第3話

 今、目の前の魔法石には黄、黒、紫、赤の4色にていた。


 「よ、4属性持ちだとッ……!?それに、こんなにも光っている」


 おかしいな…本来のルイズは2属性持ちだったはず。俺が転生したことで、4属性になったのか?考えても仕方ないな。


 「お父様、光っていたら何かあるんですか?」


 「あ、あぁ、色は魔法適性を示しており、光の強さは、その色の才能を示している。つまり、お前は4属性全て、最上級魔法を使うことができる」


 魔法には、4つの位がある。下から、下級、中級、上級そして、最上級。最上級魔法は、一発で街を破壊できると言われている。


 「どうしたの、あなた?ルイズの何かあったの?」


 部屋に、俺の母親である、レイラが入ってきた。


 「ルイズが4属性持ちだった…」


 「なっ!それはホントですか!?」


 「ああ、この目でしっかりと確認した」


 「やっぱり、ルイズは天才なんだわ!すごわ、ガイル」


 そう言って、母親が俺を抱きしめてくる。はっきり言って、鬱陶しい。


 「ルイズ、それの力は世界を救うものだ。この先、その力を守る為に使いなさい」


 「はい、わかりました」


 口ではそう言っているが、守る為にこの力を使う気なんてサラサラない。この力は、殺すために使う。


 「明後日に家庭教師がくるから、その力を使いこなしてみせろ」


 「期待に応えれるよう、頑張ります」


 俺は部屋を出て、自室に戻った。


──────

──


 「まさか、あの子にここまでの才能があったとは」


 「そうね、きっとあの子は、多くの命を救う英雄になるわ。だって、あなたと私の子だもの。この子も、ルイズみたいな、お兄ちゃんがいれば安心ね」


 妻である、レイラのお腹には、来月生まれる予定の子がいる。


 「そう…だな」


 私、ヴァール・マリアラは心配していた。息子である、ルイズのことをだ。ルイズは昔から、どこか大人びた雰囲気があった。それに、時々見せる歪な笑みが恐ろしかった。そのせいで、本当に自分の息子なのか、わからなくなるときがあった。親がこんな事を言うのはダメなんだろうが、私は息子の魔法適性の結果を見たとき、後悔した。息子がこれだけの力を持つことに、危機を覚えた。


 私は親として、息子を導かなくてはならない。


────

──


 部屋に戻った俺は、これからのことを考えて、胸を躍らせていた。魔法の才能があることは分かっていたが、4属性もあるとは思わなかった。


(あ〜早く殺したい。禁断症状がでちゃうよ〜)


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