熱を出してしまったチーフの代わりに、地元の花火大会に出店した学校の模擬店を、急遽任されたてしまった、元生徒会員の岩瀬成美。多少のぎこちなさはありつつも、お店をやりくりしていたのだが、一台のポットが沸騰しても電源が落ちないというトラブルに見舞われる。
架空の女子高の生徒たちを主人公にした恋愛中編小説。前代未聞の出来事に対処する彼女たちの姿を、時にコミカルに、時にほろ苦く描いています。
大変な時には心の余裕がなくなってしまうものですが、そういう時こそ、意外と自然体になって、見えていなかったものが分かってくるものかもしれません。例えば、苦手だ、嫌われていると思っていた相手や、逆に尊敬している相手の、別の面など……そういうことも、トラブルの醍醐味なのかもしれません。