第5話 ギフト発動

最初にすみません。主人公の異世界での名前を変更させて頂きます。

もし愛着を持ってしまった方がいたら申し訳ありません。

変更するなら今しか無いと思いまして。


ユーティア・ローレンが新しい世界での名前になります。


想像以上にたくさんの方に読んで頂けているみたいで、戸惑っていますが感謝しております。

皆様ありがとうございます。


◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


「ふぁっ・・・・・・・・・・♡」


あっ、ヤバい…

絶対的にまずい気がする・・・

レクシアさんの目がとろ〜ん、ってなってる…


「ユーティア坊ちゃま・・、このままではお風邪をひいてしまいますから、早くお着替え致しましょう…」


(・・ユーティア様可愛い…、好き、好き…)


耳から入ってくる声とは別に、頭の中に直接レクシアさんの声が耳に入ってくる。


まずい、まずい、まずい、絶対にまずいっ!

うっかりしてた、というか完全に忘れてた。

性悪女神様がくれたギフトという名の呪い…


必死に魅了を解除しようと試みる。

解けろ、解けろ!


俺は寝取られたとしても、絶対に寝取る側には回りたくない!!


レクシアさんは良い人だった。

レクシアさんとこっちの母さんの会話を聞いていても、旦那さんと娘さんへの愛情が感じられていた。

俺はこの人の人生を狂わせたくない…





(なんでこんなにユーティア様を愛しく感じるのでしょうか?

私には・・、愛する夫と娘がいるのに何故?)




いくら解除しようとしても、状況は一向に良くならない…

レクシアさんの声が変わらず流れ込んでくる…


俺が転生する前の状況が頭の中を過った・・・



・・いっそのこと、自分の眼を潰すか・・・・


レクシアさん、ごめん。

こんなクソみたいな呪いに巻き込んじゃって…

罪悪感に吐きそうになる。


火炎の玉を創り出すイメージを始める・・・

この眼を焼き尽くしてやる…




(大丈夫ですよ、ユーティア様。)



んっ!?レクシアさんが俺の意識に返事をした?俺の声が聞こえるはずないのに…


何か意識が繋がっている?

レクシアさんとの相互リンクみたいな?何かを感じた。



・・・それをぶった切った。

バグって狂った動きをしてるゲーム機のケーブルを無理やり引っこ抜いた感じ。


プツンとリンクみたいモノが切れた感じがする。



レクシアさんが首を一度横に傾げる仕草をした。先程までとは違い、目にはしっかりと力が戻っているのが分かった。


なんとなくだが、魅了が解けたのが分かる。

良かった…、安心してしまいチカラが抜けてしまった…


************


テキパキと俺の服を脱がせて、着替えさせてくれている時にレクシアさんがポツリと呟いた。


「でも本当に一体何があったのでしょうか?」


・・・ドキリとした。ギフトがバレた?

もうレクシアさんの心の声は聞こえない。




ギフトがバレたとしたら、俺はどうなってしまうんだろう…

正直ろくでもない能力だ。

人を強制的に虜にしてしまう。倫理的に忌諱すべきモノだと思う。


しかし「使える」能力でもある。

使い方によっては国を支配することも滅ぼす事も出来てしまうだろう。この能力を知れば俺を利用しようとする人間も出てくるだろうと想像できる。

今の俺には悪意から自分の身を守れるチカラがない…


俺はもう一度、皆んなに会って謝りたい。

そのためには結果を出して、性悪女神を満足させなくちゃいけない。


さっきはこの眼を潰してやると思ったが、それは最終手段だろう。

まずはこの眼を誰かに知られないようにしなくちゃいけない。その為に、この能力とちゃんと向き合って理解しよう。そしてチカラを付けよう。


あわよくば…、出来ることなら・・・

俺はこの世界を人を幸せにする方向で変化させて、性悪女神を満足させたいと思う。




************


––レクシアの娘視点



お母さんと一緒におしゃべりをしていたら、隣りの部屋から突然大きな音がした。


私はびっくりして、「えっ、えっ」と言いながらワタワタしていたのだけれど・・・


お母さんは顔を真っ青に青ざめさせて、部屋を飛び出して行った。


「お母さん!?」


私も不安になり、お母さんの後を追って廊下に出た。隣の部屋の扉が開いている。

そうか、産まれたばかりのユーティア様の部屋から音がしたのだ。それで心配して…


ユーティア様は、とても可愛い。なんかふわふわしている。

お母さんがお世話をしているので、わたしもお手伝いをしているのだ。


私もユーティア様が心配になり、部屋の入り口からそっと覗いてみた。


お母さんが何か喋っているけど、良く聞こえない。けど、お母さんの表情を見る限り、ユーティア様は無事みたいだ。良かった。


そのまま様子を伺っていると、一瞬ユーティア様の目が光った気がした…

何かとても良くないモノのような気配を感じる…


お母さんの様子も、何か少しおかしい気がする・・・

ユーティア様は・・・・、

ここからではよく分からない。


でもすぐに嫌な気配はなくなった。

お母さんもいつも通りに戻っている。



いったい今のは何だったんだろう?


でもお母さんもユーティア様もいつも通りだし、まぁいいか〜。



◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


魅了って胸糞キャラが持ってることが、ほとんどですけど頑張って違う使い道考えます。

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