第7話
アイサは、魔法も剣も使える。近中遠距離と、スキがない。しかし、上位種の力を使っているアイサとも、互角に渡り合えている。
互角に渡り合えることが分かったら、もう十分だろ。
「先生、模擬戦が始まる前に、俺の成長を見てくれるって言いましたよね」
「もうお前の先生ではない!!」
魔法を使い続けてバテてきたのか、話しかけると、攻撃の手を休めた。
「なので、今の俺の限界を見せてあげます────ロベリア、リル、アイリス」
俺が名前を呼ぶと、3人が実体化して現れた。それと同時に魔力が増えるのを感じる。常に抑え続けた魔力を解放する。
圧倒的魔力によって、訓練場が軋む。
「やっと、我の出番か」
「僕まで呼び出す必要は、なかったんじゃない?」
「契約して始めての実体化、久々の外はいいわね」
すると、入口から騎士団を連れて父親がやって来た。
「こっ、これはどういう状況だ!?」
「ヴァール殿!!気をつけてください!ルイズはもう、あなたの知っているルイズではありません!!」
(父親はまだ、殺すつもりは無かったんだけどな)
「あ、アイサそれは、どういうことだ…!?」
「ルイズは人殺しです!!」
転生してからは、まだ誰も殺してないけどね。父親は、信じられない、といった様子だ。なので、俺は騎士団の一人を魔法で撃ち殺した。最上位種と10割契約をしているおかげで、無詠唱で魔法が使えるようになった。
「あっ……しまった。最初はアイサを殺そうと思ってたのに…」
「なっ、ルイズ!お前は今、何をしたのかわかっているのか!?」
「わかっててやってるんですよ、お父様」
「当主様、今すぐ名の化け物殺さなければ!!」
「そうです!当主様早くご命令を!」
騎士団が人達が父親に、命令を求めている。父親は苦虫を噛み締めたような顔で、一言。
「ルイズを…殺せッ」
騎士団が、父親の命令を受け、こちらに向かって来た。アイサも流れに乗って、騎士団と一緒に向かって来た。
「ロベリア、お願い。あっ、アイサはダメだよ」
「了解した。────"死ね"」
ロベリアが、死ねと言った瞬間、騎士団全員が膝から崩れ落ちた。
「なにが…起きた?全員、死んで…いる。おかしいだろ、何だよその力は。おかしいだろッ!いったい、何割で何と契約をしたんだ!それに、何故3体も上位種が実体化してるんだ!」
「今から死んでいく先生が知っても、意味ないですよ」
俺は、アイサの目の前まで歩いて行った。もちろん、アイサは俺に攻撃してきた。
「"動くな"」
アイサは、俺に攻撃が当たる瞬間に動かなくなった。
「ロベリアの魔法便利だな〜」
「な、にを…する…つも、り、だ」
「それはこれからのお楽しみ。先生には、これから地獄に行ってもらいますね」
俺は試練のときに受けた魔法を、アイサにかける。この魔法は、夢の中で相手に何度も死を経験させる魔法だ。夢の中では、時間の流れが速く、夢の中での一万年経っても、こっちでは1秒にも満たない。
魔法をかけて、3秒ぐらい経った時に、魔法を解除する。アイサは、動かなくなった。心臓も動いてるし、息もしている、だが、動かない。精神が崩壊してしまったみたいだ。最後に俺は、アイサの首を切り落とした。
「楽しかったよ、先生」
俺は、腰を抜かして立てなくなっている父親に近づく。
「お、お前は一体誰なんだ!?」
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