第27話 深まるスキルの謎
「え………それって」
メキアは人間国の叡智の結晶の封印魔法により、その身は封印されなかったものの、身体能力と魔力がほとんど封印されてしまった、とメキアから聞いた。
だからこそ、今人間国は僕たちを召喚してまで魔王を探しているという。僕からすれば迷惑極まりないが。
「魔王様!」
「ああ!みろ!」
メキアの手から少しの炎が出る。それは魔法だった。そしてそれはつまり、魔力が使えるようになっている証拠だった。
「え、なんで………?」
考えた結果、一つの可能性に辿り着く。
「もしかして………僕のスキルか……?」
鑑定紙を見る。すると………
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『養いの力』
使用者の状況に合わせた能力が攻撃に付与される、身体能力が上がる。
現能力 物理無効貫通 魔力察知 料理+
現身体強化 脚力 腕力
現在3
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………なんだよ『料理+』って。ゲームみてぇな………。
「ま、なんにせよ。サイトの料理を食べたら魔力が戻ることがわかった」
「いよいよわからなくなってきたな………」
このスキルは一体なんなんだ……?
万能すぎないか?身体能力が増える条件もわからない。そしていっつも下にある数字。一体なんなのだろうか。
ゲームとは違い、攻略サイトなんてものは存在しないし、説明欄も存在しない。物理無効貫通と魔力察知は文字からなんとなく意味がわかる。けど……『料理+』はわからない。
「サイトよ!多少妾の身体能力も元に戻っているようじゃ!」
「おおう………」
「私は……体の疲れがなくなったような気がします」
「私は…………何もないわね」
カシルさんとメキアには何かしらの効果が働いていて、僕とアルマさんにはなんもない………か。もしかしたら僕の作った料理が状態異常的なやつに働く……?
『料理+』………こいつがなんなのかわかる日は来るのだろうか。
「そういえば、カシルさんは本当に魔王軍入りするんだな?」
「うん。私はもう決めたよ」
ちなみにこの時カシルさんを魔王軍に入れて良かったと、のちに思うことになる。
しかしそれはまだ先の話である。
「おかわりなのじゃ!!!!」
「もうねぇよ!!!!!!!」
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