle検索してみることをおすすめします。ヒットする方が既にいらっしゃった場合は、別のものを考えましょう。



②本屋様が迷わない


 あなたの作品が書店様に置かれる際、店員様に読み方を間違われると、別の場所にされてしまうリスクがあります。例を挙げて見ていきましょう。


 『百衣李花』という作家がいたとします。本の背表紙などにルビは振ってありません。棚出しの際に彼女の名前を見た店員様は首をかしげます。


「この人『ひゃくい』さん? 『ももい』さん? どっちだろう?」

 ちなみに正解は『ももいりか』。僕の作品に登場するキャラクターです(実際は作家ではなくヤンキー)。多忙な店員様は結論づけました。


「この人は『ひゃくい』さんだ。たぶん」

 そして百衣ももい李花りかの本は、作家名『ひ』のところに挿し込まれてしまいます。


 そこに、李花の本を買いにきたお客様が現れます。


「えーっと、『百衣ももい李花りか』だから、『も』だよな」

 しかし、いくら作家名『も』の棚を見ても、彼女の本は見当たりません。お客様は疑問に思います。


「この店には置いてないのかな? 仕方ない、『も』のところにあった『森田季節』さんを買って帰ろう」

 そして『スライム倒して300年』に夢中になったお客様は、いつの間にか百衣李花のことなど忘れてしまいます。こうして李花はファンを一人失います。



 こんな具合にですね、『フリガナなしで読めるかどうか』は重要なポイントなのです。一人のファンはそれはもうとても貴重な存在なのですから。


 改善するなら『桃井李花』でしょうか。『桃井』は『ももい』と読むのが自然ですからね。店員様に正しく読んでもらえれば、お客様は『も』の棚から本を取ることができますね。



③拡散されやすい


 あなたの作品を読んだ方が、Xにこのようなポストをしようか迷っています。



『〇〇って作家の本面白かった。チキンレースで死んで異世界転生』



 この『〇〇』の部分が『夜露死苦よろしく李花りかちゃん』だったとしましょう。その場合、このXユーザーの方はどんな行動をとるのでしょうか。


 まず、『よろしく』とひらがなで入力します。が、予測変換に『夜露死苦』は出てきません。仕方なく一文字ずつ入力していきます。


 『よる』で『夜』を入れます。次に『ろしゅつ』で『露出』を出してから『出』を消します。同様に『したい』で『死体』を入れ『体』を削除。『苦しむ』から『しむ』を消します。


 手間ですよね。まだ名前も残っています。

 僕のデバイスは『百衣李花』を記憶しているので兄に試してもらったところ、彼のPCで『りか』を変換した際、『李花』は候補の21番目にやっと出てきました。


 ここまでの手間をかけてポストしてくれる方は少数派だと思われます。元々ちょっとつぶやいてみようか程度の気持ち。忙しい現代では、少しでも面倒があると別の行動に移ってしまうものでしょう。


 そのため、『入力しやすいかどうか』『変換候補に挙がるかどうか』はとても重要です。口コミの力は絶大です。せっかく宣伝してくださるのに、その機会を奪ってしまうのはもったいないことです。


 改善するなら『桃井りか』ですね。ツッパッると独りよがりになりかねません。時にはプライドを捨てることも利益だと割り切りましょう。


 以上で①から③までのポイントを押さえました。残り一つは補足です。



補足:作風に合っている


 繊細せんさいはかない純文学の作者名が、『おちゃらけ大臣』だったらどうでしょうか。作品がよかったとしても、ペンネームで余韻よいんが台無しになってしまいます。


 真面目な作品を書きたい方は品格のあるものを。キャラクター小説を書きたい方はキャラっぽい名前を付けるとよいと思います。作風に馴染めばセットで覚えてもらえますからね。



 最後に、今回のまとめです。


①ほかの方と被らない

②フリガナなしでも読める(特に1文字目)

③入力する手間が少ない

補足:作風に合っている


 参考になれば幸いです。



 ここまで書き連ねておいてなんですが、これはあくまで失敗続きな僕の創作論です。上記のポイントは絶対ではございません。


 既にペンネームを決めた方もいらっしゃると思います。僕の紹介したポイントに当てはまらなくても、どうかお気になさらないでください。愛着あるペンネームが一番だと思っております。


 ※実際に百衣李花さんという方がいらっしゃったら大変申し訳ございませんでした。不快にさせる意図はまったくございません。また『夜露死苦李花よろしくりかちゃん』様、『おちゃらけ大臣』様についても同様でございます。



 次回はこれから書く作品のジャンルと、作品の長さを決めましょう。


 ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。それでは失礼します。(2573文字)

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